転生お転婆令嬢は破滅フラグを破壊してバグの嵐を巻き起こす

のりのりの

文字の大きさ
129 / 132
Mission4 ライースガチャをなんとかしろ!

129.ベディー夫人のクリスマスイベント

しおりを挟む
 うさちゃんスリスリでだんだん思い出してきたのだが、このうさちゃんは『ベディー夫人のクリスマスイベント』で登場したうさちゃんぬいぐるみだ。

 シルベルター・ペーター男爵、ベディー・ペーター男爵夫人も、このイベントで登場したガチャキャラだった……はずだ。
 男爵と夫人のレア度や属性はまだ思い出せないけど。

 このうさちゃん……。
 なんと、クリスマスイベント時期だけにライースガチャで出現する期間限定の素材カードのデザインだ。
 白い毛のうさちゃんはノーマル素材。
 だが、黒毛黒目のうさちゃんは当たりカードで、素材として合成すると、ガチャキャラのレベルが爆上がりするのだ。

 一年目のクリスマス時期はうさちゃん一択だったのだが、二年目以降のクリスマス時期は、うさちゃんだけでなく、くまちゃん、ワンコ、猫ちゃん、羊さんと、各属性に合わせてのラインナップになったのだ。
 同属性同士で合成すると成長ボーナスがつくという、どこかで見たような聞いたようなわかりやすいクリスマスイベントだった。

 そして、その時期だけ、パズルゲームのタイルが赤、青、緑、黄、紫の五色展開ではなく、うさちゃん、くまちゃん、ワンコ、猫ちゃん、羊さんに変化したのだ。

 そのときに、ペーター男爵夫妻や、その工房で働いていた職人をチームに加えてパズルゲームに参加すると、クリアした条件に応じて、ライースガチャを引けるコインが上乗せしてプレゼントされる……って、これがどう、この世界で関係してくるんだろう?

 みんなにぬいぐるみをプレゼントしたらスキルアップするとでも?
 そんな馬鹿な。
 ありえない。
 ぬいぐるみで激強キャラに成長する?
 いやいや、それはないでしょう。

 ただ、それは別として……。

 前世の魂に刻まれた知識が、あたしにささやきかける!

 ――これは儲かる!

「カシューおじ様! カシューおじ様! このうさちゃんぬいぐるみをいっぱい作って、ハンバイしましょう! きっと、ヒット商品になります!」
「ひ、ひっとしょうひん?」

 急に元気になったあたしに、カシューおじ様は目をパチクリさせる。

「これだけ可愛いうさちゃんです。腐女子……いえ、婦女子の心を鷲掴み間違いなしです」
「いや、販売とは言うが、売り物にするほどの量はないぞ?」

 そうか、この世界にはぬいぐるみを量産するという概念がないのか。
 そういえば、服も仕立て屋を屋敷に招いて寸法を測ってドレス制作をお願いしているみたいだし。
 徒弟制度での分業はあっても、量販衣料はないかもしれない。

 なければ作ればいいだけだ!

 もうすぐ冬がやってくる。
 この世界の冬イベントが『キミツバ』であったような一月ダラダラクリスマスイベントになるのかはわなからないが。

 なければ作ればいいだけだ!

 バレンタインも、クリスマスも、節分の海苔巻き丸かじりも、時代の流れと共に様々なイベントが追加されてきた。
 イースターやハロウィンなども、もともとは日本の行事ではなかった。近年になって注目を浴び始めた。

 そう。
 仕掛け人がいるからだ!

 魅せてやるぞ!
 前世で培ったプレゼン力と企画力!
 数々の企業の広報を請け負い、季節イベント時にはノベルティ戦略を提案してきた我が社のノウハウを今ここで使わずしていつ使う!

 俄然、やる気がでてきた!

 できれば、クライアントと直にお話しして、商品の特色と方向性をリサーチしたいところだが、まあ、今はまだ見た目は六歳時だし、相手にされないだろう。
 新規開拓の飛び込み営業担当は、とても大変そうだった。
 ここは焦らず堅実に実績を……だ。

 まずは、目の前のカシューおじ様だ!

 アルティメットレアの能力を見せてもらおうではないか!
 カシューおじ様の属性はカンストすると統治力(青)、生産力(黄)、開発力(紫)の三属性だ。
 まるで、ぬいぐるみを販売するために誕生したようなキャラじゃないか!

「カシューおじ様、量をたくさん用意するためには、ぬいぐるみのデザインを夫人がして、実際にぬいぐるみを作るのは、別の人……例えば、村の女性たちにお願いするのです」
「夫人が担当するのはデザインだけか?」
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

【完結】お花畑ヒロインの義母でした〜連座はご勘弁!可愛い息子を連れて逃亡します〜+おまけSS

himahima
恋愛
夫が少女を連れ帰ってきた日、ここは前世で読んだweb小説の世界で、私はざまぁされるお花畑ヒロインの義母に転生したと気付く。 えっ?!遅くない!!せめてくそ旦那と結婚する10年前に思い出したかった…。 ざまぁされて取り潰される男爵家の泥舟に一緒に乗る気はありませんわ! アルファポリス恋愛ランキング入りしました! 読んでくれた皆様ありがとうございます。 *他サイトでも公開中 なろう日間総合ランキング2位に入りました!

何やってんのヒロイン

ネコフク
恋愛
前世の記憶を持っている侯爵令嬢のマユリカは第二王子であるサリエルの婚約者。 自分が知ってる乙女ゲームの世界に転生しているときづいたのは幼少期。悪役令嬢だなーでもまあいっか、とのんきに過ごしつつヒロインを監視。 始めは何事もなかったのに学園に入る半年前から怪しくなってきて・・・ それに婚約者の王子がおかんにジョブチェンジ。めっちゃ甲斐甲斐しくお世話されてるんですけど。どうしてこうなった。 そんな中とうとうヒロインが入学する年に。 ・・・え、ヒロイン何してくれてんの? ※本編・番外編完結。小話待ち。

モブとか知らないし婚約破棄も知らない

monaca
恋愛
病弱だったわたしは生まれかわりました。 モブ? わかりませんが、この婚約はお受けいたします。

公爵令嬢は、どう考えても悪役の器じゃないようです。

三歩ミチ
恋愛
*本編は完結しました*  公爵令嬢のキャサリンは、婚約者であるベイル王子から、婚約破棄を言い渡された。その瞬間、「この世界はゲームだ」という認識が流れ込んでくる。そして私は「悪役」らしい。ところがどう考えても悪役らしいことはしていないし、そんなことができる器じゃない。  どうやら破滅は回避したし、ゲームのストーリーも終わっちゃったようだから、あとはまわりのみんなを幸せにしたい!……そこへ攻略対象達や、不遇なヒロインも絡んでくる始末。博愛主義の「悪役令嬢」が奮闘します。 ※小説家になろう様で連載しています。バックアップを兼ねて、こちらでも投稿しています。 ※以前打ち切ったものを、初めから改稿し、完結させました。73以降、展開が大きく変わっています。

英雄の番が名乗るまで

長野 雪
恋愛
突然発生した魔物の大侵攻。西の果てから始まったそれは、いくつもの集落どころか国すら飲みこみ、世界中の国々が人種・宗教を越えて協力し、とうとう終息を迎えた。魔物の駆逐・殲滅に目覚ましい活躍を見せた5人は吟遊詩人によって「五英傑」と謳われ、これから彼らの活躍は英雄譚として広く知られていくのであろう。 大侵攻の終息を祝う宴の最中、己の番《つがい》の気配を感じた五英傑の一人、竜人フィルは見つけ出した途端、気を失ってしまった彼女に対し、番の誓約を行おうとするが失敗に終わる。番と己の寿命を等しくするため、何より番を手元に置き続けるためにフィルにとっては重要な誓約がどうして失敗したのか分からないものの、とにかく庇護したいフィルと、ぐいぐい溺愛モードに入ろうとする彼に一歩距離を置いてしまう番の女性との一進一退のおはなし。 ※小説家になろうにも投稿

シナリオ通り追放されて早死にしましたが幸せでした

黒姫
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢に転生しました。神様によると、婚約者の王太子に断罪されて極北の修道院に幽閉され、30歳を前にして死んでしまう設定は変えられないそうです。さて、それでも幸せになるにはどうしたら良いでしょうか?(2/16 完結。カテゴリーを恋愛に変更しました。)

悪役令嬢、隠しキャラとこっそり婚約する

下菊みこと
恋愛
悪役令嬢が隠しキャラに愛されるだけ。 ドゥニーズは違和感を感じていた。やがてその違和感から前世の記憶を取り戻す。思い出してからはフリーダムに生きるようになったドゥニーズ。彼女はその後、ある男の子と婚約をして…。 小説家になろう様でも投稿しています。

悪役令嬢の独壇場

あくび。
ファンタジー
子爵令嬢のララリーは、学園の卒業パーティーの中心部を遠巻きに見ていた。 彼女は転生者で、この世界が乙女ゲームの舞台だということを知っている。 自分はモブ令嬢という位置づけではあるけれど、入学してからは、ゲームの記憶を掘り起こして各イベントだって散々覗き見してきた。 正直に言えば、登場人物の性格やイベントの内容がゲームと違う気がするけれど、大筋はゲームの通りに進んでいると思う。 ということは、今日はクライマックスの婚約破棄が行われるはずなのだ。 そう思って卒業パーティーの様子を傍から眺めていたのだけど。 あら?これは、何かがおかしいですね。

処理中です...