【完結】俺は遠慮します。

抹茶らて

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制裁ですか?⑵

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しょうがない、誠意のある対応をするっきゃない。

「えーっと…生徒会の人は別かもだけど、尊と徹は友達だし関わるのにどうこう言われる筋合いはないですね。生徒会の人も同じ学生なのに、なんで近付くなって言われないといけないのか理解できないっすね。あー俺が分かる様にもうちょっと分かりやすく教えてくれません?」

「何へらへらしてんだよ!!」

え、えぇー!笑顔って人付き合いの基本じゃないの?尊みたいな爽やかな笑顔心掛けたのに、なぜが火に油を注いだ感じがしてならない。

「えぇーなんかごめんなさい…」

世の中って理不尽……ほんと理不尽だよな。自分の信じる意見以外は聞こうともしない、人間を傷つけるのはいつだって人間だ。醜いところに触れると失望してしまうのに、温かい優しい人と出会って過ごすとどうしようもないく希望を持ってしまう。多分、ずっと繰り返すんだろう。なんども期待しては裏切られる。
って感傷に浸ってる場合じゃなかった。どうしよう!周囲を見渡して何か逃げるのに使えそうなもの……


「もういい、殺れ。」

可愛くておっかない人のその一言で周囲の取り巻きは目の色を変え、こちらへ向かってくる。

とりあえず、護身で習っていた合気道を使い、飛びついてくる人を軽くいなしていく。小柄な生徒もいるが、体格の良い生徒もいる。人数的にも体格的にもこちらは分が悪い。

頭で目の前のこと以外を考えていたからか、後ろの気配に気づかず羽交い絞めにされる。

「うわっ!チッ、離せ!」

「威勢がいいのもここまででしょう。さぁ、思う存分可愛がっていいですよ。」

え、貞操の危機?生徒会とか尊、徹は優しいしなんか上手そうだからまだいいけど、この人達はちょっと、いやかなり嫌!

「いやだ!離せ!」

16歳夜須川栄人全力の抵抗します。両手両足を力いっぱい振りかぶる。

「はいはい、そこまでね~」

可愛らしい声とともに拘束されていた腕がなくなる。

「困るよー、生徒会の文句は生徒会に言ってもらわないと!僕たちまだ1年生だけど立派な生徒会なんだから。ね、宗也君!」

瑠季に話題をふられ、頷いて見せた宗也は俺の身体を抱えて早々にその場を離れる。

「じゃあ、何かあれば生徒会室へ。いつでも大歓迎だよ!もちろん会長も達も!」

その場にいる者たちが引き留める間もなく退散する。




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