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体育大会(4)
しおりを挟む想像通りというか何というか、することが小さいのと会場が大きいのが合わさって、誰が何をしているのかがとても見づらい。のだが、プロの撮影係の人達が撮ってくれているので、大きな画面で観ることができる。どういう構造かは謎なのだが、座っている席から180度観客席から観れるようになっている。簡単にいうと、どこに座っていても同じ映像を大きな画面で観ることが可能ということだ。
障害物競走は男女別で、クラスの代表2名が参加する。3学年合わせて6名。走る順番は各組で決めて良い。私達1組は女子1、2、3年生の順で、男子は3、2、1年の順だ。
障害物競走は、昨年とは内容が異なるため上級生も慌てており、思っていたよりも盛り上がった。大成功したと言って良いだろう。
私は競技を少し見た後、お母様の元へ向かった。お母様は私の注文を超える物を仕上げてくれていた。流石お母様。
満足したのも束の間、障害物競走の次の種目は騎馬戦だ。急いで運動場へ向かう。今年はお兄様の高校最後の体育大会なのだ。開会宣言を見てもらうことが出来なかったのが残念だ。後で体育大会のDVDが出るため、それを購入して一緒に観ようと思います。
どうやら間に合ったようで、障害物競走最後のグループが始まる所であった。
女子も盛り上がっているのは見ていたが、男子の方が盛り上がっていた。その理由は見てすぐにわかった。運動好きな強靭な肉体の男子達が、幼児用の3輪車に跨って必死に漕いでいるのだ。なんともシュールな光景である。がとてもウケが良かった。お金持ち達には受けないかと心配だったが、杞憂だったようだ。
そのため、ジャンケンで負けて嫌々参加しましたというような小柄な人の方がスイスイ進んでおり、とても良い勝負をしている。最後の直線の走りで競り合い、わずかに小柄な人の方が先だった。小柄な5組の人は1位と大活躍であった。その人がゴールテープを切った瞬間には拍手喝采で、彼は一躍スターであった。
思ったよりも番狂わせ出来たようだ。
1組25点、2組31点、3組15点、4組3点、5組30点、6組22点、7組12点、8組30点、9組35点、10組30点
であった。
さあ、いよいよ次は騎馬戦だ。
が、本当はさっきの障害物競走は男子から始める予定であったのが、選手にまで連絡が回っておらず現場が混乱してしまい、女子からの開始となってしまった。そのため、騎馬戦開始が少し遅れてしまっている。これは反省点だなと思い、来年はいかせるようにしなくてはとメモを残しておく。来年居られるのだろうかと言う不安は、取り敢えず蓋をしておいた。
騎馬戦はまず学年順、次に全体で戦う。ここで点数を巻き返すことも十分に可能だ。海里は頑張ると決めてから隼人と作戦を練っており、隼人はお兄様や連夜様共相談しており、準備は万端そうである。
クラスは流石に体操服で分けるのではなく、ゼッケンで分かれている。組によりイメージカラーがある。応援旗にもその色が使うことが多い。ちなみに私達1組は赤色である。なので、ゼッケンも赤色を見れば良いのだ。
両親はその事を知っていただろうか・・・。念のため連絡を入れる。すると、お父様から連絡があり、障害物競走の始まる前にお兄様が放送していたので知っているとのことであった。事前準備ではバッチリだと思って居たが、実際に始まると、中々予定通りいかない物である。とりあえず、クラスカラーは初めに注釈を入れる必要があるとメモっておく。
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