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序章
受け入れ
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私はダニエルの言葉を、受け入れるしかなかった。
もう引き返せない段階だったのだ。
私は子爵令嬢から公爵夫人に成り上がった人間だ。
そもそも貧乏である私の家に、縁談が持ち込まれることさえ稀有。
今回の件は、我が家にとってとても美味しいものだった。
ダニエルが率いる公爵家は、我が家にとっては雲の上の存在。
身分も財力も、全く違う。
そんな彼と私じゃ、そもそもの発言権が違う。
私はダニエルに色々してもらっている身で、逆らえることは出来ない。
公爵夫人という分相応な身分を与えられただけに留まらず。
我が家の支援までしてもらっている。
だからこそ、ダニエルも私を駒として使えると踏んだのだろう。
私なら、自分の言うことを聞くしか出来ないと。
自分の都合の良い人間になってくれると。
それがどれだけ腹立たしく、かつ不名誉極まりないことなのか。
私は心底嫌だった。
今すぐにでも実家に戻りたかったし、夫であるダニエルの不貞を訴えたかった。
だけど、それは無理だ。
彼は国王の甥で、私はしがない子爵家の娘。
それだけのこと。
私は、ダニエルの願いを文句も言わずに受け入れた。
ただのお人形として、この屋敷にいることを決めた。
しばらくして、その平民の女性が屋敷にやってくる。
離れに住まうらしい。
基本的にはダニエルもそこに住み、私は広い本棟を1人きりで過ごさねばならなくなった。
そうするしかなかった。
もう引き返せない段階だったのだ。
私は子爵令嬢から公爵夫人に成り上がった人間だ。
そもそも貧乏である私の家に、縁談が持ち込まれることさえ稀有。
今回の件は、我が家にとってとても美味しいものだった。
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そんな彼と私じゃ、そもそもの発言権が違う。
私はダニエルに色々してもらっている身で、逆らえることは出来ない。
公爵夫人という分相応な身分を与えられただけに留まらず。
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だからこそ、ダニエルも私を駒として使えると踏んだのだろう。
私なら、自分の言うことを聞くしか出来ないと。
自分の都合の良い人間になってくれると。
それがどれだけ腹立たしく、かつ不名誉極まりないことなのか。
私は心底嫌だった。
今すぐにでも実家に戻りたかったし、夫であるダニエルの不貞を訴えたかった。
だけど、それは無理だ。
彼は国王の甥で、私はしがない子爵家の娘。
それだけのこと。
私は、ダニエルの願いを文句も言わずに受け入れた。
ただのお人形として、この屋敷にいることを決めた。
しばらくして、その平民の女性が屋敷にやってくる。
離れに住まうらしい。
基本的にはダニエルもそこに住み、私は広い本棟を1人きりで過ごさねばならなくなった。
そうするしかなかった。
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