【完結】俺は遠慮します。

抹茶らて

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定期考査の時期ですね

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文化祭も終わり、定期考査の時期がやってまいりましたね、はい。

横でベソかきながら縋りつく爽やかイケメンが恒例になりつつある我がクラス。まぁ隣の残念イケメンだけが半泣きなわけでもなく、みんなが始まってもないのに死にそうな顔してるのは見てておもろい。

「テスト範囲は各授業で言われている通りだ。しっかり復習しとけよ~」

ホスト教師もとい、担任は緩くそう言うとさっさと教室を去ってしまった。最近目が合わない気がするのは俺の気のせいか?
ま、今はそんなことより……

「栄人…ヒック、どうかどうかご慈悲を…ズビッ」

引くほど泣いてる隣の奴だ。俺まだ何も言ってないのに、なんで断られたみたいな空気になってんだ?

 ボカッ

「気持ちわりぃからその泣き顔やめろ。」

イケメンの泣き顔にそんなこと言えるのは通るぐらいでは?

「痛いっ!でも、だって…俺…」

「でももだってもねぇわ。」

この会話、世間でよく聞く子どもがお母さんに怒られてるときの……あぁ、ちなみにうちは俺と母さんが反対の立場なんだが…

「まぁまぁ、二人とも落ち着いて。それに勉強なら見てやるからその気持ち悪い顔どうにかしてくんない?」

おっと口が滑った、失敬失敬。

「この度は調子に乗り、気分を害されるような顔をしてしまい…誠に申し訳ありませんでした。」

そう言って土下座をする尊を置いて、徹と食堂へ向かう。

「徹は今回の考査大丈夫そうなのか?」

「まぁ…でもちょっとだけ教えてほしい所が、ある。」

「ふふ、もちろん!俺で良ければ。」

「ちょっと待って、二人とも俺のときと態度違くない!?」

考査が終わるのは12月の終わり。もうすぐ三年生は卒業だ。幸い生徒会や風紀委員はみんな1~2年生なため学園のトップが変わることはない。

俺からしたら3年生って関わりないからあんまり実感わかないが…
あぁいた。俺も3年生の知り合いが。寮長って3年生じゃなかったっけ?ちょっとだけ寂しくなるかもな…
まぁ寮長と会うことってそんなにないから、そこまで思いれがある訳ではないけど。(寮長なんかごめん☆)

「栄人、何してんの?おいてくぞ~?」

「栄人、早く」

「あぁ、ごめん。」

考えながら歩いていると二人に遅れをとっていたようで、少し先に二人が待っていてくれている姿が見える。
わざわざ律儀に待ってくれている二人にクスリと笑ってしまう。ちゃんと勉強教えてやらないとな。



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