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11壁の中

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壁の中・・・・そこには広大な麦畑が広がっていた。
「これほど広大な畑を管理するのにどれだけの人出が居るのだろう・・・」
そうルーファスが言ううと

「人手はほとんどかかりませんよ」

そう公国の使者、ギルバスと名乗る男が言う。
元々領地のフィンセント公爵家の執事だったらしい、
今は外交大臣だそうだ。

「機械を使います、楽な仕事ではありませんが大勢の人の手は必要ありません、一区画2人から多くても10人くらいで種まきから草刈、肥料、水の管理、刈取りもその人数でやります」

「機械!?」
「あそこに雑草を刈る機械を動かしてますね」

遠くに大きな車輪のついた赤い機械が動いていた

「大きい」
「人が乗ってる?」

壁を抜けてどれだけ経ったか、鉄の車は早かった馬よりも確実に早い。
整備された道を猛スピードで走っていた。

「王子・・・向こうにまた壁が」

「あの壁からフィンセント公国の王都となります。今までは農業と工場地域でこれからは商業区になります。」

「壁の中に農地?さらに内側に壁?」
「有事の際に二重の防壁になります。農地も壁の中なのは魔物の被害を防ぐためです。」

その壁の中も放射状に線路が引かれており、線路は一段高くなっていた、それも防壁になっているのだと言う。

その内側の壁を抜けると様子は一変した
「なんだあの絵は?絵が動いているそれになんて高い建物だ」

建物の壁に動く絵があった。

「あれはビジョンという電気で動く新しく開発された物です、小さい物が殆どの家に有り、情報収集や娯楽に使われてます」

他に、自動車、列車、動く道路、エレベーター、携帯電話
見たことも無い者が溢れていた。
魔道具らしき物もあったが、魔道具で無い物もある、どうやって動かしてるのか分からなかった。

「なんなんだ・・・この技術の差は」
おどろきすぎて口が閉まらない王子とルーファスだった。

お金も腕輪に情報が入っている物を渡され、王子とルーファス、幹部兵士達は他の兵士達と別行動になった。
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