転生お転婆令嬢は破滅フラグを破壊してバグの嵐を巻き起こす

のりのりの

文字の大きさ
81 / 132
Mission3 お祖母様を救え!

81.お父様が本気をだしたら

しおりを挟む
 運営の設定ミスかもしれないけど、今の時点では、お祖母様の死因は、穏やかな心労説を採用しておこう。

 暗殺者に襲われる、といった本編で頻繁におこる定番イベントは……本編だけにしてほしい。

 ということで、お父様と会う前にお祖母様は――死因はわからないけど――死んでしまうので、怒り狂うお父様からカルティをかばう者はだれもいなかったのだ。

 あたしが高熱から目覚めたとき――あたしが池に落ちて七日後――までには、お父様はすでに別荘に到着していた。

 昨日、地理の勉強をしたときに、ライース兄様に王都とアドルミデーラ領をつなぐ街道を教えてもらった。

 距離感がいまいちわからなかったので、アドルミデーラ領から王都に行くまでには、どれくらいの日数がかかるのか質問してみた。

 ライース兄様は馬を変えずに移動する場合や、馬車で移動する場合など、色々なケースを詳しく教えてくれた。

 結論から言うと、徒歩はやめたほうがいい、ということはよくわかった。
 平民でさえ、王都に行く場合は、乗合馬車を乗り継いで行くのが一般的なようだ。

 辺境伯とまではいかないが、そこそこ王都とは距離がある。
 その分、アドルミデーラ領は広大だ。

 残念ながらアドルミデーラ領に海はない。
 魚は川魚か湖の淡水魚だ。
 新鮮な海の幸は食卓に並びそうにもないとわかって、すこしばかりがっかりする。

 そもそも、この国自体が、大陸の真ん中に位置しているので、海とは接していないのだ。

 お父様が馬車で領地に戻る場合、各地の視察やらその地の有力者との会談といった領主としての義務とアドルミデーラ家の家長としての社交を行いながらの移動となる。
 なんと、仕事をしながらだらだらと移動するので、到着するのに一ヵ月近くもかかるそうだ。領主様って大変だ。

「レーシアが池に落ちたときは……父上は、仮眠もそこそこに、ひたすら馬を走らせたそうだよ」

 闇の中でも走ることができるよう訓練された名馬を何頭も乗りかえての強行。
 同行していた警護の者が次々と脱落していくなか、お父様はひたすら馬を走らせたそうだ。

 場合によっては、夜間、閉じられている街の門番を強引に起こして、街に押し入り、数時間の仮眠の後、再び門番を起こして街をでていく……という、かなり無茶苦茶なことをしていたという。

「お父様は、なんにちでとうちゃくできたのですか?」
「レーシアが池に落ちた日から五日後の昼過ぎだ。供はひとりしか残っていなかった」
「ふぃえ……」

 驚きのあまり、変な声がでてしまった。
 あたしが予想していた以上の強行軍だったようだ。

 五日以内にライース兄様が家出して、お祖母様が死亡するなんて……なかなかハードなスケジュールだ。
 ちょっとおかしすぎる。
 なにかが……ヘンだ。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

【完結】お花畑ヒロインの義母でした〜連座はご勘弁!可愛い息子を連れて逃亡します〜+おまけSS

himahima
恋愛
夫が少女を連れ帰ってきた日、ここは前世で読んだweb小説の世界で、私はざまぁされるお花畑ヒロインの義母に転生したと気付く。 えっ?!遅くない!!せめてくそ旦那と結婚する10年前に思い出したかった…。 ざまぁされて取り潰される男爵家の泥舟に一緒に乗る気はありませんわ! アルファポリス恋愛ランキング入りしました! 読んでくれた皆様ありがとうございます。 *他サイトでも公開中 なろう日間総合ランキング2位に入りました!

何やってんのヒロイン

ネコフク
恋愛
前世の記憶を持っている侯爵令嬢のマユリカは第二王子であるサリエルの婚約者。 自分が知ってる乙女ゲームの世界に転生しているときづいたのは幼少期。悪役令嬢だなーでもまあいっか、とのんきに過ごしつつヒロインを監視。 始めは何事もなかったのに学園に入る半年前から怪しくなってきて・・・ それに婚約者の王子がおかんにジョブチェンジ。めっちゃ甲斐甲斐しくお世話されてるんですけど。どうしてこうなった。 そんな中とうとうヒロインが入学する年に。 ・・・え、ヒロイン何してくれてんの? ※本編・番外編完結。小話待ち。

モブとか知らないし婚約破棄も知らない

monaca
恋愛
病弱だったわたしは生まれかわりました。 モブ? わかりませんが、この婚約はお受けいたします。

公爵令嬢は、どう考えても悪役の器じゃないようです。

三歩ミチ
恋愛
*本編は完結しました*  公爵令嬢のキャサリンは、婚約者であるベイル王子から、婚約破棄を言い渡された。その瞬間、「この世界はゲームだ」という認識が流れ込んでくる。そして私は「悪役」らしい。ところがどう考えても悪役らしいことはしていないし、そんなことができる器じゃない。  どうやら破滅は回避したし、ゲームのストーリーも終わっちゃったようだから、あとはまわりのみんなを幸せにしたい!……そこへ攻略対象達や、不遇なヒロインも絡んでくる始末。博愛主義の「悪役令嬢」が奮闘します。 ※小説家になろう様で連載しています。バックアップを兼ねて、こちらでも投稿しています。 ※以前打ち切ったものを、初めから改稿し、完結させました。73以降、展開が大きく変わっています。

英雄の番が名乗るまで

長野 雪
恋愛
突然発生した魔物の大侵攻。西の果てから始まったそれは、いくつもの集落どころか国すら飲みこみ、世界中の国々が人種・宗教を越えて協力し、とうとう終息を迎えた。魔物の駆逐・殲滅に目覚ましい活躍を見せた5人は吟遊詩人によって「五英傑」と謳われ、これから彼らの活躍は英雄譚として広く知られていくのであろう。 大侵攻の終息を祝う宴の最中、己の番《つがい》の気配を感じた五英傑の一人、竜人フィルは見つけ出した途端、気を失ってしまった彼女に対し、番の誓約を行おうとするが失敗に終わる。番と己の寿命を等しくするため、何より番を手元に置き続けるためにフィルにとっては重要な誓約がどうして失敗したのか分からないものの、とにかく庇護したいフィルと、ぐいぐい溺愛モードに入ろうとする彼に一歩距離を置いてしまう番の女性との一進一退のおはなし。 ※小説家になろうにも投稿

悪役令嬢、隠しキャラとこっそり婚約する

下菊みこと
恋愛
悪役令嬢が隠しキャラに愛されるだけ。 ドゥニーズは違和感を感じていた。やがてその違和感から前世の記憶を取り戻す。思い出してからはフリーダムに生きるようになったドゥニーズ。彼女はその後、ある男の子と婚約をして…。 小説家になろう様でも投稿しています。

シナリオ通り追放されて早死にしましたが幸せでした

黒姫
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢に転生しました。神様によると、婚約者の王太子に断罪されて極北の修道院に幽閉され、30歳を前にして死んでしまう設定は変えられないそうです。さて、それでも幸せになるにはどうしたら良いでしょうか?(2/16 完結。カテゴリーを恋愛に変更しました。)

悪役令嬢の独壇場

あくび。
ファンタジー
子爵令嬢のララリーは、学園の卒業パーティーの中心部を遠巻きに見ていた。 彼女は転生者で、この世界が乙女ゲームの舞台だということを知っている。 自分はモブ令嬢という位置づけではあるけれど、入学してからは、ゲームの記憶を掘り起こして各イベントだって散々覗き見してきた。 正直に言えば、登場人物の性格やイベントの内容がゲームと違う気がするけれど、大筋はゲームの通りに進んでいると思う。 ということは、今日はクライマックスの婚約破棄が行われるはずなのだ。 そう思って卒業パーティーの様子を傍から眺めていたのだけど。 あら?これは、何かがおかしいですね。

処理中です...