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第一章 辺境の町
第245話 土属性魔法
しおりを挟む「じゃあ早速だけど、店舗の方へ行きましょうか。あと覚えていないのは土属性だったわよね?」
「はい。四属性魔法の中で、それだけが唯一、取れてないので……」
エルフは魔法が得意な種族なので、四属性魔法は一通り出来るようになっておきたい。レベル1の習得なら他種族より簡単だし、早く身につくからお得だ。
「いつものように中庭を使っていいですからね。頑張って」
「ありがとうございますっ、お借りしますね」
貸本の手続きをしてくれたシルエラさんの励ましを受け、差し出された土属性魔法書を受けとる。よしっ、頑張ろう!
気合いを入れて、借りてきたばかりの魔法書を一通り読み込むと、さっそく中庭に出て練習を始める。
土魔法レベル1で 覚えられるのは『土弾』と『石弾』の二つ。
風魔法の時と違って目に見える分、私には土魔法の方がイメージしやすく、覚えやすいかもしれない。
集中して魔力を練り、的に向かって『土弾』から順に練習していく。
土魔法はラグナードが得意な魔法なので、実際に使っているのを間近で何度も見させてもらっている。だからなのか尚更、スムーズに覚えられていっているというか……。
土弾!
土弾!
暫く何度か練習を重ねていると……。
土弾!
おおっ、出来た!
やけにあっさりと取ることができてしまったかも?
土魔法レベル1の獲得は大して苦労しなくて、ちょっと拍子抜けしちゃった。
懐中時計を引っ張り出して見てみたところ、一時間も経っていなかったんですけどっ。これは上出来じゃないですか!? うれしい!
「あら、もうできたのね」
「はいっ。何だか想像しやすくって予想以上に上手く行きましたっ」
「おめでとう! 凄いじゃないっ。エルフとの親和性が高い属性だったとはいえ、この短時間でよく頑張ったわ!」
「ありがとうございます!」
シルエラさんから、キラキラ笑顔付きのお褒めの言葉をいただきました! ふふっ、この笑顔が見れただけでも頑張ってよかったっ。
「この調子ならレベル2も、比較的取りやすいんじゃないかしら?」
「そうだといいんですけど。風魔法の時は苦労しましたから」
「確かにね。ただ、このところ中級クラスの魔物との実戦もいくつか積んでいたでしょう? 経験値が高くなっている可能性があるからその分、パーソナルレベルが上がっているのでしょう」
「なるほど、そういったことも関係しているんですね」
つまり、今回は色んな要因が上手く組み合わさって、いい結果がすぐ出たってことなんだね。
「あ、そうだ。スキルを覚えたお祝いに、せっかくだから差し入れしてもらった白チーズ茸を食べましょうよ。これを使って一緒にお昼を作らない? 美味しいメニューを教えてあげるっ」
「うわぁ、いいですねぇ。喜んで!」
「ふふっ、じゃあ中に入りましょうか」
「はいっ」
と言うわけで、シルエラさんと初めてお料理をすることになりました。どんなのを作るんだろ? 楽しみだなぁ。
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