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13 修学旅行
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三枝のイチオシ、テーマパーク内を縦横無尽に走り抜ける高速絶叫マシーン。
遊園地のジェットコースターは平気だったから、「上から見渡せるなんて楽しそうだ!」と気楽に考えていたんだが。
初めから乗らずに待つと言っていた、柴田の選択に乗っかればよかった・・・
「・・・・・お、降りたぃ」
カンカンカン・・・と、可愛い猫キャラがラッピングされたライドを巻き上げていくやや高めの滑車音。
リズミカルな響きとはうらはらに、心臓がドクドク身体の中で乱打する。
横4列、縦に20列並んだ座席の、見渡しがよすぎる最前列に座る俺には。
その音が、これから始まる急降下へのカウントダウンにしか聞こえないっっ
宙でぶらぶらと揺れる両足は裸足。
ライド入り口で、「裸足になるとより楽しめます」とスタッフに言われて従ったが、より楽しめるんじゃなく、より怖くなるが正しいぞ!
足裏が宙をかく心許なさが、座っているのに身体が不安定で今にも投げ出されそうだ!
なぜ、床を無くしたんだ!
今からでも逃げ出したくなってしまい。
ガッチリ肩を掴むショルダーハーネスが、安全対策より拘束具のように感じてしまう。
「ここまで来たら、降りれへんよ?」
右隣の三枝は、上がり続ける椅子に凭れ、目の前に広がる青空を見上げてキラキラ期待に胸を膨らませ、怯えた俺を宥める余裕まである!
遊園地のジェットコースターは平気だったから、「上から見渡せるなんて楽しそうだ!」と気楽に考えていたんだが。
初めから乗らずに待つと言っていた、柴田の選択に乗っかればよかった・・・
「・・・・・お、降りたぃ」
カンカンカン・・・と、可愛い猫キャラがラッピングされたライドを巻き上げていくやや高めの滑車音。
リズミカルな響きとはうらはらに、心臓がドクドク身体の中で乱打する。
横4列、縦に20列並んだ座席の、見渡しがよすぎる最前列に座る俺には。
その音が、これから始まる急降下へのカウントダウンにしか聞こえないっっ
宙でぶらぶらと揺れる両足は裸足。
ライド入り口で、「裸足になるとより楽しめます」とスタッフに言われて従ったが、より楽しめるんじゃなく、より怖くなるが正しいぞ!
足裏が宙をかく心許なさが、座っているのに身体が不安定で今にも投げ出されそうだ!
なぜ、床を無くしたんだ!
今からでも逃げ出したくなってしまい。
ガッチリ肩を掴むショルダーハーネスが、安全対策より拘束具のように感じてしまう。
「ここまで来たら、降りれへんよ?」
右隣の三枝は、上がり続ける椅子に凭れ、目の前に広がる青空を見上げてキラキラ期待に胸を膨らませ、怯えた俺を宥める余裕まである!
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