車輪屋男爵~異世界から来たピンク髪で巨乳の女の子が冷蔵庫とかシャワーとか良く分からないことを言ってるので訳してもらっていいッスか?

 『車輪』、それは神代文字……カタカムナ。
 郵便馬車で始まった車輪屋は異世界文化の流入と同時に次第に変化していった。

 斜陽を迎え、崩壊と混乱へと向かいつつある巨大な『帝国』世界。
 元も辺境に位置する弱小貴族のアレキサンダー男爵の当主エドアードこと、三流魔術師クローリー。
 彼は、|賢者《セージ》を名乗る異世界から召喚されてきた小太りの青年から伝え聞いたバブル時代の日本の豊かさと平和に憧れた。
 世界を変えようとまでは思わない。
 自分と自分の周り、つまり小さな自分の領地の中だけでも豊かにしたかった。

 優れた領主というわけではない。
 人望もあまりない。
 みんなで食料に困らず、今よりちょっと豊かに、今よりちょっと楽ができる世界。
 それがクローリーの妄想する世界だった。

 混乱する帝国では各諸侯たちが暗躍する。
 異世界から異能の力を持ったバランスブレイカーを召喚して戦略兵器としてキャスティングボードを握ろうとしていた。
 そのために次々と異世界から召喚されるが、その多くは平凡な人物だった。
 彼らは『ハズレ』と呼ばれゴミのように捨てられた。

 だが、そのような存在こそクローリーの望むもの。
 能力よりも豊かな異世界の文化の知識を必要としていたのだ。
 例えば塾講師、例えばテロリスト……。
 例えば胸の大きい女子中学生。
 後で考えればその巨乳ロリ中学生の沙那を拾ったことが全ての始まりだったのかもしれない。

「なにこれ、美味しくないーい!味しなーい!」「お風呂とシャワーはー?」「街の中がトイレの臭いするー。くっさーい!」

 物怖じしない超アクティブなJCに振り回されつつ、クローリーの野望は現実化していく……のだが!
 世界は混沌としていくばかり。
 クローリーの箱庭のような領地にも次々と難題が襲い掛かる。、 
 何で攻めてくるやつらがいるの? 
 
 荒波の中の小舟のように揺れるクローリーたちの明日はどっちだ!?



(この作品は下書きみたいなものなので、いずれは再構成版をアップしたいと思います)
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