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これは、アンリエット様と殿下のハッピーエンドを目指すべきなの?
私が知っているフラグを全部、アンリエット様とすり替えることができたら、物語の強制力で私がヒロインになることなくハッピーエンドになるんだろうか?
――でも、あの馬鹿王子の隣に立つことが、本当にアンリエット様のハッピーエンド、なのかな?
いや、そもそもアンリエット様のその発言こそが、物語の強制力だとしたら?
そもそも、この学園で婚約者がいるのは、殿下とアンリエット様だけみたいなのだ。
普通は、学園を卒業したころに婚約が決まる、とアンリエット様が教えてくれた。
つまり、婚約そのもの自体も、強制力の影響である可能性が高い。
その強制力が解ければ、アンリエット様は、本当のハッピーエンドにたどり着けるんじゃないだろうか?
「アンリエット様! ハッピーエンドに絶対しますから!」
「どいういうことですの?」
私がアンリエット様の手を握り締めると、アンリエット様が首を傾げた。
「私、頑張ります!」
私のアドバンテージは、前世の記憶があって、『学園の恋花』のストーリーを全て知っているということだ。
つまり、強制力に抗える可能性がある、ってことだ。
「リヴィア嬢、一体何を考えてるんだ? ……そもそも、リヴィア嬢がかき乱さなければ、殿下とアンリエット様の結婚は既定路線だ。リヴィア嬢が邪魔しなければ、問題はない話だろう?」
フェルナン様の伺うような声に、私はにっこりと笑ってみせる。
「私はアンリエット様の幸せを願っているのです。アンリエット様に義務的な結婚をして欲しいわけではないのです。だからこその、ハッピーエンド、です! あの、フェルナン様にもご協力いただくことがあるかと思いますが、何卒よろしくお願いいたします!」
流石に、今のアンリエット様に、殿下との結婚をなくしたいとは、まだ言えないけど。
「一体、何を?」
「それは、またご説明します」
「……まさか、”魔法の花”を探しに行きたい、と言うんじゃないだろうな?」
この世界には、言い伝えがある。
『魔法の花が開く時、願いが叶う』
『学園の恋花』で、リヴィアと殿下の恋が、最終的に受け入れられた要因は、この”魔法の花”が関係している。
”魔法の花” は、この国に100年に一度咲くと言われる花だ。
魔法も何もない国で、この花が”魔法の花”と呼ばれる所以は、願った時に、それが全て叶っているから、らしい。
私が知っているフラグを全部、アンリエット様とすり替えることができたら、物語の強制力で私がヒロインになることなくハッピーエンドになるんだろうか?
――でも、あの馬鹿王子の隣に立つことが、本当にアンリエット様のハッピーエンド、なのかな?
いや、そもそもアンリエット様のその発言こそが、物語の強制力だとしたら?
そもそも、この学園で婚約者がいるのは、殿下とアンリエット様だけみたいなのだ。
普通は、学園を卒業したころに婚約が決まる、とアンリエット様が教えてくれた。
つまり、婚約そのもの自体も、強制力の影響である可能性が高い。
その強制力が解ければ、アンリエット様は、本当のハッピーエンドにたどり着けるんじゃないだろうか?
「アンリエット様! ハッピーエンドに絶対しますから!」
「どいういうことですの?」
私がアンリエット様の手を握り締めると、アンリエット様が首を傾げた。
「私、頑張ります!」
私のアドバンテージは、前世の記憶があって、『学園の恋花』のストーリーを全て知っているということだ。
つまり、強制力に抗える可能性がある、ってことだ。
「リヴィア嬢、一体何を考えてるんだ? ……そもそも、リヴィア嬢がかき乱さなければ、殿下とアンリエット様の結婚は既定路線だ。リヴィア嬢が邪魔しなければ、問題はない話だろう?」
フェルナン様の伺うような声に、私はにっこりと笑ってみせる。
「私はアンリエット様の幸せを願っているのです。アンリエット様に義務的な結婚をして欲しいわけではないのです。だからこその、ハッピーエンド、です! あの、フェルナン様にもご協力いただくことがあるかと思いますが、何卒よろしくお願いいたします!」
流石に、今のアンリエット様に、殿下との結婚をなくしたいとは、まだ言えないけど。
「一体、何を?」
「それは、またご説明します」
「……まさか、”魔法の花”を探しに行きたい、と言うんじゃないだろうな?」
この世界には、言い伝えがある。
『魔法の花が開く時、願いが叶う』
『学園の恋花』で、リヴィアと殿下の恋が、最終的に受け入れられた要因は、この”魔法の花”が関係している。
”魔法の花” は、この国に100年に一度咲くと言われる花だ。
魔法も何もない国で、この花が”魔法の花”と呼ばれる所以は、願った時に、それが全て叶っているから、らしい。
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