お兄様が攻略対象者で妹のモブ令嬢のはずですが、攻略対象者が近づいてきて溺愛がとまりません。

MAYY

文字の大きさ
28 / 98
第一章 ヒロイン編

28.

しおりを挟む
カルに見つめられるとくらくらしてきましたわ。
さすが容姿端麗の王子様です。
それに私が好きだと自覚したからなのかキラキラ度がかなり増し増しになっておりますわ。
ちなみにクラリスお兄様はキラキラ度はいつも増し増しですわ。寝る前のクラリスお兄様が一番キラキラなのは誰にも秘密です。
しかし目の前にいるカルをこれ以上見ていられないので見ないように目を閉じましょう。

「なにこの可愛い態度は!?俺の前で目を閉じて……キスされても文句言えないからな。」

そういうことになりますの!!
考えが浅はかでしたわ!!
目をバチッとすぐに開け私の唇を指でなぞりながら言うカルを見ると……なんか熱を帯びた瞳をしておりませんか?
そのせいかウルウル度が半端なく上がっておりますが、これ私危険ではないでしょうか?
身の危険を感じてカルから離れようとしたが腰に腕が巻き付いて離れられない。
いつの間にこんなにガッチリとホールドしてたのでしょうか。

「逃がさないよ。…………キスしたい。」

「カル!!落ち着きましょう!!それから私の唇を指でなぞるのやめてください!」

「柔らかい。リティの唇柔らかいから吸い付きたいよ。」

ひぃぃ!!
言葉が通じてない気がするのは気のせいじゃないですよね。

「カッカル落ち着いて!!私だけじゃありませんわ。ほらカルも唇柔らかいじゃないですか!」

私の唇が特別ではありませんよ!!
だから触っても意味ないですわ!!
カルの唇を触りながら必死に伝えたのがいけなかったのか?

「リティ、可愛い。」

今のどこが!?
何故可愛いのでしょうか!?
唇をお互いに触りながら………今の光景なんなんでしょう。
グッとカルが私の唇を親指で押したので口が半開きになってしまった。

「ファル??」

唇を押さえられカルと綺麗な発音ができない。
これはカルが悪いので不敬ではないことにする。
それよりもカルの瞳が熱を帯びてて身の危険を感じますわ。
近くだった顔がさらにどんどんと近づいてくるのは気のせいではないでしょう。
焦ってカルの唇を触っていた手を引こうとしたら、

「ひやぁぁ。」

私としたことが声をあげてしまった。
いや、カルが悪いですわ。
きっきっきっ急に私の指をパクリとするからです。

「なっなっなっなっなっ……………何してるんですか?きききききき汚いですわ指は。」

カルの舌でしょうか!?
指にまとわりついてくすぐったいような何とも言えないきもちになってしまいますわ。
怖くなりおもいきり手を引くとカルは不敵な笑みを私に向けて

「美味しかったよ。何か感じたの?」

おおおお美味しかった!?
私の指がですか!?そんな馬鹿な………。
かかかかか感じた!?

「このよく分からない落ち着かない気持ちを指しているのでしょうか?」

「そうか。リティはそんな気持ちなんだね。嬉しいよ。」

えっ!?何が嬉しいの??
カルが嬉しそうに言ってるが意味がわからず首をかしげながら不思議な気持ちで見ておりましたら、髪を撫でられ

「これからリティが知らない気持ちを沢山教えてあげるよ。」

言いながら顔が近付いてきたので慌てて後ろに引こうとした時撫でられていた手で頭を固定され動けず………………




カルの唇が私の唇に触れた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

【完結】男の美醜が逆転した世界で私は貴方に恋をした

梅干しおにぎり
恋愛
私の感覚は間違っていなかった。貴方の格好良さは私にしか分からない。 過去の作品の加筆修正版です。

転生した世界のイケメンが怖い

祐月
恋愛
わたしの通う学院では、近頃毎日のように喜劇が繰り広げられている。 第二皇子殿下を含む学院で人気の美形子息達がこぞって一人の子爵令嬢に愛を囁き、殿下の婚約者の公爵令嬢が諌めては返り討ちにあうという、わたしにはどこかで見覚えのある光景だ。 わたし以外の皆が口を揃えて言う。彼らはものすごい美形だと。 でもわたしは彼らが怖い。 わたしの目には彼らは同じ人間には見えない。 彼らはどこからどう見ても、女児向けアニメキャラクターショーの着ぐるみだった。 2024/10/06 IF追加 小説を読もう!にも掲載しています。

転生したら乙女ゲームのヒロインの幼馴染で溺愛されてるんだけど…(短編版)

凪ルナ
恋愛
 転生したら乙女ゲームの世界でした。 って、何、そのあるある。  しかも生まれ変わったら美少女って本当に、何、そのあるあるな設定。 美形に転生とか面倒事な予感しかしないよね。  そして、何故か私、三咲はな(みさきはな)は乙女ゲームヒロイン、真中千夏(まなかちなつ)の幼馴染になってました。  (いやいや、何で、そうなるんだよ。私は地味に生きていきたいんだよ!だから、千夏、頼むから攻略対象者引き連れて私のところに来ないで!)  と、主人公が、内心荒ぶりながらも、乙女ゲームヒロイン千夏から溺愛され、そして、攻略対象者となんだかんだで関わっちゃう話、になる予定。 ーーーーー  とりあえず短編で、高校生になってからの話だけ書いてみましたが、小学生くらいからの長編を、短編の評価、まあ、つまりはウケ次第で書いてみようかなっと考え中…  長編を書くなら、主人公のはなちゃんと千夏の出会いくらいから、はなちゃんと千夏の幼馴染(攻略対象者)との出会い、そして、はなちゃんのお兄ちゃん(イケメンだけどシスコンなので残念)とはなちゃんのイチャイチャ(これ需要あるのかな…)とか、中学生になって、はなちゃんがモテ始めて、千夏、攻略対象者な幼馴染、お兄ちゃんが焦って…とかを書きたいな、と思ってます。  もし、読んでみたい!と、思ってくれた方がいるなら、よかったら、感想とか書いてもらって、そこに書いてくれたら…壁|ω・`)チラッ

獣人の世界に落ちたら最底辺の弱者で、生きるの大変だけど保護者がイケオジで最強っぽい。

真麻一花
恋愛
私は十歳の時、獣が支配する世界へと落ちてきた。 狼の群れに襲われたところに現れたのは、一頭の巨大な狼。そのとき私は、殺されるのを覚悟した。 私を拾ったのは、獣人らしくないのに町を支配する最強の獣人だった。 なんとか生きてる。 でも、この世界で、私は最低辺の弱者。

どうして私が我慢しなきゃいけないの?!~悪役令嬢のとりまきの母でした~

涼暮 月
恋愛
目を覚ますと別人になっていたわたし。なんだか冴えない異国の女の子ね。あれ、これってもしかして異世界転生?と思ったら、乙女ゲームの悪役令嬢のとりまきのうちの一人の母…かもしれないです。とりあえず婚約者が最悪なので、婚約回避のために頑張ります!

『異世界転生してカフェを開いたら、庭が王宮より人気になってしまいました』

ヤオサカ
恋愛
申し訳ありません、物語の内容を確認しているため、一部非公開にしています この物語は完結しました。 前世では小さな庭付きカフェを営んでいた主人公。事故により命を落とし、気がつけば異世界の貧しい村に転生していた。 「何もないなら、自分で作ればいいじゃない」 そう言って始めたのは、イングリッシュガーデン風の庭とカフェづくり。花々に囲まれた癒しの空間は次第に評判を呼び、貴族や騎士まで足を運ぶように。 そんな中、無愛想な青年が何度も訪れるようになり――?

英雄の番が名乗るまで

長野 雪
恋愛
突然発生した魔物の大侵攻。西の果てから始まったそれは、いくつもの集落どころか国すら飲みこみ、世界中の国々が人種・宗教を越えて協力し、とうとう終息を迎えた。魔物の駆逐・殲滅に目覚ましい活躍を見せた5人は吟遊詩人によって「五英傑」と謳われ、これから彼らの活躍は英雄譚として広く知られていくのであろう。 大侵攻の終息を祝う宴の最中、己の番《つがい》の気配を感じた五英傑の一人、竜人フィルは見つけ出した途端、気を失ってしまった彼女に対し、番の誓約を行おうとするが失敗に終わる。番と己の寿命を等しくするため、何より番を手元に置き続けるためにフィルにとっては重要な誓約がどうして失敗したのか分からないものの、とにかく庇護したいフィルと、ぐいぐい溺愛モードに入ろうとする彼に一歩距離を置いてしまう番の女性との一進一退のおはなし。 ※小説家になろうにも投稿

処理中です...