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・地下室調教編(Day7~)
一日目 3-4
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釣れた。
青年は、そう思ったのだ。
使用人は苦しそうに吐息を吐き、こちらへと腕を伸ばそうとしたのだ。だがそれはほんの一瞬だった。
我にかえったように、彼は、もとの職務へと戻る。
「っ!?」
再び、彼の先端に押し当てられたガーゼが動き出した。
「うっ、く、あ……――」
しつこいくらいに責められてじりじりと焼かれるような気分だ。
「も、そこ、だめ……うう、あ……」
ガクガクと全身を震わせるが、なすすべもない。彼だって、苦しげである。我慢しているはずだ。あと一歩で、こちら側に転がり落ちてきてくれるはずなのに――。
「ひっ、ああ、やああ、ああだ、だめ、いた……うっ、くう、あ、あああ……!!」
ずるずると刷り込まれるように圧がくわわり、湿ったガーゼの繊維が、先端にかみついてくる。
「ああ、も、もう……~~ッ!!!!!」
どくどくっと激しくそこが脈動した。後ろが激しく収縮して、同時に、青年は果てていた。
「あー、あ……」
頭がくらくらする。世界が遠くなっていくような感覚だ。
そこから出てくるものはなく、なさけなくとろりと溶け切って青年は全身から力をぬいた。のどが渇いた。けれど、本当に指一本たりとも動かせやしない。
「しょうがないやつだな」
どこからか声がする。上からふってくる。誰だ――。霧散しそうな意識を集めようとした青年はそれよりも早く唇を塞がれた。
「ん――」
唇に押し付けられたものが、彼の上唇と下唇の間へと入り込んでいく。舌にそれがからまりつき、口内に液体が注がれた。
吐きだそうとしたが、無理だった。出口を塞がれた状態で、青年はそれを嚥下した。満足げに歯列をなぞってそれは出ていった。
「あー……」
唇が自由になった。青年は、それを見上げて、ようやく、それが何者かを確認した。
「ふ、じたき……」
天敵が、黒い笑みを浮かべて、青年を見下ろしていた。
「ずいぶんなものだな」
「ひうっ!」
ぱちんと、藤滝が、青年の溶け切った花茎を指ではじく。火花が散るような感覚に、青年は身悶えた。
「誰が俺の使用人を誘えと言った? そもそもお前は、こういうことが嫌で、ここから脱走を繰り返していたんじゃないか?」
「あー、あ、いやだ……、やだぁっ」
尚も指ではじかれつづけるたびにぼろぼろと涙をこぼして身もだえる彼を冷めた笑みで彼は見下ろしていた。
「嫌か? ほう? そういう口がきけるような立場か?」
「そ、そこばっかで……も、いたい……う、うしろをっああっ」
くぱくぱと青年の蕾が開閉している。尚も、藤滝は、弱り切った青年の幹をいたぶることに集中した。
「……ご主人さま」
微かに震えた声がした。
使用人が、藤滝の前に進み出て、おずおずと頭を深く下げた。
「もう、お許しくださいませ」
青年は、そう思ったのだ。
使用人は苦しそうに吐息を吐き、こちらへと腕を伸ばそうとしたのだ。だがそれはほんの一瞬だった。
我にかえったように、彼は、もとの職務へと戻る。
「っ!?」
再び、彼の先端に押し当てられたガーゼが動き出した。
「うっ、く、あ……――」
しつこいくらいに責められてじりじりと焼かれるような気分だ。
「も、そこ、だめ……うう、あ……」
ガクガクと全身を震わせるが、なすすべもない。彼だって、苦しげである。我慢しているはずだ。あと一歩で、こちら側に転がり落ちてきてくれるはずなのに――。
「ひっ、ああ、やああ、ああだ、だめ、いた……うっ、くう、あ、あああ……!!」
ずるずると刷り込まれるように圧がくわわり、湿ったガーゼの繊維が、先端にかみついてくる。
「ああ、も、もう……~~ッ!!!!!」
どくどくっと激しくそこが脈動した。後ろが激しく収縮して、同時に、青年は果てていた。
「あー、あ……」
頭がくらくらする。世界が遠くなっていくような感覚だ。
そこから出てくるものはなく、なさけなくとろりと溶け切って青年は全身から力をぬいた。のどが渇いた。けれど、本当に指一本たりとも動かせやしない。
「しょうがないやつだな」
どこからか声がする。上からふってくる。誰だ――。霧散しそうな意識を集めようとした青年はそれよりも早く唇を塞がれた。
「ん――」
唇に押し付けられたものが、彼の上唇と下唇の間へと入り込んでいく。舌にそれがからまりつき、口内に液体が注がれた。
吐きだそうとしたが、無理だった。出口を塞がれた状態で、青年はそれを嚥下した。満足げに歯列をなぞってそれは出ていった。
「あー……」
唇が自由になった。青年は、それを見上げて、ようやく、それが何者かを確認した。
「ふ、じたき……」
天敵が、黒い笑みを浮かべて、青年を見下ろしていた。
「ずいぶんなものだな」
「ひうっ!」
ぱちんと、藤滝が、青年の溶け切った花茎を指ではじく。火花が散るような感覚に、青年は身悶えた。
「誰が俺の使用人を誘えと言った? そもそもお前は、こういうことが嫌で、ここから脱走を繰り返していたんじゃないか?」
「あー、あ、いやだ……、やだぁっ」
尚も指ではじかれつづけるたびにぼろぼろと涙をこぼして身もだえる彼を冷めた笑みで彼は見下ろしていた。
「嫌か? ほう? そういう口がきけるような立場か?」
「そ、そこばっかで……も、いたい……う、うしろをっああっ」
くぱくぱと青年の蕾が開閉している。尚も、藤滝は、弱り切った青年の幹をいたぶることに集中した。
「……ご主人さま」
微かに震えた声がした。
使用人が、藤滝の前に進み出て、おずおずと頭を深く下げた。
「もう、お許しくださいませ」
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