上 下
76 / 140

ミッションボス:12

しおりを挟む
そう言って、ワイバーンがヘキサスに近づき、ヘキサスの肩の部分に足を引っかけると上空に舞い上がった。



「準備はOKだ。」

アイザックが伝える。


「こっちも、いつでもOKだ。」

サムソンが言う。


「あと20秒まって。

戦艦ギルドハウスはヘキサスと同じくらいに足が遅いんだから。

アル !回頭180度! 回頭後に全速で離脱!」

『了解。』


アイラの声に、CPUメインコンピューターのアルが答える。


「レイ。もう少し、敵対値増加ヘイトを上げたら止めを刺す。」


『はーい。』



悠夜は、竜騎兵ドラグーンを操作して、アイゼン・エンジェルの翼を狙ってビームブレードを振り降ろす。


4枚の翼の内、1枚の翼の切り落としに成功する。


だが、この際に。弾幕の援護が無くなって居た為に、アイゼン・エンジェルの反撃速度が上がっていた。



そして、悠夜の気持ちも少しだけ抜けていたのだろう。

レイの、予測攻撃パターンが、悠夜の攻撃した時との誤差が生まれた。

アイゼン・エンジェルの剣が、竜騎兵ドラグーンの右足首に当たり部位破損させる。



「つっ!」


『気を抜いちゃ駄目!』

悠夜を見て、レイが声を大きくして言う。


「わりぃ。」


『まぁ、脚なんて飾りなんだけどね。

機体の制御自体は、背中の翼に見える重力制御グラビティークラフトで浮いているんだから。』


そのまま、一気に距離を取り、重力制御砲グラビティーカノンの発射体制に入る。

竜騎兵ドラグーンの、胸部装甲が左右に開き発射口が見える。

アイゼン・エンジェルも、竜騎兵ドラグーンに向かって距離を詰めようと、ビームライフルを撃ちながら接近してくる。


だが、竜騎兵ドラグーンは、胸部に光の束を収束させながらも回避運動で避ける。

発射口に光が収束する。


重力制御砲グラビティーカノン! 発射っ!」

悠夜の声と共に、重力制御砲グラビティーカノンが発射される。




竜騎兵ドラグーンの胸部から発射された〝何か〟はアイゼン・エンジェルに当たったと思われると、アイゼン・エンジェルを中心に半径150メートルに黒い空間を形成する。


その黒い物体に吸い込まれ、アイゼン・エンジェルはベキャベキャと音を立てながら、爆発のエフェクトすら発せず圧壊して吸い込まれていった。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

君が大好きという呪い

恋愛 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:2

妖精のいたずら

恋愛 / 完結 24h.ポイント:1,349pt お気に入り:393

転生から始まる敵国兵

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:7pt お気に入り:0

1人の男と魔女3人

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:198pt お気に入り:1

僕と君と1.5人暮らし

エッセイ・ノンフィクション / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:0

JKメイドは思いを告げたい。

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:2

護国神社の隣にある本屋はあやかし書店

キャラ文芸 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:117

突然現れたアイドルを家に匿うことになりました

BL / 完結 24h.ポイント:14pt お気に入り:96

海原の抱擁と綴る魔法の冒険譚~モフモフと駆け巡れ~

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:63pt お気に入り:84

二番煎じな俺を殴りたいんだが、手を貸してくれ

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:333pt お気に入り:0

処理中です...