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魔王の娘 と 休戦締約と同盟条約
魔王の娘 と 休戦締約と同盟条約 19
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夜、夢を見た。
キラキラと金色の粒子が舞っている。
魔族の骨の散らばった薄暗くもどんよりと湿った洞窟で、妖しげな儀式が行われ、ソコには謎の箱が在った。
陣のようなモノが紫色に発光し、ソノ中心に置かれた謎の箱がススのような黒い粒子を吸い込んでいく。
そんな中、洞窟でよく見えないが、二人の…、魔族だろうか?
人間だろうか?
二人分の足が見えた。
夢はソコで途絶えた。
エディーリンはハッ!と目を覚まし、起き上がる。
外は宵闇のように暗く、コノ位置から月が見えないということは真夜中なのだろう。
隣にはディプスクロスが相変わらずの寝相の悪さを見せていた。
「今の夢は……」
不思議な光景の夢に、エディーリンは頭を触る。
「……」
「んん…、姫しゃま…むにゃむにゃ」
エディーリンが目を細めて考えていると、ディプスクロスが寝言をむにゃむにゃと言い、エディーリンはソノ可愛さに微笑んだ。
「ディプスクロス…、貴方は私の翼よ。
人間界で、孤独で一人で生きていくと想っていた。
でも、今は…、今も貴方が居る。
ありがとう、ディプ」
エディーリンはそう優しく眠っているディプスクロスを撫でると、再び布団をかぶって、ディプスクロスの身体に手を添えて眠りについた。
*
習慣だからだろうか?
エディーリンの朝はいつも早かった。
時間で例えるなら朝五時には起きる。
祖国で次期魔王になる為の勉強や、いつか戦場に出る為に鍛えられる為、気づいたら城の者に起こしに来られるより既に目覚めているのが習慣になっていた。
「…そうだ、今日からは着替えさせてくれる侍女も居ないのよね」
エディーリンはそう言うと、緑の制服に身を包んだ。
普段ならそのまま城の中庭に行って剣の稽古や武術の稽古をするのだが、今は自分の剣を預けてしまっているから無い。
仕方なくエディーリンは武術の稽古だけを行った。
やがて部屋の外、周囲が騒がしくなり、エディーリンが部屋の外に出る。
すると各部屋から普通科やシスター科の生徒達がずらずらと出てきて、階段から寮長が上がって来た。
「「おはようございます、ミセス・ベルザ」」
「おはようございます、皆さん。
今日も良き一日を過ごしてください。
それでは出欠を取ります」
生徒達は寮長に挨拶をすると、寮長が生徒に向かって言葉を発した。
どうやら寮長の名はミセス・ベルザというようだった。
寮長──ミセス・ベルザがエディーリンを睨みつけると、淡々と生徒の名前を呼び、生徒達が返事をする。
しかしエディーリンの名前は最後まで呼ばれることは無かった。
エディーリンが気づく。
生徒達がじろじろと自分を見ていることに。
微笑むべきだろうか、無視するべきだろうか。
そんな時だった。
視界に見える範囲に、シスターレイラの姿を見つけて、シスターレイラがエディーリンに向かって微笑んだ。
エディーリンはシスターレイラに向かって笑顔を見せる。
*
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