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・地下室調教編(Day7~)

一日目 1-5

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「嫌だっ……もう、いかせてくれっ!」
 己の自尊心すら、快楽の前ではこなごなになる。
 青年は、せっせと同じ動作を繰り返している使用人に向かって叫んだ。
 我慢をし続けて、袋がぱんぱんに晴れ上がり、幹もこれ以上は爆発してしまいそうなくらいに固くそびえている。
 青年の先端からは、しとどに先走りが流れつづけ、筒の中は洪水状態にまでなっていた。
 もう、己の男の部分も、その通り道さえも、びりびりと痛み始めて来た。きゅっと持ち上がりかけた袋が重たい。
 これ以上、これ以上続けられたら、もう頭がどうにかなってしまう。
 じゃらじゃらと鎖が音を立てる。悶えながら、なんとかすこしでも、たまっていく快楽を逃そうとしているが、どんなに暴れても、身動きひとつとれやしない状態である。
 もちろん、腰にたまりつづけるものから逃れることもできず、それを逃がすことすらできない。
「うう……も、だめ、ほんと、やめてくれぇ……」
 次から次へと、涙があふれてきて、青年の頬を伝った。
 ふと、使用人が、手元を見た。
 それから、この男の顔が初めて青年のほうへ向いた。
「お時間です」
「へ?」
 すると、扉の向こうから、コンコンとノックの音が聞こえてきた。
 使用人は、ずるっと、筒から青年のものを引き抜くと、そのままドアの前にまで行ってしまう。
 青年は責めから解放されたことにほっと胸をなでおろした。
 長時間なぶられ続けたそこは、びくびくと震え、今にも爆ぜそうなくらいの厳戒態勢で、鈴口がくぱくぱと爆ぜるための刺激を待っていた。
「はい、お待たせ」
 使用人がトレーを手に持って、戻って来た。そのトレーの上には、簡易だが昼食が乗っている。
「な、え……」
「ご主人さまは慈悲深いお方でさあ。ほら、口開けろよ」
 涙でグチャグチャの顔に向かって、使用人はそう告げた。
 だが、いまは食欲より――。
「こ、ここ、触って……」
「おいおい、ど淫乱じゃねえかよ」
「っ!」
 使用人のことばに、青年は、カッと頬を染めた。
「そんなにいきたいのか? まったくよぉ。ほれ、飯食ってからだ。すぐにへばられちまうと、ご主人さまがいたぶりがいがなくなって落胆なさる。ほれ」
 口を開ければ、そこへと使用人がスプーンを運ぶ。
 匙が唇に当たる感覚さえ、感じてしまって、青年は苦しみながら、食事を終えた。
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