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ゲーム開始

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「こうなったら頑張るしかないね。罰ゲーム回避を目指そう」
「うん」
「はい、気合入っているところ失礼~。ルールを説明するよ」

 よく聞いておかなくちゃ。いちおう俺は授業でやってルールは知ってる。昼休みにバスケで遊んだこともある。

「ルールは単純。スリーポイントバトル!」
「おお!」

 やった! スリーポイントならバスケのルール全く知らなくても出来る。三吉君力あるし、投げ方だけ教えれば勝てるかもしれない。

「各チーム十本ずつシュートして、入れば一点。選手たちの記録を上回れば勝ちです。ただやってら負けてしまうので、もちろんハンデ付き。さーらーにー?」

 間野さんが大げさに指差しポーズした。

「それでも負けた場合は、罰ゲームをしてもらいます!」
「罰ゲームの内容はなんですか?」
「それは負けたらのお楽しみ」
「うわ~~!」

 三吉君以外のゲストから悲鳴が聞こえる。選手たち爽やかに笑ってる。スポーツ選手って何してても様になる。格好良い。撮影終わったら話しかけてみよう。

「みんな準備してね」

 みんなにボールが渡される。おお、バスケットボール大きい。重い。スリーポイントなら遊びでやったことがある。

 ちなみに選手とのハンデは、俺たちが通常のスリーポイントラインから打ち、選手はそこから少し離れたところから打つというもの。

 通常ラインでも結構遠い。入るか? 構えてみる。隣を見ると、三吉君がボールを持ったまま固まっていた。

「シュートの打ち方教えるね。俺も授業と遊びでやっただけだから素人だけど」
「お願い」
「うん」

 三吉君の前で改めて構える。

「右利きだよね?」
「うん」

 三吉君も俺の真似をしてくれる。うん、初めてなのにスタイルが良いからプロっぽく見える。

「そうそう。左手は軽く添える感じで。で、右手首をスナップする」
「分かる。けど、打ってみないと分からない」
「だよね。最初俺から行くから見てて。入らなかったらごめん」
「大丈夫」

 だって、俺も自信無い。練習させてもらえないし。きつい。いや、ここは奇跡を起こして盛り上げるぞ。

「各チーム、罰ゲームする覚悟は出来たかな?」
「負ける前提ですやん!」

 芸人さんが全力でツッコんでいた。俺も同意見です。負けたくない!

 まずは基準となる選手チーム。

「ええ~遠いです」
「ここから打つことあんまりないですね」

 お、これは選手たちも苦戦するや~~~つ!

「あ~! やっちゃった!」

 苦戦してる!

 ポスッ。

 シュッ。

「お~! そう言いつつも次々に!」
「もうちょっとお手柔らかに~!」
「やばい。三吉君どうしよ」
「どうにもならない」

 不安になって三吉君の腕にしがみつく。だって、最初は慣れなくて外したものの、ボールがどんどんゴールに吸い込まれていくから。
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