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第三章 神の悪戯
第百八十七話 廃坑の迷宮:第一区域《3》
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次の日、目を覚ました渚は昨日の疲れもあって少し体調を崩して学校を休んだ。
と言うのはもちろん建前で、実際は今進めているロキの悪戯は制限時間が有って現実で今日一杯のために休んでクリアを目指すことにしたのだ。
普段の渚ならずる休みはしないのだが、今回は仕方ない…と自分に言い聞かせて休んだのだ。
そして一通りの家事を終わらせて昼直前の11時頃にAOへとログインした。
するといつもの噴水広場ではなく、ちゃんとセーフエリアで目覚めることが出来た。
「ふぅ…昨日は散々な目に合ったけど、なんとか今日中にクリアしてやる…」
昨日の得体のしれない何かに追われた事を思い出したナギの声には恐怖はなく、あるのは何も出来ずに逃げた事への悔しさと怒りだけだった。そんな感じで昨日の事を反省しながらナギは周囲の状況を一応確認しておいた。
最後は確認する余裕もなくログアウトしてしまったので、その後にあの不気味な気配の相手がここまで折って来て隠れていないとは言い切れないからだ。
そうして必要以上に周囲を警戒して細かく確認してようやく安全だと確認したナギは一息つくことにした。
「よし、これなら安全そうだな」
『そうですね。これなら出ても大丈夫そうです!』
そう言って明るい声でナギの胸元から出て来たソルテは何事もないような晴れやかな表情で体を解すような動きをしていた。ただ先ほどまでの安全確認の間は出てこず、安全が確保されたのを確認してから出て来たソルテにナギはキツイ眼差しを向ける。
ただソルテは意地でも目線を合わせないようにナギの顔とは反対の方を飛び回る。
「はぁ…とにかくもうあの何かはいないみたいだな」
『そうですね!でもまた鉱石を採っていたら出て来るんじゃないですか?』
「だろうな。だがあの性格悪そうな神様の事だし、ぜったいあんな感じの所に出口のヒントとか隠してそうなんだよな…地図とか」
『あぁ…確かにそうですね』
短い間だが話してみてあの狡猾神:ロキの性格をなんとなく理解していたナギは、それから考えた現在の状況を踏まえればあの隠し通路に何かあるのはすぐに分る考えだった。その考えを聞いたソルテも少し疲れたように力なく嗤いながら同意した。
その後ナギとソルテは今後どうするかを話し合って大まかに決めた。
「まずは他の隠し通路も確認してここの構造を把握するのを優先しよう」
『そうですね。でも制限時間もありますし、ゆっくりと調べてたら時間がかかりすぎますよ?』
「そこは全力で急ぐしかないな。他に選択肢ないし」
制限時間を気にするソルテに対してナギは身も蓋もなく根性論で答える。
しかし今取れるのはそれしかないのも本当だった。何せ閉じ込められている現在の状況では追加でアイテムを手に入れることはほぼ不可能で、今持っているアイテムとかで出来る最善を見つけるしか方法はないのだ。
それがソルテにも理解できるだけにナギの言った根性論には思う事はあったようだが、何か他の方法がある訳でもないので諦めたのだ。
「と言う事で、本当に時間が惜しいから行くぞ!」
『はい!』
一分一秒も無駄に出来ないためナギとソルテはやる事が決まるとすぐに走り出した。
今回行くのは昨日の得体のしれない何かが万が一にもいた場合を考えて、別の左の通路の探索から始めた。
ただ別に通路に行ったからと言ってなにか特に変化などなく、出てくる敵も多くて十数体のゾンビだけで他もバットなどだけだった。
その間にも見つけた採掘ポイントでは最新の注意を払いながら2人は採掘した。
「ここらで採れるのは銅・鉄・銀」
『それに粘土と小粒の宝石の原石ですね』
「こんな場所でなければ大喜びするところなんだがな~」
『本当ですよね~』
採掘した成果を確認しながら2人はしみじみと今の状況について愚痴を漏らす。なにせここで採れるのはどれも上質な鉱石で、普通の状況で採れていたら二人としてもその場ではしゃいで大喜びしていたほどだ。
しかし今居る場所はそんなつかの間の喜びすら許されない。
その事を理解はしながらもやっぱり少し寂しく感じてしまうのは仕方のない事だろう。
「はぁ…とりあえず通路の一番奥に来たわけだが、これは通路が合流してんのか?」
『そうですね。通路の幅とかを考えても、そう考えていいと思います』
すぐに意識を切り替えたたナギとソルテは周囲を見回しながらそんな事を言っていた。
そんなナギが今居るのは通路の一番奥最終地点と言うべき場所だった。しかしそこには他に日本の通路が繋がっているだけで、他にはなにも存在しなかったのだ。
この光景を見ただけでスタート地点にあった通路は全てここに繋がっていると言う事がほぼ確定した。
何故ほぼなのかと言えば、無数に損じあする隠し通路の内のどれかが繋がっている可能性も捨てきれないからだ。
もっともその可能性はナギもソルテも低いだろうと考えていた。なにせ通路の幅が不自然に思えるほど統一されていて、これは一般の通路なのだと認識させられるからだ。
昨日見つけた隠し通路は普通の通るよりも少しだが幅広く、全体で気に大きな印象を受けたのだ。
そんな事もあってもこの坑道は全ての通路が繋がってループしているのでは?という考えにたどり着いた。
「でもこうなると、隠し通路の位置を確認する必要があるな。あのへんなのに気を付けながら」
『気が重くなりますね~』
「本当にな…」
結局は隠し通路を確認する必要が出てしまいナギとソルテは憂鬱そうに肩を落とす。
だがやらないと先に進めないので何とか無理やりにやる気を出して2人は動き出すことにした。
「まずは隠し通路の位置確認だな。無駄に丈夫な壁してるし、深めにバツ印でも刻めばじゅうぶんだろ」
『その位しないと目印になりそうにないですしね』
「そう言う事だな。と言う事で、また走るぞ!」
『わかりました!』
そう言ってナギが走り出してその肩にソルテは飛び乗った。
制限時間がなければもっとゆっくり行ってもいいのだけれど、今回は制限時間があり余裕が無いのでナギは本気で急いでいたのだ。途中にゾンビが何度か襲ってきたが火魔術が弱点なのか魔力を過剰に込めて威力を少し上げれば普通のファイヤーボールで倒すことが出来た。
他にもゾンビは知能が低く真っ直ぐ突っ込んで来るだけなので、進行方向にファイヤーウォールを作れば勝手に突っ込み、弾くときの追加のダメージを受けて勝手にダメージを溜めて逃げることは容易だった。
そうして走り回って調べて隠し通路に目印を刻んで2時間弱で全てを終えた。
「はぁ…体は平気でもこんだけ走り回ると、疲れた気がするのは何でだろうか…」
『?よく分かりませんけど、これだけ走ったんですし仕方ないんじゃないですか?』
「ははは…確かにそうかもしれないな。ふぅ…とりあえず、通路に会った隠し通路の場所は全部確認できたな」
少し疲れを感じていたがすぐにそれを吹っ切るとナギは冷静に今後の話を始めた。
「まずは右から隠し通路の確認する…か…?」
『どうかしたんですか?』
「……」
すぐに行動するのかと思えばナギは急に黙り込んでしまった。その事にソルテは心配そうに話しかけるが、ナギは考え事に集中しているのか手で口元を覆いながら黙っていた。
「……ソルテ」
『え…はい!なんですか‼』
それから少しして何を言っても反応が無いのでくつろいでいた所を急にナギに呼ばれ、ソルテは慌てながらも返事を返す。
返事を聞いたナギは真剣な表情でセーフエリアとなっている部屋を見回しながら話した。
「この部屋をくまなく捜索してくれ、何か隠されていないのかを特に」
『?よく分からないですけど、分かりました!』
何故そんな指示を出すのかよく分からなかったソルテだが、それでも主人であるナギの指示で断る理由もないのですぐに調べ始めた。最初は特に何もない事にやはり不思議そうに首を傾げていたが…次の瞬間、何かを見つけたのか驚愕の表情を浮かべた。
「何か見つかったな?」
『⁉はい、通路のある方向とは正反対…いえ、そこより少し左下の位置に何かあります』
「そうか……ふぅ……あいつ性格悪すぎるだろ⁉」
調べた結果判明したのはセーフエリアにも隠し通路が存在していたと言う事だ。本当なら土の妖精であるソルテならすぐに気が付きそうなものだが、ここは安全なセーフエリアだと聞いていただけに気を抜いて調べてなどいなかったのだ。
そんな中ナギがこの可能性に気が付けたのかと言えば…ただの勘である。
簡単に言えばあからさますぎたのだ『隠し通路に何かありますよ!』と言わんばかり目立つ隠し通路の数々、あの狡猾神とか言うロキがそんな簡単な仕掛けで満足するのか?と言う事だ。
そして調べてみれば最初からいる場所にも隠し通路が存在していて、しかも他の場所とは違って若干地中に隠れていると言うのだ。
思わずナギが叫んでも無理はない事だろう。
「あぁ…とりあえずそこから調べるぞ」
『わかりました』
そして何とか冷静に戻ったナギはソルテと協力して少し地中に沈んでいると言う通路を掘り出した。
あらわになった通路は他のところとは違って人工的で石畳の通路が続いていて、どうみても席には何かこの試練と言う名の悪戯に関係する何かがあるのは明らかだった。
ただこの通路を見たナギは何と言うか怒りが振り切って逆に冷静になっていた。
「慎重に行くぞ。あのクソ神のことだ他に何が仕掛けてアルかわかったもんじゃない…」
『わ、わかりました』
冷静だがその顔や体からは怒っていると言う空気と言うかオーラのようなものが漏れていて、ソルテは少し怯えながらも返事を返した。
そうしてナギとソルテの2人はゆっくりと隠し通路の中へと進んで行くのだった。
と言うのはもちろん建前で、実際は今進めているロキの悪戯は制限時間が有って現実で今日一杯のために休んでクリアを目指すことにしたのだ。
普段の渚ならずる休みはしないのだが、今回は仕方ない…と自分に言い聞かせて休んだのだ。
そして一通りの家事を終わらせて昼直前の11時頃にAOへとログインした。
するといつもの噴水広場ではなく、ちゃんとセーフエリアで目覚めることが出来た。
「ふぅ…昨日は散々な目に合ったけど、なんとか今日中にクリアしてやる…」
昨日の得体のしれない何かに追われた事を思い出したナギの声には恐怖はなく、あるのは何も出来ずに逃げた事への悔しさと怒りだけだった。そんな感じで昨日の事を反省しながらナギは周囲の状況を一応確認しておいた。
最後は確認する余裕もなくログアウトしてしまったので、その後にあの不気味な気配の相手がここまで折って来て隠れていないとは言い切れないからだ。
そうして必要以上に周囲を警戒して細かく確認してようやく安全だと確認したナギは一息つくことにした。
「よし、これなら安全そうだな」
『そうですね。これなら出ても大丈夫そうです!』
そう言って明るい声でナギの胸元から出て来たソルテは何事もないような晴れやかな表情で体を解すような動きをしていた。ただ先ほどまでの安全確認の間は出てこず、安全が確保されたのを確認してから出て来たソルテにナギはキツイ眼差しを向ける。
ただソルテは意地でも目線を合わせないようにナギの顔とは反対の方を飛び回る。
「はぁ…とにかくもうあの何かはいないみたいだな」
『そうですね!でもまた鉱石を採っていたら出て来るんじゃないですか?』
「だろうな。だがあの性格悪そうな神様の事だし、ぜったいあんな感じの所に出口のヒントとか隠してそうなんだよな…地図とか」
『あぁ…確かにそうですね』
短い間だが話してみてあの狡猾神:ロキの性格をなんとなく理解していたナギは、それから考えた現在の状況を踏まえればあの隠し通路に何かあるのはすぐに分る考えだった。その考えを聞いたソルテも少し疲れたように力なく嗤いながら同意した。
その後ナギとソルテは今後どうするかを話し合って大まかに決めた。
「まずは他の隠し通路も確認してここの構造を把握するのを優先しよう」
『そうですね。でも制限時間もありますし、ゆっくりと調べてたら時間がかかりすぎますよ?』
「そこは全力で急ぐしかないな。他に選択肢ないし」
制限時間を気にするソルテに対してナギは身も蓋もなく根性論で答える。
しかし今取れるのはそれしかないのも本当だった。何せ閉じ込められている現在の状況では追加でアイテムを手に入れることはほぼ不可能で、今持っているアイテムとかで出来る最善を見つけるしか方法はないのだ。
それがソルテにも理解できるだけにナギの言った根性論には思う事はあったようだが、何か他の方法がある訳でもないので諦めたのだ。
「と言う事で、本当に時間が惜しいから行くぞ!」
『はい!』
一分一秒も無駄に出来ないためナギとソルテはやる事が決まるとすぐに走り出した。
今回行くのは昨日の得体のしれない何かが万が一にもいた場合を考えて、別の左の通路の探索から始めた。
ただ別に通路に行ったからと言ってなにか特に変化などなく、出てくる敵も多くて十数体のゾンビだけで他もバットなどだけだった。
その間にも見つけた採掘ポイントでは最新の注意を払いながら2人は採掘した。
「ここらで採れるのは銅・鉄・銀」
『それに粘土と小粒の宝石の原石ですね』
「こんな場所でなければ大喜びするところなんだがな~」
『本当ですよね~』
採掘した成果を確認しながら2人はしみじみと今の状況について愚痴を漏らす。なにせここで採れるのはどれも上質な鉱石で、普通の状況で採れていたら二人としてもその場ではしゃいで大喜びしていたほどだ。
しかし今居る場所はそんなつかの間の喜びすら許されない。
その事を理解はしながらもやっぱり少し寂しく感じてしまうのは仕方のない事だろう。
「はぁ…とりあえず通路の一番奥に来たわけだが、これは通路が合流してんのか?」
『そうですね。通路の幅とかを考えても、そう考えていいと思います』
すぐに意識を切り替えたたナギとソルテは周囲を見回しながらそんな事を言っていた。
そんなナギが今居るのは通路の一番奥最終地点と言うべき場所だった。しかしそこには他に日本の通路が繋がっているだけで、他にはなにも存在しなかったのだ。
この光景を見ただけでスタート地点にあった通路は全てここに繋がっていると言う事がほぼ確定した。
何故ほぼなのかと言えば、無数に損じあする隠し通路の内のどれかが繋がっている可能性も捨てきれないからだ。
もっともその可能性はナギもソルテも低いだろうと考えていた。なにせ通路の幅が不自然に思えるほど統一されていて、これは一般の通路なのだと認識させられるからだ。
昨日見つけた隠し通路は普通の通るよりも少しだが幅広く、全体で気に大きな印象を受けたのだ。
そんな事もあってもこの坑道は全ての通路が繋がってループしているのでは?という考えにたどり着いた。
「でもこうなると、隠し通路の位置を確認する必要があるな。あのへんなのに気を付けながら」
『気が重くなりますね~』
「本当にな…」
結局は隠し通路を確認する必要が出てしまいナギとソルテは憂鬱そうに肩を落とす。
だがやらないと先に進めないので何とか無理やりにやる気を出して2人は動き出すことにした。
「まずは隠し通路の位置確認だな。無駄に丈夫な壁してるし、深めにバツ印でも刻めばじゅうぶんだろ」
『その位しないと目印になりそうにないですしね』
「そう言う事だな。と言う事で、また走るぞ!」
『わかりました!』
そう言ってナギが走り出してその肩にソルテは飛び乗った。
制限時間がなければもっとゆっくり行ってもいいのだけれど、今回は制限時間があり余裕が無いのでナギは本気で急いでいたのだ。途中にゾンビが何度か襲ってきたが火魔術が弱点なのか魔力を過剰に込めて威力を少し上げれば普通のファイヤーボールで倒すことが出来た。
他にもゾンビは知能が低く真っ直ぐ突っ込んで来るだけなので、進行方向にファイヤーウォールを作れば勝手に突っ込み、弾くときの追加のダメージを受けて勝手にダメージを溜めて逃げることは容易だった。
そうして走り回って調べて隠し通路に目印を刻んで2時間弱で全てを終えた。
「はぁ…体は平気でもこんだけ走り回ると、疲れた気がするのは何でだろうか…」
『?よく分かりませんけど、これだけ走ったんですし仕方ないんじゃないですか?』
「ははは…確かにそうかもしれないな。ふぅ…とりあえず、通路に会った隠し通路の場所は全部確認できたな」
少し疲れを感じていたがすぐにそれを吹っ切るとナギは冷静に今後の話を始めた。
「まずは右から隠し通路の確認する…か…?」
『どうかしたんですか?』
「……」
すぐに行動するのかと思えばナギは急に黙り込んでしまった。その事にソルテは心配そうに話しかけるが、ナギは考え事に集中しているのか手で口元を覆いながら黙っていた。
「……ソルテ」
『え…はい!なんですか‼』
それから少しして何を言っても反応が無いのでくつろいでいた所を急にナギに呼ばれ、ソルテは慌てながらも返事を返す。
返事を聞いたナギは真剣な表情でセーフエリアとなっている部屋を見回しながら話した。
「この部屋をくまなく捜索してくれ、何か隠されていないのかを特に」
『?よく分からないですけど、分かりました!』
何故そんな指示を出すのかよく分からなかったソルテだが、それでも主人であるナギの指示で断る理由もないのですぐに調べ始めた。最初は特に何もない事にやはり不思議そうに首を傾げていたが…次の瞬間、何かを見つけたのか驚愕の表情を浮かべた。
「何か見つかったな?」
『⁉はい、通路のある方向とは正反対…いえ、そこより少し左下の位置に何かあります』
「そうか……ふぅ……あいつ性格悪すぎるだろ⁉」
調べた結果判明したのはセーフエリアにも隠し通路が存在していたと言う事だ。本当なら土の妖精であるソルテならすぐに気が付きそうなものだが、ここは安全なセーフエリアだと聞いていただけに気を抜いて調べてなどいなかったのだ。
そんな中ナギがこの可能性に気が付けたのかと言えば…ただの勘である。
簡単に言えばあからさますぎたのだ『隠し通路に何かありますよ!』と言わんばかり目立つ隠し通路の数々、あの狡猾神とか言うロキがそんな簡単な仕掛けで満足するのか?と言う事だ。
そして調べてみれば最初からいる場所にも隠し通路が存在していて、しかも他の場所とは違って若干地中に隠れていると言うのだ。
思わずナギが叫んでも無理はない事だろう。
「あぁ…とりあえずそこから調べるぞ」
『わかりました』
そして何とか冷静に戻ったナギはソルテと協力して少し地中に沈んでいると言う通路を掘り出した。
あらわになった通路は他のところとは違って人工的で石畳の通路が続いていて、どうみても席には何かこの試練と言う名の悪戯に関係する何かがあるのは明らかだった。
ただこの通路を見たナギは何と言うか怒りが振り切って逆に冷静になっていた。
「慎重に行くぞ。あのクソ神のことだ他に何が仕掛けてアルかわかったもんじゃない…」
『わ、わかりました』
冷静だがその顔や体からは怒っていると言う空気と言うかオーラのようなものが漏れていて、ソルテは少し怯えながらも返事を返した。
そうしてナギとソルテの2人はゆっくりと隠し通路の中へと進んで行くのだった。
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