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焦がれ

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大体今まで、青也はまゆののことを軽く見てきた。少し青也は憐みのめでみられるようになってから、そんな気持ちがあることが信じられないと気づいた。会社の男とかそのほかの男に、やきもちとか焼くなんてもってのほかである。まゆのを引きとめたい気持ちが出て、ようやくリラックスするように収まらない気持をまだましだと思うことにしたが。ブラックな会社の座をあらためて整理しないとならい。

「会社で着物着てくれるんだな。オレはみにいけないから残念」
「まゆの、お茶をいれてくれ」
3時の休憩でもする。

青也は手を焼いている会社の整理をし始めた。

ドアがノックされてまゆのがかえってきた。
「まだ肌寒いですから、あったかい黒ほうじ茶をもってきました」
「ありがとう、気が利くね」

お茶うけは、季節を感じるスイートチョコレート枚数は6枚で、きれいに全種類。
限定パッケージでは伝統的な縞模様のキャラメルとミルクの色がまぜられている。

なんとなく気に入らない。
そんな気持ちで、青也はまゆのをそんな風に見ていた。


青也は許せないでいた。貸衣装会社の雑貨も扱う下請け会社で、監査が何人も入れかわりは禁止で行われていたが。
気づいたところで、締め付けがひどいから。
やめていくものが増え、最後は青也の首を絞める結果になったし。

従業員は仕事にまじめさが足らないのか、熱量が下がっていた。
商品の在庫の管理が改ざんされ
雑貨のデザイン管理が雑で、指定枚数の訂正印さつ。
雑貨が必要なくなったといわれたとき、返品されたが盗むしまつ。

単価の引き上げに応じてもらえず、現場は不利益を被っていたし。
公正化を図るために、4つの義務と11の禁止事項がもりこまれていたから無事、解決したが。

各種のデザインポスターで広告を出す費用がかさばり。
結局責任は青也が被ることになった。
コストが低いと言いつつ見逃せない。

実は、青也のブラック会社では返品を基本的にうけつけないから。
返品してきた客に対しては「遅延利息がつきますよ」というだましでお預かりというずる日数加算の行為をしていた。ばれてしまったら結局
50万以下の罰金に処されるかもしれない。

またか、というあきらめと周りにいてくれる人は限られていた。
速やかに社長の座を下り責任を取って退かないとならなかった。

手を汚さないことに十分に検討する必要があった。

それなのに、今日はまゆのの着物姿で会場がわくと思うと。それで青也だけ見せてもらえない結果になった。
次期社長からの意見だったし、提案だった。

他の男からの視線がまゆのを見つめるかと思うと、やきもちで身が焦がれそうだった。
「機嫌がわるいですか?」
まゆのが青也の顔色をうかがった。
「お疲れなら少しお休みされてください。」
青也の気持ちを汲んでまゆのは気遣った。



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