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第75話 アリシア2
しおりを挟む小さい頃は女の子方が良く育つ傾向があるからイリーナが少しぐらいわしより大きいのはある話じゃが。
ルチアナが「バカなの?あんたが帝国に来た時にすぐにバレたのは5歳ぐらいの子供が親にも連れられずに一人で街を歩いていたからよ。」
「それに一人でうどん屋に入るし、貴族みたいな服着てたし。」
そうじゃったんか、どうりであの広場の像がちんちくりんだったわけじゃ。
「そういうのを認知バイアスって言うのよ、現実を受け入れてお姉ちゃんってよぶのよ。」
なんでおまえがそんな言葉を知っとるんじゃ。
この世界変じゃ。
王女達はこの話題には飽きたのかお人形遊びに戻っている。
アリシアはその様子を見てびっくりする。
「なんで王女様達はあんな高レベルの魔法を使えるのよ。学校の先生でもあんな魔法の制御や錬金術使えないわ。」
「ユウトが教えた。」
とイリーナが言う。
「ダンジョン散歩したら出来るようになった。」
「ダンジョンを散歩って何よー。」
アリシアがわしを抱えたまま揺さぶる。
やめてー、SBS(乳幼児揺さぶられ症候群)になっちゃう。
「ユウト、やり過ぎじゃないかな。レベル72ってアリシア大魔法師になっちゃたよ。」
ウロちゃんはわしが出したプリンを食べながら言う。
ムートはプリンを先に食べてしまって、わしの方を物欲しそうに見ている。
インベントリからもう一つだしてやると嬉しそうにしっぽをパタパタさせている。
リルはわしの膝の上でプリンを食べている。
わし達はダリオスのダンジョンのコアのある部屋でくつろいでいる。
アリシアは急激なレベルアップのせいか酔っぱらったみたいになってソファにもたれている。
「うううー。目が回る。何なのこれー。」
わしはアリシアのレベリングのためにウロちゃんに魔力を渡して魔物の大サービスをしてもらった。
アリシアとリルに乗って一気にダンジョンを駆け巡ってやったのじゃ。
リルは思いっきり走り回れてご機嫌だし、ムートもダリオスまで一気飛びが出来てご機嫌。
二人(?)とも満足そうにしっぽを振っている。
アサンはお姉さんなので普通に落ち着いている。
でも留守番は嫌だったのかついて来ている。
アリシアもリルの背中でわーっとかきゃーとか言ってジェットコースターに乗っているみたいに楽しんでいたと思う。
たぶん。
「ユウト、今回はアリシアだけなんだから普通にしても経験値は3倍になるって考えなかったの。」
「カールに怒られるかも。」
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