お兄様が攻略対象者で妹のモブ令嬢のはずですが、攻略対象者が近づいてきて溺愛がとまりません。

MAYY

文字の大きさ
29 / 98
第一章 ヒロイン編

29.

しおりを挟む
軽く触れただけでしたが確かに触れましたわ。


……………柔らかかったです。


そう思うと顔に熱が集まっていくのがわかります。
真っ赤な顔と触れた唇を隠そうとしてるとガシッと手を持たれ

「リティの可愛い顔が間近にあると我慢できなかった。隠したら駄目だよ。全部俺に見せてほしい。真っ赤な顔をしてるリティ可愛いな。」

「私慣れてなくて……びっくりしましたわ。」

可愛いととても優しい瞳で見てくれてたのに、私の言葉を聞いてカルの目が鋭くなって

?リティは初めてのキスだよね?」

「えっ!?違いますわ。キスくらいしたことありますわ。」

私は何でカルが機嫌悪くなってるのかわからずキョトンとした顔をしながら答えるとカルの機嫌が更に悪くなっていますわ。

「……………今まで見張っていたのにいつそんなことが出来たんだ?」

今さらりと怖いこと言いませんでしたか!?
心の準備がないと爆弾発言されそうで………ここは流しましょう!!
私はカルの発言の方が驚愕なのですが…………とりあえず、誰だって家族とキスくらいしたことありますよ。

「カルはキスしたことなかったのですか?」

逆に聞きたいです!!
お父様にお母様とキスされたことないとか王族は厳しいのでしょうか??

「俺はリティが初めてだよ。だからリティが俺が初めてじゃないと思うと腸が煮えくり返るよ。」

怒りのオーラを纏いながら私の頬に触れる。
そこまで怒ることですか?カルがわかりませんわ。
家族ともしたことがないとは………王族は大変ですわね。

「ごめんなさい。そこまで考えてませんでしたわ。皆さんしていると思っておりました。」

「皆がしてる??誰とでもできるわけないだろ。リティは誰としたんだ?」

「えっ!?誰ってお父様にお母様にクラリスお兄様とですわ。先程初めて家族以外のカルとしました…………家族とするのと違ってとても恥ずかしいですわね。」

 照れながら言う私に大きくため息をつきながらおでこをあわせてきました。

「えっえっ!?」

先程唇に触れるキスはしましたが、おでこを合わせるのもとても恥ずかしいです!!

「びっくりした。リティ1つ確認だけど、キスをここにしたのは初めてだよな?」

私の唇を触りながら言われて

「あっあっ当たり前ですわ!!家族でも頬にしかしませんもの。………………唇って柔らかいのですね。」

キスをされたことを思い出しながら話してたから最後はポロッと口走ってしまいましたわ。

「リティが経験済みなんて言うから焦ってそいつをところだったよ。家族以外とはしてはいけないよ。家族は頬までは許すが唇に出来るのは俺だけだ。婚約者になると唇にするんだよ。これから覚えていこう。」

さっきとは全くの別人のようににっこり笑顔で話されてますが、最初の辺りは全然よくありませんでしたわ。
なに??私の発言で人が死ぬの??
恐ろしいわ。恐ろしいですわ。

「わかりました。唇はカルだけに捧げますわ。………こんなこと宣言するのも恥ずかしいです。」

人の生死がかかっていると分かり、しっかりとだと誓う。
カルは皇太子だから簡単にそんな物騒なことを言わせてはいけないわ!!
私がしっかりしなければいけませんわね!!

「ねぇ、俺の首に腕を回して。」

私は言われた通り回しましたが………なにこれ!初めてしましたが近すぎて恥ずかしいですわ。

「これから二人の時はこの体制を基本にしような。」

これからこれが基本??毎回恥ずかしくて私倒れないかしら。
私が返事をする前にカルの熱を帯びた瞳が近づいてきてキスされた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

眺めるだけならよいでしょうか?〜美醜逆転世界に飛ばされた私〜

波間柏
恋愛
美醜逆転の世界に飛ばされた。普通ならウハウハである。だけど。 ✻読んで下さり、ありがとうございました。✻

どうして私が我慢しなきゃいけないの?!~悪役令嬢のとりまきの母でした~

涼暮 月
恋愛
目を覚ますと別人になっていたわたし。なんだか冴えない異国の女の子ね。あれ、これってもしかして異世界転生?と思ったら、乙女ゲームの悪役令嬢のとりまきのうちの一人の母…かもしれないです。とりあえず婚約者が最悪なので、婚約回避のために頑張ります!

英雄の番が名乗るまで

長野 雪
恋愛
突然発生した魔物の大侵攻。西の果てから始まったそれは、いくつもの集落どころか国すら飲みこみ、世界中の国々が人種・宗教を越えて協力し、とうとう終息を迎えた。魔物の駆逐・殲滅に目覚ましい活躍を見せた5人は吟遊詩人によって「五英傑」と謳われ、これから彼らの活躍は英雄譚として広く知られていくのであろう。 大侵攻の終息を祝う宴の最中、己の番《つがい》の気配を感じた五英傑の一人、竜人フィルは見つけ出した途端、気を失ってしまった彼女に対し、番の誓約を行おうとするが失敗に終わる。番と己の寿命を等しくするため、何より番を手元に置き続けるためにフィルにとっては重要な誓約がどうして失敗したのか分からないものの、とにかく庇護したいフィルと、ぐいぐい溺愛モードに入ろうとする彼に一歩距離を置いてしまう番の女性との一進一退のおはなし。 ※小説家になろうにも投稿

皇子の婚約者になりたくないので天の声に従いました

澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
幼い頃から天の声が聞こえるシラク公爵の娘であるミレーヌ。 この天の声にはいろいろと助けられていた。父親の命を救ってくれたのもこの天の声。 そして、進学に向けて騎士科か魔導科を選択しなければならなくなったとき、助言をしてくれたのも天の声。 ミレーヌはこの天の声に従い、騎士科を選ぶことにした。 なぜなら、魔導科を選ぶと、皇子の婚約者という立派な役割がもれなくついてきてしまうからだ。 ※完結しました。新年早々、クスっとしていただけたら幸いです。軽くお読みください。

結婚結婚煩いので、愛人持ちの幼馴染と偽装結婚してみた

夏菜しの
恋愛
 幼馴染のルーカスの態度は、年頃になっても相変わらず気安い。  彼のその変わらぬ態度のお陰で、周りから男女の仲だと勘違いされて、公爵令嬢エーデルトラウトの相手はなかなか決まらない。  そんな現状をヤキモキしているというのに、ルーカスの方は素知らぬ顔。  彼は思いのままに平民の娘と恋人関係を持っていた。  いっそそのまま結婚してくれれば、噂は間違いだったと知れるのに、あちらもやっぱり公爵家で、平民との結婚など許さんと反対されていた。  のらりくらりと躱すがもう限界。  いよいよ親が煩くなってきたころ、ルーカスがやってきて『偽装結婚しないか?』と提案された。  彼の愛人を黙認する代わりに、贅沢と自由が得られる。  これで煩く言われないとすると、悪くない提案じゃない?  エーデルトラウトは軽い気持ちでその提案に乗った。

異世界から来た娘が、たまらなく可愛いのだが(同感)〜こっちにきてから何故かイケメンに囲まれています〜

恋愛
普通の女子高生、朱璃はいつのまにか異世界に迷い込んでいた。 右も左もわからない状態で偶然出会った青年にしがみついた結果、なんとかお世話になることになる。一宿一飯の恩義を返そうと懸命に生きているうちに、国の一大事に巻き込まれたり巻き込んだり。気付くと個性豊かなイケメンたちに大切に大切にされていた。 そんな乙女ゲームのようなお話。

私は5歳で4人の許嫁になりました【完結】

Lynx🐈‍⬛
恋愛
 ナターシャは公爵家の令嬢として産まれ、5歳の誕生日に、顔も名前も知らない、爵位も不明な男の許嫁にさせられた。  それからというものの、公爵令嬢として恥ずかしくないように育てられる。  14歳になった頃、お行儀見習いと称し、王宮に上がる事になったナターシャは、そこで4人の皇子と出会う。 皇太子リュカリオン【リュカ】、第二皇子トーマス、第三皇子タイタス、第四皇子コリン。 この4人の誰かと結婚をする事になったナターシャは誰と結婚するのか………。 ※Hシーンは終盤しかありません。 ※この話は4部作で予定しています。 【私が欲しいのはこの皇子】 【誰が叔父様の側室になんてなるもんか!】 【放浪の花嫁】 本編は99話迄です。 番外編1話アリ。 ※全ての話を公開後、【私を奪いに来るんじゃない!】を一気公開する予定です。

処理中です...