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第五章:真実の断片と
76.夢と不幸令嬢
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体が希薄になるような感覚がレミリアを襲った。それはまるで自身がどこかへ連れていかれるような奇妙な感覚、もしかしたら天国へ行くというのはこういうものなのかもしれない。
(私はどうなってしまうの??)
そうレミリが思った時、目の前に誰かが見えた。それが誰なのかレミリアは知らない。けれど何故かとても懐かしい気がして、涙があふれる。
「大丈夫、お前の望むままに生きなさい。そして困った時はいつでも帰っておいで」
優しくそう言ってレミリアの肩を押してくれた。黒い髪に黄金の瞳をしたその人。その人はまるで……
(お父様……)
もちろん、レミリアの父親はバーミリオン公爵だ。けれど何故かレミリアには彼が父親だと思えた。本物の父親だと。
そして、その大きな愛、それはいままでレミリアが求めても得ることのなかったあたたかな無償の愛に包まれているような気がした。
それこそ太陽のようにあたたかで陽だまりのような、ずっと求めていた優しいもの。
「お父様……」
無意識に口にした言葉、それを聞いてその人は微笑んだ。とても眩しい微笑み。
「大丈夫、進みなさい。今度こそ、ずっと愛していた人と幸せになるんだよ」
そう言われた瞬間、眩い光に包まれる。このまま目を覚まさないのも悪くないかもしれないとレミリアが思った。
「レミリア、レミリア」
誰かの声に呼ばれてレミリアは目を開いた。ムーンティア王国の王宮で、傍らにレミリアの手を握りしめているルーファスがいた。
「……私??」
「よかった、よかったレミリア」
ルーファスが大粒の涙を流している。そしてただ、壊れたように「よかった」と繰り返している。その姿を見た時、レミリアの中で何かが静かに蘇るのが分かった。
それは、あたたかな感情。
(でもルーファスは私じゃなくって、私に似た人を愛しているだけで……)
けれど、そこでずっと自分を「レミー」と呼んでいた彼が「レミリア」と自分の名を呼んだことに気付いた。「レミー」は「レミリア」でも「レミーナ」でもあるけれど、「レミリア」は自分のことだ。
少なくとも、今、ルーファスはレミリアに話かけている。レミリアのために泣いている。
「ルー……私は……」
「僕は、ずっと逃げていた。君を失うのが怖くて、ずっと……」
涙を流しながら、それでも必死にレミリアを見つめているルーファス。きっと彼は何かを言うべきかずっと迷う続けていたのだろう。
「私がレミーナさんの代わりだから??」
「違う」
素早い否定の後に、ルーファスはレミリアを真剣な眼差しで見据えた、そして意を決したように話はじめた。
(私はどうなってしまうの??)
そうレミリが思った時、目の前に誰かが見えた。それが誰なのかレミリアは知らない。けれど何故かとても懐かしい気がして、涙があふれる。
「大丈夫、お前の望むままに生きなさい。そして困った時はいつでも帰っておいで」
優しくそう言ってレミリアの肩を押してくれた。黒い髪に黄金の瞳をしたその人。その人はまるで……
(お父様……)
もちろん、レミリアの父親はバーミリオン公爵だ。けれど何故かレミリアには彼が父親だと思えた。本物の父親だと。
そして、その大きな愛、それはいままでレミリアが求めても得ることのなかったあたたかな無償の愛に包まれているような気がした。
それこそ太陽のようにあたたかで陽だまりのような、ずっと求めていた優しいもの。
「お父様……」
無意識に口にした言葉、それを聞いてその人は微笑んだ。とても眩しい微笑み。
「大丈夫、進みなさい。今度こそ、ずっと愛していた人と幸せになるんだよ」
そう言われた瞬間、眩い光に包まれる。このまま目を覚まさないのも悪くないかもしれないとレミリアが思った。
「レミリア、レミリア」
誰かの声に呼ばれてレミリアは目を開いた。ムーンティア王国の王宮で、傍らにレミリアの手を握りしめているルーファスがいた。
「……私??」
「よかった、よかったレミリア」
ルーファスが大粒の涙を流している。そしてただ、壊れたように「よかった」と繰り返している。その姿を見た時、レミリアの中で何かが静かに蘇るのが分かった。
それは、あたたかな感情。
(でもルーファスは私じゃなくって、私に似た人を愛しているだけで……)
けれど、そこでずっと自分を「レミー」と呼んでいた彼が「レミリア」と自分の名を呼んだことに気付いた。「レミー」は「レミリア」でも「レミーナ」でもあるけれど、「レミリア」は自分のことだ。
少なくとも、今、ルーファスはレミリアに話かけている。レミリアのために泣いている。
「ルー……私は……」
「僕は、ずっと逃げていた。君を失うのが怖くて、ずっと……」
涙を流しながら、それでも必死にレミリアを見つめているルーファス。きっと彼は何かを言うべきかずっと迷う続けていたのだろう。
「私がレミーナさんの代わりだから??」
「違う」
素早い否定の後に、ルーファスはレミリアを真剣な眼差しで見据えた、そして意を決したように話はじめた。
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