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第一章 ヒロイン編

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「で、クラリスお前も行ってたんだろ?報告を。」

「ああ、モーリス嬢を乗せた馬車は予定通り最も厳しいとされる修道院に行く途中となった。…………てのが表向きだ。」

「本当は?」

「リティを殴った代償としてファシリック公爵家から原型をとどめないくらい腫れ上がった顔面とリティを殴った右手を切り落としたりと報復をしたが問題ないだろ?」

「別に構わない。」

殺されたほうがマシだと思える地獄をこれから味わうだろう。
右手を切り落とされているのは罪人の証拠だからな。
何処に行こうともその証拠からは逃げれない。
リティを邪険にするからこうなるんだ。
身のほどを知るがいい。

「公務でも温厚だが敵に回すと恐ろしいと影でいわれてるだけある。特にリティのことが絡むと容赦ないからな。」

「それはお互い様だ。リティの気持ちも考えて軽めにしてるんだが。俺独断だと今回関わった奴らは全員抹殺でもいいくらいだ。」

「お前はもう動くな。温厚な皇太子のままでいろ。俺は………いやファシリック公爵家はリティが幸せなら何も言うことはないし敵に回らない。」

「なら、クラリス共々一生俺を支えてくれるな。リティは一生俺の腕の中で輝き続けるだろう。」

「それを聞いて安心したよ。他の奴らの後始末はどうするんだ?」

「ああ、カーシス嬢はモーリス嬢と仲良かったから色々とリティにみたいだ。二度と人に危害を加えないように厳しい修道院ではなくシスターが訳アリの修道院へ行かせた。そのシスターは曲がっていることが嫌いでね、昔ちょっとしたやんちゃな時代があったからか今もムチ打ちにが得意なんだよな。そこで更正されることを祈るが先に身体がもつといいが……まぁそこはカーシス嬢の運だろうな。」

「仕事が早いが………お前を怒らすと恐ろしいな。」

「サルコー嬢の裁判とモーリス男爵夫人とイークス侯爵夫人の裁判も含めて手は打ってある。楽しみだ。」

「顔が悪人になってるぞ。リティには見せるなよ。」

見せるわけがない。
リティには全部を知っていてもらいたいが汚れの部分をわざわざ見せる必要はない。
純粋なところがリティの良いこところなんだ。





「カル………私も裁判に行っていいですか?」

「駄目っ………と言いたいところだけどどうなるか気になるんだろ?」

「はい………本人を見るのは怖いですが人一人の人生を見届けたいのです。」

「わかった。明日は一緒に裁判を傍聴しよう。」

「はい。」

笑顔のリティは可愛いくて癒される。
リティにとって残酷なことも知ることになるだろうが少しは現実を知っていないといずれ人の上に立つ皇后ことになるんだ。
いい勉強になるだろう。
サルコーはリティに執着してることもあるし見えないようにしよう。

「話しは終わり。さっ続きをしようか。」

「えっ!?まっまたするのですか??あんなにしたのに……。」

「まだ全然足りない。夜は長いからリティを味わいたい。」

頬を赤くして戸惑ってる可愛いリティの唇に深い口づけをした。
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