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第四章 ふたりは恋人! オリビア&リアム
122、番外編2 こんなとこだよジュエリトス&バレンタイン小話2
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ここからは、オリビア、リタ、ジョージの三人にバレンタインについて質問してみます!
——バレンタインって知っていますか?
「もちろん! クリスタル領では二年前からバレンタインデーを導入しているのよ」
「ジュエリトスでは馴染みのない制度ですが、オリビア様のおかげでクリスタル領では定番のイベントになりつつありますよね」
「モテすぎる俺には大変な一日だね、実際」
——なるほど。ちなみにどんなイベントなんですか?
「恋人や想いを寄せている相手にその時期にだけ出回るカラフルなクッキーと花、そしてメッセージカードをおくるの。お互いに渡しあえたらみごとカップル成立というわけ。今後の展開としては豪華宿泊施設の無料券を賭けて、ベストカップルコンテストなんていうのも開催したいわ!」
「恋人や想い人がいない人へのサービスも充実して欲しいと私は思いますね」
「いや~身体がいくつあっても足りないんだよね。さすがに全員の相手はできないから、お嬢様の護衛の仕事に専念させてもらってるよ」
——ありがとうございます。それでは、バレンタインで印象に残っている出来事なんてありますか?
「そうねえ。はじめはお父様に教会の運営費について相談されて生まれたイベントだったの。凝ったクッキーを作って領内で販売、見事成功した時は嬉しかったわ。お店の経営を始めようという自信にも繋がった印象的な出来事だったと思うわ」
「私も同じです。自分が提案した美青年貸切りデート券の販売は却下されてしまいましたが、教会や自分が育った孤児院の運営費に貢献できたので結果は良かったと思っています」
「ああ、そういえば俺もチョコレート販売を却下されたなあ……」
——チョコレート販売ですか?
「確かにタブレットで調べたら、バレンタインデーの定番お菓子はチョコレートだったわ。けれどジュエリトスでチョコレートは作れないとは言えないけど高級品なの。一粒作るのに一万エール近くかかるなんて、とても一般販売は無理だったから……」
「原料を他国から取り寄せないといけないので大変ですよね」
「けどさあ、お嬢様。確かハピ天で安く買ったチョコレートを娼館とエリオット様の店に卸してましたよね?」
——へえ、そうなんですね。儲かったんですか?
「い、いやねえ。そんな儲けなんて全然、せっかくのイベントだからあくまで集客目的で良かれと思って卸したのよ」
「確かに、特別感がありますもんね」
「ふうん。十粒入五千円のチョコを一粒五千エールで卸したのに儲けなんて全然ですか?」
——オリビアさん、急に顔色が悪くなっていますが大丈夫ですか?
「え、ええ。大丈夫……。ま、まあ販売手数料とかあるじゃない?」
「オリビア様……」
「あらら、そんなこと言っちゃいます? 俺が何も知らないと思ってますね。知ってますよ。却下したリタの意見を参考に、エリオット様の店を貸し切って「美青年とショコラを楽しむ会」とかいうホストクラブまがいのサービスで金持ちのマダムから金巻き上げてるでしょうが!」
——うわあ。やっちゃってますね。
「うぅ!!」
「オリビア様、私何も聞かされていません……」
「シャンパンタワーとかチョコレートフォンデュとか、派手なパフォーマンスで相当儲けてるらしいじゃないですか」
——お若いのに、ずいぶんアコギな商売をしてますね。
「だ、だってあのときは早くカフェの開業や運転資金が欲しくって……」
「一言、言ってほしかったです……」
「今はもうカフェも軌道に乗ってるのに黙ってたんすか? 毎年恒例のイベントですよね? その売上どうなるんですか? 意見を出した俺らには何の還元もなしですか~?」
——オリビアさん……。
「わ、わかったわよ! 利益の一部をあなたたちに還元します!」
「本当ですか?」
「言いましたね。聞いてる人全員が証人ですよ。約束、守ってくださいね?」
「もちろんよ! オリビア・クリスタルに二言はないわ!」
「よっしゃあ! 新たなボーナスゲット!」
「よくやってくれた、ジョージ。見直したぞ!」
(こういうときは息ぴったりなのよね、このふたり……)
>>終わり
というわけで、オリビアがちょっとセコかったお話でした~w
皆さん、楽しんでいただけましたでしょうか?
引き続き本編もよろしくお願いします😊
——バレンタインって知っていますか?
「もちろん! クリスタル領では二年前からバレンタインデーを導入しているのよ」
「ジュエリトスでは馴染みのない制度ですが、オリビア様のおかげでクリスタル領では定番のイベントになりつつありますよね」
「モテすぎる俺には大変な一日だね、実際」
——なるほど。ちなみにどんなイベントなんですか?
「恋人や想いを寄せている相手にその時期にだけ出回るカラフルなクッキーと花、そしてメッセージカードをおくるの。お互いに渡しあえたらみごとカップル成立というわけ。今後の展開としては豪華宿泊施設の無料券を賭けて、ベストカップルコンテストなんていうのも開催したいわ!」
「恋人や想い人がいない人へのサービスも充実して欲しいと私は思いますね」
「いや~身体がいくつあっても足りないんだよね。さすがに全員の相手はできないから、お嬢様の護衛の仕事に専念させてもらってるよ」
——ありがとうございます。それでは、バレンタインで印象に残っている出来事なんてありますか?
「そうねえ。はじめはお父様に教会の運営費について相談されて生まれたイベントだったの。凝ったクッキーを作って領内で販売、見事成功した時は嬉しかったわ。お店の経営を始めようという自信にも繋がった印象的な出来事だったと思うわ」
「私も同じです。自分が提案した美青年貸切りデート券の販売は却下されてしまいましたが、教会や自分が育った孤児院の運営費に貢献できたので結果は良かったと思っています」
「ああ、そういえば俺もチョコレート販売を却下されたなあ……」
——チョコレート販売ですか?
「確かにタブレットで調べたら、バレンタインデーの定番お菓子はチョコレートだったわ。けれどジュエリトスでチョコレートは作れないとは言えないけど高級品なの。一粒作るのに一万エール近くかかるなんて、とても一般販売は無理だったから……」
「原料を他国から取り寄せないといけないので大変ですよね」
「けどさあ、お嬢様。確かハピ天で安く買ったチョコレートを娼館とエリオット様の店に卸してましたよね?」
——へえ、そうなんですね。儲かったんですか?
「い、いやねえ。そんな儲けなんて全然、せっかくのイベントだからあくまで集客目的で良かれと思って卸したのよ」
「確かに、特別感がありますもんね」
「ふうん。十粒入五千円のチョコを一粒五千エールで卸したのに儲けなんて全然ですか?」
——オリビアさん、急に顔色が悪くなっていますが大丈夫ですか?
「え、ええ。大丈夫……。ま、まあ販売手数料とかあるじゃない?」
「オリビア様……」
「あらら、そんなこと言っちゃいます? 俺が何も知らないと思ってますね。知ってますよ。却下したリタの意見を参考に、エリオット様の店を貸し切って「美青年とショコラを楽しむ会」とかいうホストクラブまがいのサービスで金持ちのマダムから金巻き上げてるでしょうが!」
——うわあ。やっちゃってますね。
「うぅ!!」
「オリビア様、私何も聞かされていません……」
「シャンパンタワーとかチョコレートフォンデュとか、派手なパフォーマンスで相当儲けてるらしいじゃないですか」
——お若いのに、ずいぶんアコギな商売をしてますね。
「だ、だってあのときは早くカフェの開業や運転資金が欲しくって……」
「一言、言ってほしかったです……」
「今はもうカフェも軌道に乗ってるのに黙ってたんすか? 毎年恒例のイベントですよね? その売上どうなるんですか? 意見を出した俺らには何の還元もなしですか~?」
——オリビアさん……。
「わ、わかったわよ! 利益の一部をあなたたちに還元します!」
「本当ですか?」
「言いましたね。聞いてる人全員が証人ですよ。約束、守ってくださいね?」
「もちろんよ! オリビア・クリスタルに二言はないわ!」
「よっしゃあ! 新たなボーナスゲット!」
「よくやってくれた、ジョージ。見直したぞ!」
(こういうときは息ぴったりなのよね、このふたり……)
>>終わり
というわけで、オリビアがちょっとセコかったお話でした~w
皆さん、楽しんでいただけましたでしょうか?
引き続き本編もよろしくお願いします😊
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