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7 第二の魔物!
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世界樹さん……あんた、凄かったんだな。劣化してこれか……毒で劣化してなかったら逆に全滅していたな。いや、まぁ毒がなかったら吸う必要もなかったけど。
(プルプル)
軽い現実逃避をしていたら毒粘液だけでなく他の粘液達も寄ってきていた。ん?どうした?
(プルプル)(プルルン)
……すまん、何を言っているか分からん……って
SP:39/44(-1)
最初に鑑定した毒粘液のステータス画面、そのSPの最大値にマイナスがかかっていた。SPはスタミナ、言い換えれば所持しているエネルギー量だ。SPの最大値が下がるってことは……
「腹減ったのか?」
そう、空腹状態だ。毒液の方をよく見ると、滴っていた壁部分に数匹の純粘液が集まっているが、他の子は床で待機していた。てか、小さな水溜まりみたいになってだらけている子までいる。
こっ、こいつら食い尽くしやがった……今も壁から滴るのを待って、我先にと群がっている。俺が【創造】した粘液じゃ、液体は食えるが、固体は無理だった。そのせいで、奥の方にある毒を吸収できてないのだ。吸収するには毒を吸い尽くして、無毒になった腐った部分を除ける必要がある。てか、それが目的の一つだ。
これはもう、このままの路線で行くか? この調子で適応した粘液達が増えれば、毒処理は問題なさそうだし……うん! それで行こう!
【創造】で作っていたある魔物を指定し、100DPを使いスポナー(小)を【作成】する。
~ 100DPを使用して、純蟲【スポナー(小)】を生産します。一度の【作成】コスト5DP、最大速度は10分です ~
~ 純蟲【スポナー(小)】を設置します。設置場所、速度を指定してください ~
「ここに、速度最大で設置して」
純粘液のスポナーの横、ギリギリに設置する。淡い光を放つ半径1m程の池が現れ、新たな魔物が一体生まれてくる。
ステータス
名称:純蟲
氏名:
分類:現体
種族:虫族
LV:1/5
HP:14/14
SP:14/14
MP:14/14
筋力:5
耐久:5
体力:5
俊敏:5
器用:5
思考:5
魔力:5
適応率:10(Max100)
変異率:10(Max100)
スキル<無し>
【ピュア】全ての可能性を秘めた存在。同種族であれば全ての上位種へ進化が可能。
コスト:35 DP
「ムキュ!」
上半身を起こし、両前足をこちらに向けて挨拶してくる。
真っ白な体に、クリっとした目をした芋虫型の魔物だ。主に朽ちた木や植物を主食とする。名前はチョットした遊び心で少しもじってみた。
目についた汚れを取るって理由で、瞼を付けたのが良かったのか? 複眼ながらに虫特有の無表情さが無い……かわえぇ。
「キュッキュ♪ キュッキュ♪」
……………………はっ!? 無意識のうちに愛でてしまっていた。
ちゃうねん、しょうがないねん。久しぶりの休みに、久しぶりに興味を持てたゲームをやろうと思ったら攫われて、目が覚めたら周りは毒まみれ、と思ったら直接脳内に情報流されて気絶して……。
癒しが……癒しが圧倒的に足りないんや……。
「ムキュ?」
首をかしげてこちらを見てくる……かわえぇ……は!
い、いかん。今はこんなことをしている場合じゃない。純蟲を毒が抜けた部分に置く。
「キュ? ……キュキュ♪」
もしゃもしゃと、純蟲が無毒になった腐った部分を食べ始める。しばらく様子を見ていると。
「ムピァ?!」
驚いた様な鳴き声を上げて、体を後ろへ曲げて円状になったかと思ったら、そのまま後転して壁から距離をとった。おぉ凄いな、そんな動き出来るのか。しかも足でしっかり床を掴んでいるから全然ブレてない……これ、天井とかでもできそうだな。そういえば、芋虫って後ろに下がれないんだっけ? だからこんな形で距離とったのか? と思っていたら、前進よりもかなり遅いがジリジリと下がっていた。今のはあくまで緊急回避か。
なんて考えていたら、食べられた部分から毒がゆっくりにじみ出てきた。そこに「待っていました!」と言わんばかりに粘液達が集まっていく。
うん、この反応なら誤って毒に触れるってことはないかな? 適応率が低いからステータスアップしても耐性取得が間に合うか分からん。本能の欠片もない、都会育ちの人間でも感じるヤバさだからな、生まれたてとはいえ野生動物? の魔物が気づかないとは思っていなかった。
方向性は決まった! 効果も確認した! 後は突き進む!!
「純蟲のスポナー(小)を2つ追加、そして設置!」
~ 200DPを使用して、純蟲【スポナー(小)】を二つ【作成】します。一度の【作成】コスト15DP、最大速度は10分です ~
~ 純蟲【スポナー(小)】を設置します。設置場所、速度を指定してください ~
「ここと、ここに。速度は最大で」
空いたスペースにスポナー(小)を設置する。これでスポナーを置けるスペースはもうない。さらに速度アップを計る!
「純蟲を20体生産!」
~ 一体35DP消費、合計700DPを消費し純蟲を生産します ~
目の前に純蟲が20匹現れる。
「ムキュ!」×22
最初の子と同じように挨拶してくる。さっきも思ったが、結構知能は高いのか? 試しに指示を出してみる。半分を地上へ、半分を下……根の方へ向かうように指示を出した。もう少し細かく指示したかったのだが……。
「ムキュ?」×23
うん、さすがに理解してもらえなかった。なので、とりあえず分かりやすく目的地点まで最短距離を真っすぐ進んでもらうことにした。
ふ~。しばらくは様子見かな? いや、結構ヤバかったのよ。今まで休みなしで作業していたから。
数時間前まで寝ていたけど、あれを休めていたとはとても言えない。体は元気だけど、頭のほうがもうキツイ……のんびりして~。
「コアさ~ん、俺、寝ます。地上につながるか、土が出るまで掘り進むかしたら起こして~……あ! あと、新しい種類の子が生まれてもお願い~」
~ 承知いたしました ~
そのまま横になると、沈むように眠りについた。
(プルプル)
軽い現実逃避をしていたら毒粘液だけでなく他の粘液達も寄ってきていた。ん?どうした?
(プルプル)(プルルン)
……すまん、何を言っているか分からん……って
SP:39/44(-1)
最初に鑑定した毒粘液のステータス画面、そのSPの最大値にマイナスがかかっていた。SPはスタミナ、言い換えれば所持しているエネルギー量だ。SPの最大値が下がるってことは……
「腹減ったのか?」
そう、空腹状態だ。毒液の方をよく見ると、滴っていた壁部分に数匹の純粘液が集まっているが、他の子は床で待機していた。てか、小さな水溜まりみたいになってだらけている子までいる。
こっ、こいつら食い尽くしやがった……今も壁から滴るのを待って、我先にと群がっている。俺が【創造】した粘液じゃ、液体は食えるが、固体は無理だった。そのせいで、奥の方にある毒を吸収できてないのだ。吸収するには毒を吸い尽くして、無毒になった腐った部分を除ける必要がある。てか、それが目的の一つだ。
これはもう、このままの路線で行くか? この調子で適応した粘液達が増えれば、毒処理は問題なさそうだし……うん! それで行こう!
【創造】で作っていたある魔物を指定し、100DPを使いスポナー(小)を【作成】する。
~ 100DPを使用して、純蟲【スポナー(小)】を生産します。一度の【作成】コスト5DP、最大速度は10分です ~
~ 純蟲【スポナー(小)】を設置します。設置場所、速度を指定してください ~
「ここに、速度最大で設置して」
純粘液のスポナーの横、ギリギリに設置する。淡い光を放つ半径1m程の池が現れ、新たな魔物が一体生まれてくる。
ステータス
名称:純蟲
氏名:
分類:現体
種族:虫族
LV:1/5
HP:14/14
SP:14/14
MP:14/14
筋力:5
耐久:5
体力:5
俊敏:5
器用:5
思考:5
魔力:5
適応率:10(Max100)
変異率:10(Max100)
スキル<無し>
【ピュア】全ての可能性を秘めた存在。同種族であれば全ての上位種へ進化が可能。
コスト:35 DP
「ムキュ!」
上半身を起こし、両前足をこちらに向けて挨拶してくる。
真っ白な体に、クリっとした目をした芋虫型の魔物だ。主に朽ちた木や植物を主食とする。名前はチョットした遊び心で少しもじってみた。
目についた汚れを取るって理由で、瞼を付けたのが良かったのか? 複眼ながらに虫特有の無表情さが無い……かわえぇ。
「キュッキュ♪ キュッキュ♪」
……………………はっ!? 無意識のうちに愛でてしまっていた。
ちゃうねん、しょうがないねん。久しぶりの休みに、久しぶりに興味を持てたゲームをやろうと思ったら攫われて、目が覚めたら周りは毒まみれ、と思ったら直接脳内に情報流されて気絶して……。
癒しが……癒しが圧倒的に足りないんや……。
「ムキュ?」
首をかしげてこちらを見てくる……かわえぇ……は!
い、いかん。今はこんなことをしている場合じゃない。純蟲を毒が抜けた部分に置く。
「キュ? ……キュキュ♪」
もしゃもしゃと、純蟲が無毒になった腐った部分を食べ始める。しばらく様子を見ていると。
「ムピァ?!」
驚いた様な鳴き声を上げて、体を後ろへ曲げて円状になったかと思ったら、そのまま後転して壁から距離をとった。おぉ凄いな、そんな動き出来るのか。しかも足でしっかり床を掴んでいるから全然ブレてない……これ、天井とかでもできそうだな。そういえば、芋虫って後ろに下がれないんだっけ? だからこんな形で距離とったのか? と思っていたら、前進よりもかなり遅いがジリジリと下がっていた。今のはあくまで緊急回避か。
なんて考えていたら、食べられた部分から毒がゆっくりにじみ出てきた。そこに「待っていました!」と言わんばかりに粘液達が集まっていく。
うん、この反応なら誤って毒に触れるってことはないかな? 適応率が低いからステータスアップしても耐性取得が間に合うか分からん。本能の欠片もない、都会育ちの人間でも感じるヤバさだからな、生まれたてとはいえ野生動物? の魔物が気づかないとは思っていなかった。
方向性は決まった! 効果も確認した! 後は突き進む!!
「純蟲のスポナー(小)を2つ追加、そして設置!」
~ 200DPを使用して、純蟲【スポナー(小)】を二つ【作成】します。一度の【作成】コスト15DP、最大速度は10分です ~
~ 純蟲【スポナー(小)】を設置します。設置場所、速度を指定してください ~
「ここと、ここに。速度は最大で」
空いたスペースにスポナー(小)を設置する。これでスポナーを置けるスペースはもうない。さらに速度アップを計る!
「純蟲を20体生産!」
~ 一体35DP消費、合計700DPを消費し純蟲を生産します ~
目の前に純蟲が20匹現れる。
「ムキュ!」×22
最初の子と同じように挨拶してくる。さっきも思ったが、結構知能は高いのか? 試しに指示を出してみる。半分を地上へ、半分を下……根の方へ向かうように指示を出した。もう少し細かく指示したかったのだが……。
「ムキュ?」×23
うん、さすがに理解してもらえなかった。なので、とりあえず分かりやすく目的地点まで最短距離を真っすぐ進んでもらうことにした。
ふ~。しばらくは様子見かな? いや、結構ヤバかったのよ。今まで休みなしで作業していたから。
数時間前まで寝ていたけど、あれを休めていたとはとても言えない。体は元気だけど、頭のほうがもうキツイ……のんびりして~。
「コアさ~ん、俺、寝ます。地上につながるか、土が出るまで掘り進むかしたら起こして~……あ! あと、新しい種類の子が生まれてもお願い~」
~ 承知いたしました ~
そのまま横になると、沈むように眠りについた。
応援ありがとうございます!
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