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1ヶ月の間、針に糸を通すように生活をしていたが、等々、ミリスとノアが出会ってしまったらしい。
ミリスの尋常じゃない甲高い悲鳴が聞こえて駆けつけると2人が対面している場面に遭遇した。
謙次は少しでも気を抜いてしまった自分を呪った。
謙次の家とミリスの家がいくら調べようが、ノアという人物とミリスとの接点が見られなかったこと。
そもそも、ノアは辺境伯家の領地から出た様子がなく、ミリスもこちらに来たのは結婚してからが初めてだった。
祖父をなんとか説得し、ノアは3ヶ月だけ本家でメイドとして教育した後は祖父の家に仕えるという風に決まって安心してしまっていたのだ。
「ミリス!ミリス!!」
「いやぁあああああ!!殺される!殺されるんだわ!!!」
「ミリス!!ミリス!!!」
ミリスを数人がかりで抑えながら部屋へと運び薬で強制的に眠らせから、捕らえるよう指示を出していたノアの元へと訪れた。
「さっきの人ぉ、大丈夫だったんですかぁ?
いきなり叫び出したから、ノア、驚いちゃった!」
「なぜ、ミリスに近づいた?」
「えぇ~先程の方がミリス様だったんですかぁ。ノア、会ったことがなかったからぁ」
「そんなことより...」とノアが謙次をジッと見つめて小さな声で「やっぱり謙次ってカッコいいよねぇ」と呟いたのが聞こえて眉を顰めた。
____なんなんだ。この女。
ここにいても収穫がなさそうだったので、他の使用人にノアの見張りを頼んだ。
その後、ノアを見張っていた使用人から不可解な報告をされた。
「失礼ながら、ノアの独り言をそのまま報告させて頂きます。
『謙次は私のものなのに』
『どうしてあの女、私をみて発狂したの?』
『まさか、あの女も記憶が...』
『え、なら、謙次は攻略済み?』
『許せない、あの女。私の謙次に手を出すなんて』
『ノアはあの女を殺すなんて馬鹿なことをしたけど、私はそんなことはしない。もっと上手くやるわ』
これらの言葉を本人は無意識に口に出しているような様子でした」
謙次は二重の意味で絶句した。
一つ目は、ノアの異様さに。二つ目は、ミリスの言動に通じる言葉があることに。
報告に来た使用人には他言無用だと言い渡してから、ノアの見張りを増員した。
ミリスの尋常じゃない甲高い悲鳴が聞こえて駆けつけると2人が対面している場面に遭遇した。
謙次は少しでも気を抜いてしまった自分を呪った。
謙次の家とミリスの家がいくら調べようが、ノアという人物とミリスとの接点が見られなかったこと。
そもそも、ノアは辺境伯家の領地から出た様子がなく、ミリスもこちらに来たのは結婚してからが初めてだった。
祖父をなんとか説得し、ノアは3ヶ月だけ本家でメイドとして教育した後は祖父の家に仕えるという風に決まって安心してしまっていたのだ。
「ミリス!ミリス!!」
「いやぁあああああ!!殺される!殺されるんだわ!!!」
「ミリス!!ミリス!!!」
ミリスを数人がかりで抑えながら部屋へと運び薬で強制的に眠らせから、捕らえるよう指示を出していたノアの元へと訪れた。
「さっきの人ぉ、大丈夫だったんですかぁ?
いきなり叫び出したから、ノア、驚いちゃった!」
「なぜ、ミリスに近づいた?」
「えぇ~先程の方がミリス様だったんですかぁ。ノア、会ったことがなかったからぁ」
「そんなことより...」とノアが謙次をジッと見つめて小さな声で「やっぱり謙次ってカッコいいよねぇ」と呟いたのが聞こえて眉を顰めた。
____なんなんだ。この女。
ここにいても収穫がなさそうだったので、他の使用人にノアの見張りを頼んだ。
その後、ノアを見張っていた使用人から不可解な報告をされた。
「失礼ながら、ノアの独り言をそのまま報告させて頂きます。
『謙次は私のものなのに』
『どうしてあの女、私をみて発狂したの?』
『まさか、あの女も記憶が...』
『え、なら、謙次は攻略済み?』
『許せない、あの女。私の謙次に手を出すなんて』
『ノアはあの女を殺すなんて馬鹿なことをしたけど、私はそんなことはしない。もっと上手くやるわ』
これらの言葉を本人は無意識に口に出しているような様子でした」
謙次は二重の意味で絶句した。
一つ目は、ノアの異様さに。二つ目は、ミリスの言動に通じる言葉があることに。
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