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第一章 ヒロイン編
30.
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ヤバイですわ。
この前のファファファ……………ファーストキスのことを思い出してしまうと、この体勢は非常にまずい気がします。
「ぷはっ。リティそんな唇をガン見して何を思い出してるのか丸分かりだよ。」
吹き出しながら笑うカルを殴りたくなりましたわ。
誰のせいでこんな恥ずかしい格好をしてると思ってるんですか。
………それに目の前にカルの顔があるとこの前のこと思い出してしまうのは仕方ないでしょう。
初めてで唐突だったから鮮明に思い出しまいましたわ。
「………カルは意地悪です。」
「リティが可愛くてつい……ごめんな。」
チュッと唇にキスをして優しく微笑んできたカルが真っ赤な顔をして固まっている私にとんでもないことを言い出しました。
「真っ赤になって可愛いな。リティ口開けて。」
「口ですか!?何も食べてませんわ?」
「今から食べるんだよ。」
「何を食べ……んっ……………。」
クスリと笑い食べると言ったカルにわけがわからず、とりあえず口を開くと急にカルの目が鋭くなったと思ったらカルが唇にキスをしてきた。
柔らかいものが口の中いっぱいに入ってきて動いている。
こっこっこれは…………耳にしたことがある深い口づけってやつですか?
本当に私を食べられてるようで食べるとカルが言った意味がわかりましたわ。
って感心してる場合ではありません。
考えてる最中なのに頭がボーッとしてきましたわ。
「んっ…………。」
ようやく唇が離れてカルの顔を見ると幸せそうな顔をして私を見ていた。
「とろんとした顔のリティ最高だな。俺以外に見せたらだめだからな。」
「すみません。頭がボーとして自分がどんな顔してるかわからなくて……酷い顔してるのでしょうか?」
「むしろ逆だ。これから沢山俺色に染まらせるからリティの全部を俺だけにさらけ出せばいいよ。」
「全部………ですか?」
「身も心もすべてだ。」
「わかりましたわ。」
よくわからないが、私にできることなら……と思いながら返事をすると、カルはにこにこと笑顔で嬉しそうですわ。
「ネックレス俺の言うこと守ってくれてるんだな。嬉しいな。」
「こっこれは、カルに言われたからではなく本当に気に入ってるからつけてますわ。それに………カルが守ってくれているような不思議な気持ちになり、カルの想いが籠っているようで大切なのです。」
私の首元のネックレスを触りながら嬉しそうに言うから思わず言ってしまった。
「そっかそっか。リティは俺にいつも包まれているようで嬉しくて肌身離さず付けているのか。リティが俺と離れたくないほど想ってくれていて嬉しいな。」
ん?
そうなのですが………そうなのですか?
言ってることは間違っておりませんが、私がカルが恋しくて恋しくて付けているようではありませんか。
カルが言うとそうなのかと思えてきましたわ。
「リティ、婚約者になってから明日登校は初めてだ。怖い先輩や怖い令息達がいるだろう。学園で何かあれば俺を呼ぶように。必ず駆けつけるから。」
「そっそんなに婚約者になるとは怖いことなのですね。わかりましたわ。」
「俺が守るから大丈夫だよ。」
私に深いキスをしながらカルが言うから怖かった気持ちが薄れてきて安心できカルに身を任せていると、その後数十分間唇を離してくれなくて任せすぎも危ないことに後になって気づきましたわ。
この前のファファファ……………ファーストキスのことを思い出してしまうと、この体勢は非常にまずい気がします。
「ぷはっ。リティそんな唇をガン見して何を思い出してるのか丸分かりだよ。」
吹き出しながら笑うカルを殴りたくなりましたわ。
誰のせいでこんな恥ずかしい格好をしてると思ってるんですか。
………それに目の前にカルの顔があるとこの前のこと思い出してしまうのは仕方ないでしょう。
初めてで唐突だったから鮮明に思い出しまいましたわ。
「………カルは意地悪です。」
「リティが可愛くてつい……ごめんな。」
チュッと唇にキスをして優しく微笑んできたカルが真っ赤な顔をして固まっている私にとんでもないことを言い出しました。
「真っ赤になって可愛いな。リティ口開けて。」
「口ですか!?何も食べてませんわ?」
「今から食べるんだよ。」
「何を食べ……んっ……………。」
クスリと笑い食べると言ったカルにわけがわからず、とりあえず口を開くと急にカルの目が鋭くなったと思ったらカルが唇にキスをしてきた。
柔らかいものが口の中いっぱいに入ってきて動いている。
こっこっこれは…………耳にしたことがある深い口づけってやつですか?
本当に私を食べられてるようで食べるとカルが言った意味がわかりましたわ。
って感心してる場合ではありません。
考えてる最中なのに頭がボーッとしてきましたわ。
「んっ…………。」
ようやく唇が離れてカルの顔を見ると幸せそうな顔をして私を見ていた。
「とろんとした顔のリティ最高だな。俺以外に見せたらだめだからな。」
「すみません。頭がボーとして自分がどんな顔してるかわからなくて……酷い顔してるのでしょうか?」
「むしろ逆だ。これから沢山俺色に染まらせるからリティの全部を俺だけにさらけ出せばいいよ。」
「全部………ですか?」
「身も心もすべてだ。」
「わかりましたわ。」
よくわからないが、私にできることなら……と思いながら返事をすると、カルはにこにこと笑顔で嬉しそうですわ。
「ネックレス俺の言うこと守ってくれてるんだな。嬉しいな。」
「こっこれは、カルに言われたからではなく本当に気に入ってるからつけてますわ。それに………カルが守ってくれているような不思議な気持ちになり、カルの想いが籠っているようで大切なのです。」
私の首元のネックレスを触りながら嬉しそうに言うから思わず言ってしまった。
「そっかそっか。リティは俺にいつも包まれているようで嬉しくて肌身離さず付けているのか。リティが俺と離れたくないほど想ってくれていて嬉しいな。」
ん?
そうなのですが………そうなのですか?
言ってることは間違っておりませんが、私がカルが恋しくて恋しくて付けているようではありませんか。
カルが言うとそうなのかと思えてきましたわ。
「リティ、婚約者になってから明日登校は初めてだ。怖い先輩や怖い令息達がいるだろう。学園で何かあれば俺を呼ぶように。必ず駆けつけるから。」
「そっそんなに婚約者になるとは怖いことなのですね。わかりましたわ。」
「俺が守るから大丈夫だよ。」
私に深いキスをしながらカルが言うから怖かった気持ちが薄れてきて安心できカルに身を任せていると、その後数十分間唇を離してくれなくて任せすぎも危ないことに後になって気づきましたわ。
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