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第61話 もうひとつの声01(エリック視点)
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僕の記憶の始まりは、今のフェリックスと逆の立場で、王宮で皇后様にいじめられている場面からはじまる。
子爵令息であり、父上の愛人の息子だった僕は王宮内では陰湿な嫌がらせを受けた。
それが辛くて幼い頃に泣いていたら、父上は僕を不憫に思い、王宮から離れた場所にある離宮で僕を育てることを決めて隔離した。
離宮は、田舎だけど周りには父上に近しい従者や、僕の祖父母にあたる元子爵家の人々に囲まれて育ちあまり裕福ではないけどそこそこ幸せに暮らしていたが、そのささやかな幸せは、ある日、隣国のエリアス王との婚約が決まり崩れ去去った。
隣国の王家は竜神の血を引いていて、強力な魔法が使えたりする化け物だと聞いていた。
昔の帝国であれば、他国を慮る必要などなかったが、年々力をつける王国との架け橋に僕はエリアス王と結婚することになったらしい。
しかし、それは表の理由で実際は皇后から見て邪魔な皇族の僕を野蛮な化け物に嫁がせたのだろう。
唯一の救いは、父上から本当に辛くなったら帰って来なさいとたくさんのお金を受け取っていたことくらいだろう。
実際、嫁ぎ先は最悪だった。
エリアスは美しいが冷たい男で結婚初夜に「お前を愛するつもりはない」と言い放ち放置した。
しかし、その時、僕はエリアスを深く憎みながらもなぜかその冷たい銀の瞳の男に惹かれてしまったのだ。
初夜に抱かれなかった花嫁などは当たり前の様に嫌がらせをされた。特に、マルクスはエリアスを尊敬する文と反比例するように冷遇妃の僕に嫌がらせをした。
皇后が陰湿にいたぶるタイプなら、マルクスは直球で嫌がらせをした。
エリアスにそれを訴えようとしたが無視されてしまい、あまりに辛くて泣いてしまった。けれど、誰も僕を助けてはくれない。
激しい絶望感の中、はじめて声を聞いた。
「ねぇ、恨みを晴らしたいと思わない?」
最初は、孤独から幻聴を聞いたのだと思ったが、その声は日に日に大きくなっていく。
絶望と孤独の中で、僕は答えてしまった。
「……もちろん、復讐してやりたい」
「なら、僕の声に従って。そうしたら全てがうまくいく」
最初は半信半疑だったが、声に従いまずマルクスの行いを右大臣に訴えた。
右大臣は、エリアス王の腹心だがまともな神経の持ち主だったようで、すぐに調査をし、マルクスの蛮行を知るとあまりにひどいと判断したのか、別の者に変わった。
その後、罰を受けてどこかに左遷されるマルクスの背に黒い何かが巻き付いていたが何かはわからない。
正式に蛮行について、謝罪をされて今までの冷遇が嘘の様にある程度生活は改善された。
さらに、王妃の予算についても明らかに金額がおかしいと声に言われて調べるとどうやら冷遇妃なのを良いことに今まで横領されていたことがわかった。
それも右大臣に話したところすぐに改善されたし、罰された者にはマルクスと同じ黒い者が巻き付いていた。
右大臣はエリアスひ何度も王妃を丁重に扱えと進言もしてくれたが、偶然その場面を目撃した際に、エリアスは「あいつは、番いじゃない」と狂ったように叫んでいた。
後で知ったが、この竜神の血を引いている彼らには半身と呼ぶべき番いがおり、今や見つかることも稀なそれにエリアス王はしがみついているのだと後から知った。
そんな愚かな男などどうでも良い、そう割り切れたら良かったのになぜかどこまで邪険にされても僕はあの男を誰より憎み誰より愛していた。
子爵令息であり、父上の愛人の息子だった僕は王宮内では陰湿な嫌がらせを受けた。
それが辛くて幼い頃に泣いていたら、父上は僕を不憫に思い、王宮から離れた場所にある離宮で僕を育てることを決めて隔離した。
離宮は、田舎だけど周りには父上に近しい従者や、僕の祖父母にあたる元子爵家の人々に囲まれて育ちあまり裕福ではないけどそこそこ幸せに暮らしていたが、そのささやかな幸せは、ある日、隣国のエリアス王との婚約が決まり崩れ去去った。
隣国の王家は竜神の血を引いていて、強力な魔法が使えたりする化け物だと聞いていた。
昔の帝国であれば、他国を慮る必要などなかったが、年々力をつける王国との架け橋に僕はエリアス王と結婚することになったらしい。
しかし、それは表の理由で実際は皇后から見て邪魔な皇族の僕を野蛮な化け物に嫁がせたのだろう。
唯一の救いは、父上から本当に辛くなったら帰って来なさいとたくさんのお金を受け取っていたことくらいだろう。
実際、嫁ぎ先は最悪だった。
エリアスは美しいが冷たい男で結婚初夜に「お前を愛するつもりはない」と言い放ち放置した。
しかし、その時、僕はエリアスを深く憎みながらもなぜかその冷たい銀の瞳の男に惹かれてしまったのだ。
初夜に抱かれなかった花嫁などは当たり前の様に嫌がらせをされた。特に、マルクスはエリアスを尊敬する文と反比例するように冷遇妃の僕に嫌がらせをした。
皇后が陰湿にいたぶるタイプなら、マルクスは直球で嫌がらせをした。
エリアスにそれを訴えようとしたが無視されてしまい、あまりに辛くて泣いてしまった。けれど、誰も僕を助けてはくれない。
激しい絶望感の中、はじめて声を聞いた。
「ねぇ、恨みを晴らしたいと思わない?」
最初は、孤独から幻聴を聞いたのだと思ったが、その声は日に日に大きくなっていく。
絶望と孤独の中で、僕は答えてしまった。
「……もちろん、復讐してやりたい」
「なら、僕の声に従って。そうしたら全てがうまくいく」
最初は半信半疑だったが、声に従いまずマルクスの行いを右大臣に訴えた。
右大臣は、エリアス王の腹心だがまともな神経の持ち主だったようで、すぐに調査をし、マルクスの蛮行を知るとあまりにひどいと判断したのか、別の者に変わった。
その後、罰を受けてどこかに左遷されるマルクスの背に黒い何かが巻き付いていたが何かはわからない。
正式に蛮行について、謝罪をされて今までの冷遇が嘘の様にある程度生活は改善された。
さらに、王妃の予算についても明らかに金額がおかしいと声に言われて調べるとどうやら冷遇妃なのを良いことに今まで横領されていたことがわかった。
それも右大臣に話したところすぐに改善されたし、罰された者にはマルクスと同じ黒い者が巻き付いていた。
右大臣はエリアスひ何度も王妃を丁重に扱えと進言もしてくれたが、偶然その場面を目撃した際に、エリアスは「あいつは、番いじゃない」と狂ったように叫んでいた。
後で知ったが、この竜神の血を引いている彼らには半身と呼ぶべき番いがおり、今や見つかることも稀なそれにエリアス王はしがみついているのだと後から知った。
そんな愚かな男などどうでも良い、そう割り切れたら良かったのになぜかどこまで邪険にされても僕はあの男を誰より憎み誰より愛していた。
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