拾った駄犬が最高にスパダリだった件

もうちょっと手加減して欲しい

ついにはクリームを塗る手も止まって、あれ？　と思ったらいきなりうなじをベロリと舐められた。

「うわ、あ」

熱くて長い舌がゆっくりと僕の首を辿って、鎖骨のあたりを舐め始める。

さっきベロベロと顔中舐められて、口の中まで舐め回された時よりもゆっくりとした、ずっといやらしい舐め方で、僕の身体はふるりと震えた。息つく暇も無く耳の後ろを舐めつつ、乳首をふにふにと指先で揉まれて、急激に恥ずかしくなってくる。

「あっ」

ちょっと待ってと言おうとした瞬間、後ろからぐん、と持ち上げられて、そのままのしかかられた。

四つん這いになった僕の上に、ディエゴが全身で覆い被さってきて、まったく身動きがとれない。はぐはぐと首や肩を甘噛みして、背骨に沿って舐められたかと思ったら、いきなりずるっとズボンを引き下ろされた。

「うわぁ、ちょ、ディエゴ」

これから『する』って分かってても、急に下半身を露わにされると恥ずかしい。ディエゴが少し身体を離してくれたから咄嗟に起き上がろうとしたけど、お尻にディエゴの手がかかって割り拓かれた。

「だだだだだダメ！！！！！」

慌てて身を捩ってむりやり仰向けになる。

だってあんな……あんな。

いきなりお尻の穴まで見えちゃいそうなコトされたら。

初心者なんだから、もうちょっと手加減して欲しい。

「なんで……」

ふーっ、ふーっ、と荒い息をつきながら、ディエゴが泣きそうな目で僕を見る。

「嫌か？」

「い、嫌じゃないけど、初めてだから……急にそんなとこ見られるの、恥ずかしいって言うか」

「ごめん、本能で、つい」

さっきめちゃくちゃバッキバキに勃ってたもんな……。

今もズボンを突き破りそうな勢いの怒張をチラ、と見て申し訳なくなる。ディエゴも一生懸命我慢してるんだろう。

「できるだけゆっくりやる……」

はむ、と今度は向かい合わせでぐっとのしかかりながら口づけられて、ディエゴの言葉は僕の口の中に消えていく。

狼獣人の犬歯は鋭い。

深く口付けられるとその硬くて大きい犬歯が唇をかすめる。

柔らかな唇と、厚くて長い舌、そして硬くて鋭利な牙。

舐めたり吸ったり甘噛みしたりされる度に色々な感触が僕の唇を翻弄する。その感触が気持ち良くて薄く唇が開いたら、その隙間からディエゴの長い舌が口の中に押し入って来た。

「んっ、ぅ……」

うわ、さっきとぜんぜん違う。

ゆっくりやる、と約束してくれたその言葉の通りに、ディエゴの舌が丁寧に僕の口の中をゆっくりと舐っていく。