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知りたい
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大木の上で泣くノーウィルをブルーノが必死に慰めていた。
「ウィル!ほら!スイーツワームだよ!美味しいよ!」
「いらないよ!それは人間にあげたやつだもん!食べてくれなかった!ウィルが嫌いなんだぁ!!」
わんわんと泣きながら服の袖で目元を拭うノーウィルを見てブルーノはキュッと唇を噛む。
「そうだよ。人間は僕達のことが嫌いなんだ。昔からそう言われてきただろ」
「でも…でもあの人間だけは違うって…シルヴィア様が言ってたんだもん…」
「だから!分かっただろ!人間は全部あいつらと一緒なんだよ!父さんと母さんを殺した奴らと!!!」
殺気を込めて怒鳴ればノーウィルは更に泣き始め、ブルーノはまた慌てながらどうなぐさめようかと考える。
その時だった。
「見つけた!!」
そんな声が下から聞こえ、二人は勢いよく下を見る。そこにいるリラにノーウィルは更に涙を浮かべ、ブルーノは全身の毛を逆立てた。
「何で来たんだよ!!帰れよ人間!!!」
「私貴方達に謝らなきゃいけないの!!」
リラは木に登り始め、それを見たブルーノが近くの木の枝を折って、リラに投げつける。リラの頭に当たり、バランスを崩して地面に落ちた。
「こっちくんなって言ってんだろ!!僕はお前ら人間が大嫌いなんだよ!!!違うって言ったって同じなんだよ!人間なんて全部!全部!!」
憎しみと怒りと悲しみが込められた叫び。
そうだ…自分は知りたいんだ。彼らの思いを。
「私はまず貴方達に謝りたい。その上で知りたいの。憎まれて当然の私にどうして歩み寄ろうとしてくれたのか」
再び登って来ようとするリラに気付き、ブルーノがこのっ!と再び枝を掴もうとした瞬間足が滑り木から落ちた。驚きと共に体が硬直し、ブルーノは強く目をつぶる。
「ウィル!ほら!スイーツワームだよ!美味しいよ!」
「いらないよ!それは人間にあげたやつだもん!食べてくれなかった!ウィルが嫌いなんだぁ!!」
わんわんと泣きながら服の袖で目元を拭うノーウィルを見てブルーノはキュッと唇を噛む。
「そうだよ。人間は僕達のことが嫌いなんだ。昔からそう言われてきただろ」
「でも…でもあの人間だけは違うって…シルヴィア様が言ってたんだもん…」
「だから!分かっただろ!人間は全部あいつらと一緒なんだよ!父さんと母さんを殺した奴らと!!!」
殺気を込めて怒鳴ればノーウィルは更に泣き始め、ブルーノはまた慌てながらどうなぐさめようかと考える。
その時だった。
「見つけた!!」
そんな声が下から聞こえ、二人は勢いよく下を見る。そこにいるリラにノーウィルは更に涙を浮かべ、ブルーノは全身の毛を逆立てた。
「何で来たんだよ!!帰れよ人間!!!」
「私貴方達に謝らなきゃいけないの!!」
リラは木に登り始め、それを見たブルーノが近くの木の枝を折って、リラに投げつける。リラの頭に当たり、バランスを崩して地面に落ちた。
「こっちくんなって言ってんだろ!!僕はお前ら人間が大嫌いなんだよ!!!違うって言ったって同じなんだよ!人間なんて全部!全部!!」
憎しみと怒りと悲しみが込められた叫び。
そうだ…自分は知りたいんだ。彼らの思いを。
「私はまず貴方達に謝りたい。その上で知りたいの。憎まれて当然の私にどうして歩み寄ろうとしてくれたのか」
再び登って来ようとするリラに気付き、ブルーノがこのっ!と再び枝を掴もうとした瞬間足が滑り木から落ちた。驚きと共に体が硬直し、ブルーノは強く目をつぶる。
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