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後日談 夜会のあと② (クロウside)
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◆後日談 夜会のあと (クロウside)
夜会のあと。ぼくと陛下は、各々の部屋に、いったん分かれる。
しょ、初夜の身繕いですぅ。
わわわ、もう、その、用意する感じが、なんだかいたたまれませんっ。
このあと、なにが起きるのか。
おおよその見当が、前世の知識によりわかっていることで、尚更、恥ずかしさが増し増しです。
その、よ、用意というのも。お風呂に入るのですが。あ…あんなところまで。
いえいえ、そのようなところを、使用人の方に洗われるのは、さすがに駄目なので。自分でいたしましたが。
あぁ…もう、げっそりです。
そして、すでに疲労困憊、というか。精神的ダメージで魂が抜けた、ぼくは。
寝台の上に、チョンと座らされ。
シルク生地の、ヒラヒラで真っ白で、一応寝間着なんだけど、いかにも初夜仕様のガウンをまとって。陛下が寝室に現れるのを、ひとり待っていたわけです。
その間…。なんと長いことか。
いえ、たぶん陛下は、すぐに寝室に入ってきたと思うのです。
でも、ぼくは。数秒の間に、それはそれは、いろいろ考えてしまって。
まずは、どんな顔をすればいいのかも、わからなくて。
笑ったら、やる気満々みたいで引くし。
口を引き結んでいたら、その気がないのかと思われてしまうし。
もう、眉を上げたり下げたり。いろいろしたような気がします。
それで、頭がパニック。目がグルグル状態で、部屋に入ってきた陛下を目にしたとき。
「…初夜でございますね」
と言ってしまったのですぅ。
もう、ダメダメです。ロマンが全くありません。
陛下も冷めた目で『そうだな?』と言いました。
完全に、呆れられました。
はぁ、もう。あり得ない。
しかし、なんとか。事前に考えておいた、肝の部分は言えました。
「今日は、僕のすべてを、イアン様のものにしてくださいませ」
そうして、ぼくは無事に、陛下に押し倒され。ベッドに身を沈めた。
よーっし。無様ながらも、導入はオッケーでしょう。
あとは陛下に、ある程度、お任せします。
ぼくは、ほんの少しの脅えと、好奇心、そして陛下へのいっぱいの愛に、震え。陛下の男らしい太い首に、腕を回してすがりつく。
だって、少し脅えてしまうのは、仕方がないのだ。
王城で、身を捧げたあの日に。
陛下の陛下が、ご立派なことは。目にしているのでっ。
今日こそ、全部、ぼくを捧げたいって気持ちは、あるよ? 嘘じゃないよ?
だけど。ビビっちゃうのはさぁ。
こういうことをするのも、初めてだからさぁ。しょうがないのっ。
だけど陛下は、ぼくの脅えを承知して、優しく、柔らかく、抱き締め返してくれて。唇に、深く、情熱的なキスをしてくれた。
いつもながらに、お優しい。
あぁ、それにしても。黒いシルクの夜着を身につける陛下は、とてもセクシーです。
ぼくより年下なのに、大人の色気がダダ漏れているんですけど?
黄金色の髪に海色の瞳の陛下は、白や薄青の衣装がとてもお似合いなのだが。
黒も、いいですね?
ダークサイド陛下って感じも、素敵です。
「クロウ、先日、抱き合った日のことを覚えているか?」
情欲を帯びた、艶めいた眼差しで陛下にみつめられ。顔が火照ってしまう。
そんなの、忘れられるわけないじゃないですか?
陛下と何度もキスして、体中を舐められて、快楽に身を委ねた。濃厚でエロエロなひとときだったのだから。
思い返せば、それだけで、頭がのぼせてしまうくらいです。
「も、もちろんです」
答えるのは、恥ずかしいけれど。
ぼくにとって、あの夜は。一生の思い出になるような、めくるめく体験だった。
「また、あの夜のように、いや、あの夜以上に、素敵な時間を過ごそう」
陛下も、あの夜を、素敵な時間だったと思ってくれたのだな? と思うと。とても嬉しくて。笑みが浮かんだ。
その、ぼくの笑みをかたどる唇に、陛下がくちづけし。
キスをしながら、ぼくのガウンやズボンを剥ぎ取っていく。
すごい、早業っ。
陛下も、こういうことをするのは、ぼくとだけのはずなのに。なんでか、すごく手慣れた感じがします。
でも、陛下は優秀なお方ですから。
こういうことでも、のみ込みが早いのでしょう。きっと。
そして、夜着をベッドの下に落して。ぼくは、生まれたままの姿に。
でも、恥ずかしいって思う隙もなく。陛下は手や口で、ぼくの体を丁寧に愛撫していった。
陛下に触れられるだけで、ぼくの体は熱くなるのに。肌を指先でくすぐったり、舌先で舐めたり、唇で吸われたりしたら。すぐにも、息が荒くなってしまう。
だって、き、気持ち良いんですっ。
ぼくが、ハフハフし始めると、陛下は身を起こして、自分でガウンを脱ぎ捨てた。
夜着に隠されていた、陛下の見事な肉体美が、目の前にさらされ。
さらにはズボンも脱いだから。
陛下の御立派な剛直が、すでに天を向いているのも、見えてしまった。
ぼくを欲しがって、興奮しているみたいで。
なんか、良かった、って思う。
だって、こんな、どこにでもいるような、地味なモブの男に。陛下が興味を持って、興奮もしてくれて、その気になってくれるって。奇跡じゃん?
だから、情熱的にきつく抱き締められて、少し乱暴なキスをされても。
ただただ、嬉しいのだ。
「い、イアンさま、あ、ぁ…ん」
キスされて、肩や鎖骨を、甘くカミカミされて、体が高ぶってくる。
張り詰めた、ぼくの陰茎に。陛下の剛直が、触れ。こすられると。
なやましい疼きに、溺れそうになる。
局部を密着した状態で、小刻みに体を揺さぶられると。もう、達してしまいそう…。
「イアンさ、ま…も、イ、く。イきそう…あ、あぁ」
本当に絶頂を迎える寸前で、陛下は動きを止め。臀部のその奥に、指で触れた。
先走りの蜜が、後ろに垂れて、後孔が濡れそぼっている。
蕾の口を、陛下の武骨な指が、ジワリと広げていく。そしてゆっくりとほぐしてから、指が挿入された。
ぼくは。気持ち良さに、うっとりしていたのだが。
指の違和感に、はわっ、となって。
夢見心地から、目が覚めてしまって。一度高まった淫靡な熱が、引いてしまった。
剣術にて鍛えられた、陛下の指は、強靭で厚みがあり。指も太くて長い。たとえ、一本でも、ぐぐぅと入ってくると、異物感は強く。
きつくて、苦しくて。思わず、息を詰めてしまう。
おかしいな? 以前のときは、そんなに苦しい感じじゃなかったのに?
「大丈夫か? クロウ」
ぼくの、つらそうな様子を見て。陛下が気遣って、指を抜こうとした。
それは、だ、だ、だ…。
「ダメッ、痛くても、良いのです。イアン様が満足していただけるのなら…」
ぼくは陛下の首にすがりついて、懇願した。
「僕は、イアン様の死神なのだから、これくらい、我慢できますっ。イアン様に、もっと触れてほしいのです」
「…わかった。ゆっくりしよう、な?」
はぁ、良かった。続行です。
だって、ここで止めたら。陛下はもう、ぼくを相手に、したくなくなってしまうかも。
面倒だとか、痛がって萎えるとか、思われたくないんだもん。
だから、今日は絶対に、最後までいたしたいのです。
男同士でも、陛下と愛し愛されることができるのだと、確認したいのだ。
そのあと、陛下は。ぼくに痛みを与えないように、ゆっくり、じっくりと、後ろをほぐしてくれた。
うぅ、陛下にお手数をおかけして、すみません。
そのうち、陛下が、ぼくの中にある、快楽の壺…いわゆる前立腺を探し当ててくれて。
そこ、そこですっ!
って、はしたないけど、思っちゃった。
だって、ぼくが良くないと、陛下が興醒めしちゃうじゃん?
だから、ふたり一緒に、気持ち良くならないと、ね?
「は…あ、イアン様、そこ…んん…いい、気持ち、いいぃ…」
いいところを、陛下が確実に刺激してくれるので。エロい声が自然に出てきてしまう。
ホント、そこ、触られると、どうしようもなく、気持ちが良くなるんだけど?
陛下が、そこをゆるゆると撫でると。ビリビリ、じわじわ、ぐずぐずって感じになる。
あとは、もう、快感に溺れればいいだけです。
気持ち良さに、トロリとなって。陛下の指も増えていって。
もう、大丈夫だな? 陛下を受け入れられそうだな、とぼくが思ったとき。
陛下が剛直を、後孔にあてがってきた。
いよいよかと思って、緊張するけど。体の力は抜くように心掛ける。
そして、慎重に、陛下が少しずつ中に進んでくる。あ、熱っ…。
「あ、イアン様が、中に…入って…んっ、あぁ…」
熱くて、硬くて、灼熱の棒を入れられているような、凄まじい感覚、刺激があるけれど。それが陛下なのだと思うと、その存在感が愛おしくて。
歓喜と衝撃が、ぐちゃぐちゃに混ざったような気になった。
すごい。世のビーのエルの方たちは、これほどの体感をしているのか…と。身をもってわからされました。
「すまない、クロウ」
ご立派な陛下をおさめるのに、無茶をしたと思ったのか。謝られてしまったが。
ぼくの前髪をかき上げてくる、その仕草に、いっぱいの愛を感じて。
ぼくは、なんだか、涙が出そうなのです。
「謝らないでください、イアン様。ぼく、嬉しいんです。イアン様と深く、つながることができた。本当に、イアン様のものに、なれたのが。あの…気持ちいいですか?」
無理していませんか? 気持ち悪くありませんか? と思って。たずねると。
陛下は、気持ちいいと言ってくれた。
「良かった。ぼくは男だから。イアン様が嫌悪を抱かないか。ちゃんと最後までできるのかって。不安だったのです」
喜びの気持ち、そのままに。ぼくは陛下の首にギュッと抱きついた。
ぼくは、ぼくばっかりが、陛下のことを好きなような気がしていた。
だって、ぼくは。ある意味、前世から陛下のことが好きだったのだ。
今世でも、きらびやかな王家一族である陛下に、会う前から、憧れの気持ちを募らせていた。
そんな、素敵な陛下が。ぼくみたいな鳥ガラを、本当に抱けるのかって。ちょっと心配していたのだ。
でも、ぼくの裸を見ても、萎えないくらいには。その、た、た、勃つくらいには。ぼくのこと、好きってことだよね?
ホッとしました。
ぼくを大事にしてくれて、いっぱいいっぱい気遣ってくれて。ぼくと一線超えたいと望んでくれるくらい、好いてくれているみたいで。
良かった。良かった。
陛下のことを、信用していないのではないのです。
これは、なんというか。ぼくの性というか?
とにもかくにも、ぼくは自信がないのである。モブだからね?
「なにを、馬鹿なことを…我がどれだけ、おまえを愛しているか。欲しがっているか。まだ、わかっていないようだな?」
そう、陛下は言って。ぼくをギュッと抱き締めたのだが。
夜の間中、濃厚で濃密でエロティックで甘くて熱い、素敵な時間をもたらされて。
ありとあらゆるテクニックで、メロメロのトロトロにされて。
快楽と悦楽のるつぼに、もみくちゃにされて…。
ぼくは、本当に、本当に、陛下のぼくへの愛を、わからされたのだった。
夜会のあと。ぼくと陛下は、各々の部屋に、いったん分かれる。
しょ、初夜の身繕いですぅ。
わわわ、もう、その、用意する感じが、なんだかいたたまれませんっ。
このあと、なにが起きるのか。
おおよその見当が、前世の知識によりわかっていることで、尚更、恥ずかしさが増し増しです。
その、よ、用意というのも。お風呂に入るのですが。あ…あんなところまで。
いえいえ、そのようなところを、使用人の方に洗われるのは、さすがに駄目なので。自分でいたしましたが。
あぁ…もう、げっそりです。
そして、すでに疲労困憊、というか。精神的ダメージで魂が抜けた、ぼくは。
寝台の上に、チョンと座らされ。
シルク生地の、ヒラヒラで真っ白で、一応寝間着なんだけど、いかにも初夜仕様のガウンをまとって。陛下が寝室に現れるのを、ひとり待っていたわけです。
その間…。なんと長いことか。
いえ、たぶん陛下は、すぐに寝室に入ってきたと思うのです。
でも、ぼくは。数秒の間に、それはそれは、いろいろ考えてしまって。
まずは、どんな顔をすればいいのかも、わからなくて。
笑ったら、やる気満々みたいで引くし。
口を引き結んでいたら、その気がないのかと思われてしまうし。
もう、眉を上げたり下げたり。いろいろしたような気がします。
それで、頭がパニック。目がグルグル状態で、部屋に入ってきた陛下を目にしたとき。
「…初夜でございますね」
と言ってしまったのですぅ。
もう、ダメダメです。ロマンが全くありません。
陛下も冷めた目で『そうだな?』と言いました。
完全に、呆れられました。
はぁ、もう。あり得ない。
しかし、なんとか。事前に考えておいた、肝の部分は言えました。
「今日は、僕のすべてを、イアン様のものにしてくださいませ」
そうして、ぼくは無事に、陛下に押し倒され。ベッドに身を沈めた。
よーっし。無様ながらも、導入はオッケーでしょう。
あとは陛下に、ある程度、お任せします。
ぼくは、ほんの少しの脅えと、好奇心、そして陛下へのいっぱいの愛に、震え。陛下の男らしい太い首に、腕を回してすがりつく。
だって、少し脅えてしまうのは、仕方がないのだ。
王城で、身を捧げたあの日に。
陛下の陛下が、ご立派なことは。目にしているのでっ。
今日こそ、全部、ぼくを捧げたいって気持ちは、あるよ? 嘘じゃないよ?
だけど。ビビっちゃうのはさぁ。
こういうことをするのも、初めてだからさぁ。しょうがないのっ。
だけど陛下は、ぼくの脅えを承知して、優しく、柔らかく、抱き締め返してくれて。唇に、深く、情熱的なキスをしてくれた。
いつもながらに、お優しい。
あぁ、それにしても。黒いシルクの夜着を身につける陛下は、とてもセクシーです。
ぼくより年下なのに、大人の色気がダダ漏れているんですけど?
黄金色の髪に海色の瞳の陛下は、白や薄青の衣装がとてもお似合いなのだが。
黒も、いいですね?
ダークサイド陛下って感じも、素敵です。
「クロウ、先日、抱き合った日のことを覚えているか?」
情欲を帯びた、艶めいた眼差しで陛下にみつめられ。顔が火照ってしまう。
そんなの、忘れられるわけないじゃないですか?
陛下と何度もキスして、体中を舐められて、快楽に身を委ねた。濃厚でエロエロなひとときだったのだから。
思い返せば、それだけで、頭がのぼせてしまうくらいです。
「も、もちろんです」
答えるのは、恥ずかしいけれど。
ぼくにとって、あの夜は。一生の思い出になるような、めくるめく体験だった。
「また、あの夜のように、いや、あの夜以上に、素敵な時間を過ごそう」
陛下も、あの夜を、素敵な時間だったと思ってくれたのだな? と思うと。とても嬉しくて。笑みが浮かんだ。
その、ぼくの笑みをかたどる唇に、陛下がくちづけし。
キスをしながら、ぼくのガウンやズボンを剥ぎ取っていく。
すごい、早業っ。
陛下も、こういうことをするのは、ぼくとだけのはずなのに。なんでか、すごく手慣れた感じがします。
でも、陛下は優秀なお方ですから。
こういうことでも、のみ込みが早いのでしょう。きっと。
そして、夜着をベッドの下に落して。ぼくは、生まれたままの姿に。
でも、恥ずかしいって思う隙もなく。陛下は手や口で、ぼくの体を丁寧に愛撫していった。
陛下に触れられるだけで、ぼくの体は熱くなるのに。肌を指先でくすぐったり、舌先で舐めたり、唇で吸われたりしたら。すぐにも、息が荒くなってしまう。
だって、き、気持ち良いんですっ。
ぼくが、ハフハフし始めると、陛下は身を起こして、自分でガウンを脱ぎ捨てた。
夜着に隠されていた、陛下の見事な肉体美が、目の前にさらされ。
さらにはズボンも脱いだから。
陛下の御立派な剛直が、すでに天を向いているのも、見えてしまった。
ぼくを欲しがって、興奮しているみたいで。
なんか、良かった、って思う。
だって、こんな、どこにでもいるような、地味なモブの男に。陛下が興味を持って、興奮もしてくれて、その気になってくれるって。奇跡じゃん?
だから、情熱的にきつく抱き締められて、少し乱暴なキスをされても。
ただただ、嬉しいのだ。
「い、イアンさま、あ、ぁ…ん」
キスされて、肩や鎖骨を、甘くカミカミされて、体が高ぶってくる。
張り詰めた、ぼくの陰茎に。陛下の剛直が、触れ。こすられると。
なやましい疼きに、溺れそうになる。
局部を密着した状態で、小刻みに体を揺さぶられると。もう、達してしまいそう…。
「イアンさ、ま…も、イ、く。イきそう…あ、あぁ」
本当に絶頂を迎える寸前で、陛下は動きを止め。臀部のその奥に、指で触れた。
先走りの蜜が、後ろに垂れて、後孔が濡れそぼっている。
蕾の口を、陛下の武骨な指が、ジワリと広げていく。そしてゆっくりとほぐしてから、指が挿入された。
ぼくは。気持ち良さに、うっとりしていたのだが。
指の違和感に、はわっ、となって。
夢見心地から、目が覚めてしまって。一度高まった淫靡な熱が、引いてしまった。
剣術にて鍛えられた、陛下の指は、強靭で厚みがあり。指も太くて長い。たとえ、一本でも、ぐぐぅと入ってくると、異物感は強く。
きつくて、苦しくて。思わず、息を詰めてしまう。
おかしいな? 以前のときは、そんなに苦しい感じじゃなかったのに?
「大丈夫か? クロウ」
ぼくの、つらそうな様子を見て。陛下が気遣って、指を抜こうとした。
それは、だ、だ、だ…。
「ダメッ、痛くても、良いのです。イアン様が満足していただけるのなら…」
ぼくは陛下の首にすがりついて、懇願した。
「僕は、イアン様の死神なのだから、これくらい、我慢できますっ。イアン様に、もっと触れてほしいのです」
「…わかった。ゆっくりしよう、な?」
はぁ、良かった。続行です。
だって、ここで止めたら。陛下はもう、ぼくを相手に、したくなくなってしまうかも。
面倒だとか、痛がって萎えるとか、思われたくないんだもん。
だから、今日は絶対に、最後までいたしたいのです。
男同士でも、陛下と愛し愛されることができるのだと、確認したいのだ。
そのあと、陛下は。ぼくに痛みを与えないように、ゆっくり、じっくりと、後ろをほぐしてくれた。
うぅ、陛下にお手数をおかけして、すみません。
そのうち、陛下が、ぼくの中にある、快楽の壺…いわゆる前立腺を探し当ててくれて。
そこ、そこですっ!
って、はしたないけど、思っちゃった。
だって、ぼくが良くないと、陛下が興醒めしちゃうじゃん?
だから、ふたり一緒に、気持ち良くならないと、ね?
「は…あ、イアン様、そこ…んん…いい、気持ち、いいぃ…」
いいところを、陛下が確実に刺激してくれるので。エロい声が自然に出てきてしまう。
ホント、そこ、触られると、どうしようもなく、気持ちが良くなるんだけど?
陛下が、そこをゆるゆると撫でると。ビリビリ、じわじわ、ぐずぐずって感じになる。
あとは、もう、快感に溺れればいいだけです。
気持ち良さに、トロリとなって。陛下の指も増えていって。
もう、大丈夫だな? 陛下を受け入れられそうだな、とぼくが思ったとき。
陛下が剛直を、後孔にあてがってきた。
いよいよかと思って、緊張するけど。体の力は抜くように心掛ける。
そして、慎重に、陛下が少しずつ中に進んでくる。あ、熱っ…。
「あ、イアン様が、中に…入って…んっ、あぁ…」
熱くて、硬くて、灼熱の棒を入れられているような、凄まじい感覚、刺激があるけれど。それが陛下なのだと思うと、その存在感が愛おしくて。
歓喜と衝撃が、ぐちゃぐちゃに混ざったような気になった。
すごい。世のビーのエルの方たちは、これほどの体感をしているのか…と。身をもってわからされました。
「すまない、クロウ」
ご立派な陛下をおさめるのに、無茶をしたと思ったのか。謝られてしまったが。
ぼくの前髪をかき上げてくる、その仕草に、いっぱいの愛を感じて。
ぼくは、なんだか、涙が出そうなのです。
「謝らないでください、イアン様。ぼく、嬉しいんです。イアン様と深く、つながることができた。本当に、イアン様のものに、なれたのが。あの…気持ちいいですか?」
無理していませんか? 気持ち悪くありませんか? と思って。たずねると。
陛下は、気持ちいいと言ってくれた。
「良かった。ぼくは男だから。イアン様が嫌悪を抱かないか。ちゃんと最後までできるのかって。不安だったのです」
喜びの気持ち、そのままに。ぼくは陛下の首にギュッと抱きついた。
ぼくは、ぼくばっかりが、陛下のことを好きなような気がしていた。
だって、ぼくは。ある意味、前世から陛下のことが好きだったのだ。
今世でも、きらびやかな王家一族である陛下に、会う前から、憧れの気持ちを募らせていた。
そんな、素敵な陛下が。ぼくみたいな鳥ガラを、本当に抱けるのかって。ちょっと心配していたのだ。
でも、ぼくの裸を見ても、萎えないくらいには。その、た、た、勃つくらいには。ぼくのこと、好きってことだよね?
ホッとしました。
ぼくを大事にしてくれて、いっぱいいっぱい気遣ってくれて。ぼくと一線超えたいと望んでくれるくらい、好いてくれているみたいで。
良かった。良かった。
陛下のことを、信用していないのではないのです。
これは、なんというか。ぼくの性というか?
とにもかくにも、ぼくは自信がないのである。モブだからね?
「なにを、馬鹿なことを…我がどれだけ、おまえを愛しているか。欲しがっているか。まだ、わかっていないようだな?」
そう、陛下は言って。ぼくをギュッと抱き締めたのだが。
夜の間中、濃厚で濃密でエロティックで甘くて熱い、素敵な時間をもたらされて。
ありとあらゆるテクニックで、メロメロのトロトロにされて。
快楽と悦楽のるつぼに、もみくちゃにされて…。
ぼくは、本当に、本当に、陛下のぼくへの愛を、わからされたのだった。
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