私のお母様は転生者そして私はザマァされるヒロイン?わかりました!立派なモブになって見せます。

キャロル

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7 学園入学前日 

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明日から魔法学園に通う事になった私は最後の作戦会議の為いつもの場所で母と向かい合っていた。

いつになく真面目な表情の母は、

「ルーナちゃん、明日からザマァ物語が始まります。いいですか、これまでの努力が報われる学園生活になるように素敵な
アドバイスしましょう。」

そう言って一冊の小冊子を私の前に差し出した。
その冊子をめくると……、

「モブの…心得?」

「そこには私の記憶の限りの学園で起こる主要イベントを回避できるように目立たず過ごすための重要ポイントを書いておきました。目を通して暗記しておいてね!」

~モブの心得~

*学園内では婚約者がいる男性と半径1M以内には安易に近づかないこと
(テンプレヒロインと勘違いされる恐れがあるから)

*1人では行動せず必ずリリアちゃんとマリアちゃんと行動を共にすること

*学園内の噴水、裏庭、千年樹のベンチには近づかないこと
(何かしらのイベントが起こる場所だから)

*悪役令嬢又は電波系ヒロインAと思わしき人物には近づかないこと
(何かしらのイベントに巻き込まれる可能性があるから)

*階段に注意
(落とされないように、または犯人にされないように必ず手すりを掴める位置を歩くこと)

*地味に静かに過ごすこと

*卒業パーティーでは端っこに陣取ること


_これらに注意しながら行動し、もしイベントらしきことが発生した場面に遭遇しても興味本位で見学せず速やかに現場を立ち去ること、どうしても見たい時は遠くから気配を消して見学すること_



「………、お母様…随分ざっくりした内容のような気がしますが…要するにリリアとマリア3人で一緒に過ごせば大丈夫ってことで良いのですよね?」

「え?ええ、まぁ、そう言うことになるかしら?」

「私とリリアはお母様が仰っていたヒロインAさん(元男爵令嬢のマリリン・パルス伯爵令嬢)とは校舎がかなり離れていますよ!彼女はCクラスなので普段の授業では接触することはないと思うのでそれ程警戒しなくても良いと思うのですが…」

「あら、そうなの?同じ学園なら食堂とか廊下とか移動授業とかで会うのではなくて?」

「実践魔法の野外授業では会うかもしれませんが、宿舎準備で見てきた限りでは校舎もSクラスだけ別棟になっていますし、私とリリアの宿舎は首席次席専用特別宿舎になっていますのでお会いすることはほぼありませんよ。」

「まぁ、Sクラスって特別なのね、知らなかったわ」

「はい、Sクラスは身分関係なく成績順上位10名の少人数制ですから、授業カリキュラム自体違うそうですよ。
お兄様もSクラスですがクラスの男性は8名女性は2名なんだそうですが、今年のSクラスは丁度男性5名女性5名です…その中で婚約者がいる男性は第2皇子様と…側近の…えーっと神官長の次男の…マリム・チェリエ様とグランリエ侯爵様の次男の…ロム様ですが、ロム様はお友達のマリアの婚約者で、お2人は物凄く仲が良いみたいで惚気まくりなの!
……そのほか2人は平民の方だったはずなので婚約者がいるかは存じ上げませんが、ヒロインと誤解されないように地味に徹します。
注意すべきはとりあえず、第2皇子様とマリム・チェリエ様かしら?」

「そうね、特にサミュエル様第2皇子と婚約者のローズ・グラス公爵令嬢は物語の中心人物のはずだから気をつけてね!おそらくこの2人を中心にイベントが発生するはずだから」

イベントってどんなのだろう?駄目って言われると見たくなるのよねぇ、ふふ、実は密かにリリアと開発した魔道具があるのよねぇ~

え?居たの?ってくらい一時的に存在消せる魔道具作ったの、ただ、持続時間が短いのが欠点なのよね、とりあえず遠目で見学ぐらいはいいわよね、ほら、たまたま出くわす事ってあるじゃない!

それにリリアとマリアと一緒だしね!特にリリアはノリノリだったから、…ただ、リリア命のお兄様に知れると厄介だからバレないように気をつけないといけないわね~なんせ成績次席のお兄様も特別宿舎で建物一緒なのよね~出入り口は男女で違うけれど、
同じ屋根の下だって喜んでいたのよね~

「はい、わかりました。」

この後私と母は新しく入手した主人公の女性騎士と文官のじれじれすれ違い恋愛小説談義に花を咲かせモブ作戦会議は終わったのでした。



******

侍女長は思った。

『モブの心得』

何かがずれているマリアンヌ様の発案で始まったモブきゃらは私の解釈する所のモブとはかけ離れてしまいスーパーヒロインが完成したのではないだろうか?

しかもリリア様と何やらおもしろそうな魔道具をこっそり作っていたようですし…ふふふふ。

それに美少女3人で行動を共にして地味に過ごす?
もう!マリアンヌ様、そろそろそれが地味無理だってことに気がついてくれないと~ねぇ~困ったもんです。
(困っていませんが…笑笑)


ヴィヴォワール伯爵家恒例の“モブ作戦会議“はもはや使用人たちの間では“萌え鑑賞会“と言われ、この時間の給仕係の希望者が多すぎて毎回くじ引きで決める事になっているんですよ…やれやれ。

もちろん侍女長は特別枠で毎回特等席(間近)で鑑賞することができるんですけどね。
(職権濫用?当然の権利ですよ)

ですが、この至福の“萌え鑑賞会“もルナティアラ様の入学とともに学園宿舎での生活となるので夏季休暇までお預けとなってしまいます。クッ!

非常に非常に残念である。

ぽやっとマリアンヌ様だけでも勿論至福となるのだが、やはりお二人そろった時が私たち使用人の癒し度倍増なのですよ、それがしばらくなくなります。



Sクラスしかも、首席入学のルナティアラ様と次席のリリア様は特別宿舎への入舎となり侍女3名と従者2名と伴うことを許されている。
教室内には入れないがその他の移動や食堂では1名伴って行動できる為これも毎日くじ引きとなるだろう。

当然ながら、物凄い争奪戦となったのは言うまでもない。

熾烈な戦いの末この座を勝ち取ったのは……、もちろん私の一番弟子でもある侍女のミニムが専属筆頭侍女を勝ち取った……その他侍女2名と従者2名は…普段影として裏で動いているものが名乗りをあげあっさりその座を勝ち取った。

あんたら、表に出たらもはや影じゃないだろ!と今回の試験に参加した誰もが思ったがマリアンヌ様の護衛を兼ねる事を考慮するとまぁ、有りかもしれないと参加者は思っただろう。

影なのに侍女としても有能って…ライハルト様の集めた人材のハイスペックさに今更ながらに驚いたが、この際優秀なら誰でもいい!

モブならぬスーパーヒロインに出来上がってしまったルナティアラ様にたかる羽虫を密かに排除するには適任だろう。

さて、夏季休暇までお預けだが、次の“萌え鑑賞会“が楽しみですね!
多少の色恋話が聞けるともっと楽しみが増えるのですが……、ルナティアラ様が恋……、うーん難易度高そうですね。

がんばれ!〇〇〇様!健闘祈る!



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