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第一章 ヒロイン編
10.
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ワンピースになっている制服を着て編み込みのハーフアップにしたから少しは大人に見えるかしら。
クラリスお兄様になんて言われるか楽しみだわ。
馬車の中でクラリスお兄様から『似合ってるね、俺の妹が一番可愛いよ。』と制服のご令嬢を見慣れてるクラリスお兄様に言ってもらえて朝から嬉しくて大好きなクラリスお兄様に抱きつき上機嫌です。
学園に着き門のところを通りながら、いよいよあのゲームの開始時点にきた。
私はクラリスお兄様以外の攻略対象とヒロインのイベントが楽しみで楽しみでしかたがない。
もしも、クラリスお兄様がヒロインの攻略対象になってしまったら全力で回避させていただきます。
私はクラリスお兄様が秘かに誰を想っているのか知ってるんですよ!
邪魔はさせませんから!!
そういえば入学式で出会うイベントがありましたよね~。
あれは確か…………。
「おはようクラリス、リティ。」
「おはよう。」
突然現れたカルティド殿下にビックリして悲鳴をあげそうになりましたが、私が考えていて上の空だったみたいで目の前に立っていることさえ気づかなかった。
気付いていたなら挨拶も回避したかったのに……学園ではあまり関わりたくない。いや絶対に関わりたくない!!
「すみません、考え事をしていて気づくのが遅れてしまいましたわ。おはようございます、カルティド殿下。」
「戻ってるよリティ。この前、カルと呼ぶように言ったよね?」
カルティド殿下は笑顔のはずなのに背筋が凍るように寒いです。
「あれは………休みを満喫できるようにその日だけだと思ってましたわ。」
しどろもどろに答えると、カルティド殿下は近づいてきて私の頬に触りながら悲しそうな表情をした。
「リティは俺のことカルともう呼んでくれないんだな。」
それはもう捨てられた仔犬がウルウルと目を潤ませながらこちらを見てるように見えてしまうのは何故だ!
ジーと潤んだ瞳で悲しげに見られ…………。
「でも………不敬で………。」
ああ、もう頬をさわるのやめてください。
気になってしまい何も考えられないじゃないですか!!
しかもカルティド殿下と話してるせいなのか、周りから相当注目を集めてます!!
絶対に私が『わかった。』というまで続けるつもりだ。
「………………わかりました。カル頬を触るのやめたください。注目を集めてしまっていますわ。」
「リティの頬は柔らかいね、ずっと触っていたいな。制服も髪型もいつもと雰囲気が違うから益々可愛いな。」
周りの目が耐えられなくなって結局こうなってしまった。
て言うか、信じられない言葉が聞こえてしましたが!?
クラリスお兄様も目を見開いてカルティド………カルを見てますよ。
後ろにいるレイロ様にセルガロ様も同様の反応ですので、いつもこんな感じではないのでしょうね。
「もしかしてこの前もこんな感じだったのか!?」
「クラリスお兄様の思ってる通りだと思います。」
苦笑いしながら答えると言葉にせず呆れた目でカルを見た時に遠くの方でバターンと大きな音がした。
どうやら人が倒れたようだ。と周りの人達が騒ぎだした。
あまりにも人が多く近寄れず人の話を聞いてると、倒れてる人をブレーリ公爵令息が助けたらしい。
ブレーリ公爵令息…………あいつか。
いつもいつも絡んできては同じ公爵でも格が違うと嫌味を言うあいつか。
格が違うなら私のファシリック公爵の方が上である…………とはバカな令息には教えてあげない。
密かに何時気づくのか……気付いたときのあいつの顔を楽しみにしている。
とはいえ、ブレーリ公爵令息が助けたとは意外だ!!
そんな良心的な感じには一切見えなかったんだけどね。
…………なるほど。
皆さんよく見てるなぁ~可愛いご令嬢だったのね。
なら納得だ!ブレーリ公爵令息も助けるだろう。
結局何で倒れてしまったのかしら??
入学式始まる前の人が多いときで何にしてもそのご令嬢は怪我なく無事だったみたいだからよかったわ。
クラリスお兄様になんて言われるか楽しみだわ。
馬車の中でクラリスお兄様から『似合ってるね、俺の妹が一番可愛いよ。』と制服のご令嬢を見慣れてるクラリスお兄様に言ってもらえて朝から嬉しくて大好きなクラリスお兄様に抱きつき上機嫌です。
学園に着き門のところを通りながら、いよいよあのゲームの開始時点にきた。
私はクラリスお兄様以外の攻略対象とヒロインのイベントが楽しみで楽しみでしかたがない。
もしも、クラリスお兄様がヒロインの攻略対象になってしまったら全力で回避させていただきます。
私はクラリスお兄様が秘かに誰を想っているのか知ってるんですよ!
邪魔はさせませんから!!
そういえば入学式で出会うイベントがありましたよね~。
あれは確か…………。
「おはようクラリス、リティ。」
「おはよう。」
突然現れたカルティド殿下にビックリして悲鳴をあげそうになりましたが、私が考えていて上の空だったみたいで目の前に立っていることさえ気づかなかった。
気付いていたなら挨拶も回避したかったのに……学園ではあまり関わりたくない。いや絶対に関わりたくない!!
「すみません、考え事をしていて気づくのが遅れてしまいましたわ。おはようございます、カルティド殿下。」
「戻ってるよリティ。この前、カルと呼ぶように言ったよね?」
カルティド殿下は笑顔のはずなのに背筋が凍るように寒いです。
「あれは………休みを満喫できるようにその日だけだと思ってましたわ。」
しどろもどろに答えると、カルティド殿下は近づいてきて私の頬に触りながら悲しそうな表情をした。
「リティは俺のことカルともう呼んでくれないんだな。」
それはもう捨てられた仔犬がウルウルと目を潤ませながらこちらを見てるように見えてしまうのは何故だ!
ジーと潤んだ瞳で悲しげに見られ…………。
「でも………不敬で………。」
ああ、もう頬をさわるのやめてください。
気になってしまい何も考えられないじゃないですか!!
しかもカルティド殿下と話してるせいなのか、周りから相当注目を集めてます!!
絶対に私が『わかった。』というまで続けるつもりだ。
「………………わかりました。カル頬を触るのやめたください。注目を集めてしまっていますわ。」
「リティの頬は柔らかいね、ずっと触っていたいな。制服も髪型もいつもと雰囲気が違うから益々可愛いな。」
周りの目が耐えられなくなって結局こうなってしまった。
て言うか、信じられない言葉が聞こえてしましたが!?
クラリスお兄様も目を見開いてカルティド………カルを見てますよ。
後ろにいるレイロ様にセルガロ様も同様の反応ですので、いつもこんな感じではないのでしょうね。
「もしかしてこの前もこんな感じだったのか!?」
「クラリスお兄様の思ってる通りだと思います。」
苦笑いしながら答えると言葉にせず呆れた目でカルを見た時に遠くの方でバターンと大きな音がした。
どうやら人が倒れたようだ。と周りの人達が騒ぎだした。
あまりにも人が多く近寄れず人の話を聞いてると、倒れてる人をブレーリ公爵令息が助けたらしい。
ブレーリ公爵令息…………あいつか。
いつもいつも絡んできては同じ公爵でも格が違うと嫌味を言うあいつか。
格が違うなら私のファシリック公爵の方が上である…………とはバカな令息には教えてあげない。
密かに何時気づくのか……気付いたときのあいつの顔を楽しみにしている。
とはいえ、ブレーリ公爵令息が助けたとは意外だ!!
そんな良心的な感じには一切見えなかったんだけどね。
…………なるほど。
皆さんよく見てるなぁ~可愛いご令嬢だったのね。
なら納得だ!ブレーリ公爵令息も助けるだろう。
結局何で倒れてしまったのかしら??
入学式始まる前の人が多いときで何にしてもそのご令嬢は怪我なく無事だったみたいだからよかったわ。
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