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8話 信仰対象
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「私が地下牢で掛けられていた鎖の呪詛は、以前からある呪詛で人もよく使います。しかし認識を変えるという呪詛は、聞いたことがありません。おそらく新しく生み出された呪詛のはずですが、ここまでの呪詛を創り出し扱うというのは、人にはまず不可能です」
格好をつけた俺の犯人当てが外れている理由を、アイリさんは教えてくれたけど、人が扱えない呪詛?
「それじゃあ犯人は?」
「残念ですが、エルフの目を盗んで世界樹に影響を与えたことも考えると、エルフの誰かの可能性が」
「エルフが? だけどエルフが呪いを使うの?」
「呪詛は相手の攻撃力や防御力を下げたりなど、相手をバッドステータスの状態にするものなので、エルフも使えますよ。私は得意ではありませんけど」
あー、そうか。
呪詛はデバフか。
「なるほど。でも何でそんなことを?」
「理由は分かりませんし、三人のうちの誰かも分かりません。彼女達の里を訪れるしか、今のところ確認のしようはありません」
「そうなんだ。それで話変わるけど、その呪詛を俺のスキルで消せないか、試しても良い?」
「それは願ってもないことですけど」
「じゃあ、早速・・・ん? んんん? くそっ!」
地下牢の時は、あの鎖が呪詛だとは知らず、普通の鎖かと思っていた。
そんな状況でも、収納出来てしまったチートなスキルなら、何とかなるんじゃないかと試してみたが、あの鎖を収納した時のように収納出来ない。
それならと回復スキルの方で解呪しようとしても、バチンッて感じに弾かれてしまう。
神様にもらったスキルが効かないとか、どんだけ強力なんだよ。
「駄目ですか・・・。おそらく強力な触媒を使っての呪詛と思いますので、解呪も容易ではないかと」
「強力な触媒・・・って、もしかして世界樹とか?」
「そうかもしれません」
なるほど、もし神木である世界樹が影響しているとしたら、そりゃあ簡単にはいかないか。
◆◆◆
一回で駄目なら、二回目で。
二回で駄目なら、三回目でと、解呪を何十回と試みたが、全く効果がない。
「・・・ごめん、解呪出来そうにない」
「いえ、大丈夫です、ありがとうございました」
「でもそれじゃあ、いつまた肉体が保てなくなるか分からないよね?」
「そうですね。あの、それでお願いがあるんですけれど」
「お願い?」
「エイジさんは、呪詛の影響を受けてないと思うんですけど、どうですか?」
そうなんだよね。
あれかな、転生者だからとか、チートな回復スキル持ちだからとか、そのへんが影響しているのかな。
「確かに影響はないけど・・・あっ、もしかして、それを確認するために、俺に手を繋がせた?」
「手ですか。あれはその目的もありましたけど、もう一つ確認したいことが有ったので」
「もう一つ?」
「はい。先ほどエルフが肉体を保てるのは、人から信仰を受け、それを力として使用していると説明したと思います」
「うん、そこに書いてあるね」
「エイジさんから、そんな感情を向けられている気がしていたのですが確証がなくて、直接触れたら分かるかなと」
「それで、どうだった?」
「はい、手を繋いだら、ハッキリと分かりました。力も少し回復したんですよ」
「へ、へえ~」
ちょっと待ってくれるかな。
力が少しでも戻ったのなら、それは良いことだ。
しかし、アイリさんを信仰の対象とは見てないんだよな。
正直にいうと、エロい信仰対象・・・。
「それでエイジさんへのお願いなんですけど、力が回復するように色々と協力してもらいたいのです」
それは・・・協力してあげたいけど、良い事が起きる予感と、悪い事が起きる予感しかしない。
格好をつけた俺の犯人当てが外れている理由を、アイリさんは教えてくれたけど、人が扱えない呪詛?
「それじゃあ犯人は?」
「残念ですが、エルフの目を盗んで世界樹に影響を与えたことも考えると、エルフの誰かの可能性が」
「エルフが? だけどエルフが呪いを使うの?」
「呪詛は相手の攻撃力や防御力を下げたりなど、相手をバッドステータスの状態にするものなので、エルフも使えますよ。私は得意ではありませんけど」
あー、そうか。
呪詛はデバフか。
「なるほど。でも何でそんなことを?」
「理由は分かりませんし、三人のうちの誰かも分かりません。彼女達の里を訪れるしか、今のところ確認のしようはありません」
「そうなんだ。それで話変わるけど、その呪詛を俺のスキルで消せないか、試しても良い?」
「それは願ってもないことですけど」
「じゃあ、早速・・・ん? んんん? くそっ!」
地下牢の時は、あの鎖が呪詛だとは知らず、普通の鎖かと思っていた。
そんな状況でも、収納出来てしまったチートなスキルなら、何とかなるんじゃないかと試してみたが、あの鎖を収納した時のように収納出来ない。
それならと回復スキルの方で解呪しようとしても、バチンッて感じに弾かれてしまう。
神様にもらったスキルが効かないとか、どんだけ強力なんだよ。
「駄目ですか・・・。おそらく強力な触媒を使っての呪詛と思いますので、解呪も容易ではないかと」
「強力な触媒・・・って、もしかして世界樹とか?」
「そうかもしれません」
なるほど、もし神木である世界樹が影響しているとしたら、そりゃあ簡単にはいかないか。
◆◆◆
一回で駄目なら、二回目で。
二回で駄目なら、三回目でと、解呪を何十回と試みたが、全く効果がない。
「・・・ごめん、解呪出来そうにない」
「いえ、大丈夫です、ありがとうございました」
「でもそれじゃあ、いつまた肉体が保てなくなるか分からないよね?」
「そうですね。あの、それでお願いがあるんですけれど」
「お願い?」
「エイジさんは、呪詛の影響を受けてないと思うんですけど、どうですか?」
そうなんだよね。
あれかな、転生者だからとか、チートな回復スキル持ちだからとか、そのへんが影響しているのかな。
「確かに影響はないけど・・・あっ、もしかして、それを確認するために、俺に手を繋がせた?」
「手ですか。あれはその目的もありましたけど、もう一つ確認したいことが有ったので」
「もう一つ?」
「はい。先ほどエルフが肉体を保てるのは、人から信仰を受け、それを力として使用していると説明したと思います」
「うん、そこに書いてあるね」
「エイジさんから、そんな感情を向けられている気がしていたのですが確証がなくて、直接触れたら分かるかなと」
「それで、どうだった?」
「はい、手を繋いだら、ハッキリと分かりました。力も少し回復したんですよ」
「へ、へえ~」
ちょっと待ってくれるかな。
力が少しでも戻ったのなら、それは良いことだ。
しかし、アイリさんを信仰の対象とは見てないんだよな。
正直にいうと、エロい信仰対象・・・。
「それでエイジさんへのお願いなんですけど、力が回復するように色々と協力してもらいたいのです」
それは・・・協力してあげたいけど、良い事が起きる予感と、悪い事が起きる予感しかしない。
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