【完結】俺は遠慮します。

抹茶らて

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俺は何を…  会長サイド⑵

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 カンッカンッカンッ

誰かが階段を上ってくる足音で意識を現実に戻される。すると、栄人が俺から離れようとしたのか立ち上がろうとした。いつもの俺なら手を離していただろうが、思わず手を引っ張っていた。栄人の身体は抗うことなく俺の方へ倒れ込む。

「わっ!」

俺の上に倒れ込んだことをいいことに俺はそのまま栄人を抱きしめる。後ろからここに来たであろう生徒の声が聞こえるが気にしない。今は俺の腕の中に栄人がいるという現実を処理するのに忙しいんだ。

「会長すいません!すぐどきます。」

栄人からその声とともに俺から離れようとする素振りが見られる。その声に俺は抱きしめている腕の力を強める。

「いや、このままでいい。」

「あの、会ちょっう!どこさわ、ってっ…」

抱きしめていると背中から腰に掛けて細くなっている子に気づき思わず腰を擦ってしまうと、栄人の声が少し上ずった。もっとその声が聞きたくて、その華奢な腰を栄人自身を触りたくて仕方がない。

「んー?どこって腰?」

「んぅ、そういうことじゃぁっ、なくて…」

「ほん、と…かい、ちょうぅ…はぅっんっ…なん、でぇ…?」

「なんで?なんでだろうな…栄人、お前に無性に触りたい。こんな気持ち初めてで俺にも分からない。」

ほんと、分からない…こんなに何かに夢中になるのは初めてだ。ましてや人になんて…
触るだけじゃ物足りない。そう思い、目の前にある白く細い首に口を添え、舐める。なぜか甘く感じて、俺を引き付けてやまない。

「ふぅあぁ…」

あぁ、この白い首に俺の印を残したい。

「かいっちょう…こっち、むいて?」

栄人に呼ばれ見上げたと同時に栄人の顔が近づいてきた。そのまま、俺の唇を食べる様なキスがふって来た。
な、んで俺はキスをされているんだろう。あぁ、あの赤い唇は柔らかく、甘い。

「んっ、なにを!?」

そう言って開いた俺の口に栄人の舌が侵入してくる。クチュクチュと音を立てて俺の口内を犯す舌は甘美で頭がボーっとする。栄人自体が媚薬か何かなのかと疑うほど。

「ぅん、ちゅぅっはぁ…あはっ会長気持ちよさそうな顔してるね。じゃぁ、俺はこれで。」

俺の舌を甘噛みして離れた栄人はさっさと行ってしまった。

「あぁ、俺栄人とキスして…き、きききっきすっ!?俺、は…何をして…」

正気に戻ってさっきまでのことを思い出す。

 ボンッ

頭がパンクした。
どうやら俺はとんでもない人を好きになってしまったらしい……



あぁ、穴があったら入りたい。



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