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【9、心積】
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抑えていた感情が溢れ出したように、彼は私の唇を奪っていった。
抱きしめられる腕と、甘い激情のように繰り返されるキスが、どんどん私の心を浚っていく。
拒否なんて、できるはずもない。
こうして欲しかったって…私の中の私が叫んでいる。
こうしたかった…
きっと彼も…
無遠慮に甘く絡む舌先から、その気持ちが雪崩こんでくる。
息が上がるような激しいキス。
その唇が、もっともっと、私自身が知らなかったもう1人の私を呼び起こすようだった。
こんな気持ちになるのは、もしかすると人生で初めてかもしれない。
どうしようもなく、この人が欲しい。
もっと私を求めて。
もっと私にキスして。
もっと私に触って。
舌が絡むたびに息が漏れる。
頭の中が、熱に浮かされたようにじんと暑くなっていく。
好き…
私、この人が好き…
どうしよう…
もう、このままどうなってもかまわない…
熱情の行き場を探した彼の唇が、私の顎を伝い、耳にも首すじにも、雨のようキスを降らせる。
その手が、私の服の中に入ってきて、私の胸に触れた。
あ…
ここじゃ…
恥ずかしい…っ
「んっ……ま、待って、樹くん…っ
ちょっと、待って…っ!」
私は、キャミソールの上から彼の手をぎゅっと掴んで、愛しそうに私を見つめるその瞳を覗きこんだ。
「ここじゃ…嫌…
車の中とかじゃ…嫌…っ
他のとこ……行こう?」
「…………」
体の芯が熱い。
お願い…
私に触って…
もっと触って…
彼は圧し殺したような声で囁く。
「わかった……」
私は、そう言った彼の腕にしがみつく、少しだけ躊躇って、小さく彼に訴えた。
「あのね…」
「うん」
「どうしよう……全然嫌じゃない…
嫌じゃない自分に、びっくりしてる…
どうしよう……」
「…嫌じゃないなら、もう、いいじゃん……」
「いいのかな?」
「俺に聞かないでくれよ…
拒否するなら、俺の脳ミソが冷静なうちにして、さっきみたいになっちゃうから」
「拒否……できないよ、だって…」
「うん」
「あたしが…
そうしたいと思ってる、から…
拒否する必要、ないの…」
「………」
「あたしが……触ってもらいたいの…
迷惑、かな……?」
「そんな訳ないじゃんか……
迷惑とか思ってたら、手なんか出さないし…」
こんな私…
七歳も年が離れた…
彼氏持ちの私なんかが…
彼とこうなって…
ほんとにいいの…?
でも、ダメ…
気持ちに制御が効かない…
あたし、こんな女だったんだ…
「樹くんて、優しい…
ごめん、なんか……なんか…
あたしなんかで、ごめん……」
「なんで謝るの?」
「謝りたくなったから…」
私は思わず、彼の首に抱きついた。
罪悪感が痛い。
でも、私は、彼の唇にキスをした。
彼はきっと、私を求めてくれてる。
でも、どんな意味で私を求めてくれてるのか、まだその気持ちがわからない。
だけど私は…
例え遊ばれてもいいから…
私は、彼に…
彼に求めて欲しい…
私を求めて欲しい…
私は彼の事が、好き…
この時、私はそれを確信してしまった。
抱きしめられる腕と、甘い激情のように繰り返されるキスが、どんどん私の心を浚っていく。
拒否なんて、できるはずもない。
こうして欲しかったって…私の中の私が叫んでいる。
こうしたかった…
きっと彼も…
無遠慮に甘く絡む舌先から、その気持ちが雪崩こんでくる。
息が上がるような激しいキス。
その唇が、もっともっと、私自身が知らなかったもう1人の私を呼び起こすようだった。
こんな気持ちになるのは、もしかすると人生で初めてかもしれない。
どうしようもなく、この人が欲しい。
もっと私を求めて。
もっと私にキスして。
もっと私に触って。
舌が絡むたびに息が漏れる。
頭の中が、熱に浮かされたようにじんと暑くなっていく。
好き…
私、この人が好き…
どうしよう…
もう、このままどうなってもかまわない…
熱情の行き場を探した彼の唇が、私の顎を伝い、耳にも首すじにも、雨のようキスを降らせる。
その手が、私の服の中に入ってきて、私の胸に触れた。
あ…
ここじゃ…
恥ずかしい…っ
「んっ……ま、待って、樹くん…っ
ちょっと、待って…っ!」
私は、キャミソールの上から彼の手をぎゅっと掴んで、愛しそうに私を見つめるその瞳を覗きこんだ。
「ここじゃ…嫌…
車の中とかじゃ…嫌…っ
他のとこ……行こう?」
「…………」
体の芯が熱い。
お願い…
私に触って…
もっと触って…
彼は圧し殺したような声で囁く。
「わかった……」
私は、そう言った彼の腕にしがみつく、少しだけ躊躇って、小さく彼に訴えた。
「あのね…」
「うん」
「どうしよう……全然嫌じゃない…
嫌じゃない自分に、びっくりしてる…
どうしよう……」
「…嫌じゃないなら、もう、いいじゃん……」
「いいのかな?」
「俺に聞かないでくれよ…
拒否するなら、俺の脳ミソが冷静なうちにして、さっきみたいになっちゃうから」
「拒否……できないよ、だって…」
「うん」
「あたしが…
そうしたいと思ってる、から…
拒否する必要、ないの…」
「………」
「あたしが……触ってもらいたいの…
迷惑、かな……?」
「そんな訳ないじゃんか……
迷惑とか思ってたら、手なんか出さないし…」
こんな私…
七歳も年が離れた…
彼氏持ちの私なんかが…
彼とこうなって…
ほんとにいいの…?
でも、ダメ…
気持ちに制御が効かない…
あたし、こんな女だったんだ…
「樹くんて、優しい…
ごめん、なんか……なんか…
あたしなんかで、ごめん……」
「なんで謝るの?」
「謝りたくなったから…」
私は思わず、彼の首に抱きついた。
罪悪感が痛い。
でも、私は、彼の唇にキスをした。
彼はきっと、私を求めてくれてる。
でも、どんな意味で私を求めてくれてるのか、まだその気持ちがわからない。
だけど私は…
例え遊ばれてもいいから…
私は、彼に…
彼に求めて欲しい…
私を求めて欲しい…
私は彼の事が、好き…
この時、私はそれを確信してしまった。
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