【完結】俺は遠慮します。

抹茶らて

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制裁ですか?⑴

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見た目は可愛い男の子、中身はおっかないやくざその名も……この人なんて名前なんだろう?

「あの~」

「あ‶ぁ?」

「あなたの名前聞いてなかったなぁって思って。」

「俺の名前?はっ、教えるわけないだろう。アホなのか?教えるわけねぇよ。」

……それもそうか。じゃあ、その名も名無し!意外にいいかも。
じゃなくて、今の状況って結構ヤバい感じ?俺今からリンチされちゃう?現実逃避してる場合じゃなかった!

「どこに向かっているかとか教えてくれたりは?」

「するわけねぇだろ。さっきからうるせぇな。黙って来いや。」

「いやだなぁ、ついて来てくれるだけあり難いと思った方が良いと思いますけど。」

「あ‶あ‶あ‶ぁぁぁん?」

やべっまたまた口が滑った。もう、おしゃべりさんなんだから。
ヤバいヤバいヤバい!相手の力量知らずに言うことじゃなかった!そもそも、目の前の奴1人って訳でもなさそうだし。

でも、人質取られたわけでもないのに大人しくついて行ってあげたんだから、感謝してほしいぐらいだし、口から出ちゃったものは仕方ない。
よし、殺やるか。

「おい、出てこい。」

その一言で物陰から約10人ほどが出てきた。
あー逃げるか。

「お前調子乗ってんじゃねぇよ。何か?顔が良いからって良い思い出できんのは今だけだぞ?」

んん?これは俺のこれからを心配してくれている?

「そうだよ!生徒会の皆さまのみならずあの、徹様にまで手を出して……身の程を弁えなさい!」

今度はゴリラみたいなマッチョから、可愛らしいショタボイスが聞こえてきた。

え、待って、視覚聴覚の情報量が多すぎて話の内容が頭に入ってこないんですけど。マジでいったん落ち着こう。
俺が混乱している間にも、周りの取り巻きが口々に話しているが、俺を聞くより先に俺の中で処理したいことが多くて構ってやれない。すまんな。

「ちょっと!聞いてるわけ!?」

「ごめんなさい、聞いてないです。」

正直に白状しよう。

「あんた、ふざけてんの?これは制裁よ。これで頭を冷やすと良いわ。」

ショタボも気になるが、話し方も独特で当分頭から離れ無さそうだ。

「いや、ふざけてないっす。すいません。俺なんでここに呼ばれたんでしたっけ?」

「生徒会の皆様や徹様、尊様達に近づいてるからに決まっているでしょう!!」

ちょっと目離した隙に、めっちゃ興奮してるじゃん。え、何があった?あ、俺のせい?まぁ人の話聞いてなかったしな。しょうがない、誠意のある対応をするっきゃない。




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