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第43話 盗賊団 2
しおりを挟む大深林のやや浅いところにあるトリミド村の近くにアウサドの村がある。
今回はこのアウサドの村に拠点を置いて周辺を探索する。
トリミド村を襲った強盗団の残党狩りと最近動きが目立ち始めたトードノベロ団の隠れ家をつぶす。
トリミドの村は騎士や冒険者に奪還されたものの、救援要請を受けて到着した時には既に村は半壊し村人の多くは失われてしまっていた。
救援依頼を受けてでは手遅れになってしまうので、もっと積極的に盗賊団を駆除するのだ。
「なんだ今日は盗賊どころか魔物や魔獣も出てこないな。」
と騎士の一人が言う。
マッテオがわしの方をちらりと見る。
わしはタピタに肩車されている。横をムートが不満そうな顔をして歩いている。
「この先の山の麓の洞窟が奴らの隠れ家になっているのは突き止めてある。」
騎士が言う。
「じゃ、後は乗り込んで潰すだけって事。」
「まあ、簡単に言えばそうだが、洞窟には3ヶ所の逃げ穴があるので戦力は3つに分散する必要があるのが難点だ。」
「盗賊は何人いるんだ?」
「60人ぐらいらしい。」
盗賊で60人は大所帯だ。
食っていくためには頻繁に行動を起こす必要がある。
だが派手に動けばそれだけ失敗と捕縛されるリスクも高くなる。
わしはタピタの上でこっくりこっくりと居眠りをしていた。
すると突然、ゴンっと音がして頭に当たった矢が砕けた。
目が覚めた。
「襲撃じゃ。」
「ユウト頭なんともないの。」
「痛くはないけどびっくりした。」
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