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本編

---ガイル視点②---

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 まだ夜も開け切らぬ内に、イズが身動いだ気配を感じた。
 起きるには、まだ早い。
 もう少し、寝る様に、イズの髪に指を滑らせながら、頭を撫でる。

 ふわふわと柔らかい髪に、時折、指を絡ませながら、寝かしつける。
 寝る気配は無いが、大人しく、身を任せるイズに、もっと触れたいという欲求が湧き出てくる。

 撫でていた手を、そのまま後頭部に回し、上を向いたイズの唇に、口付けを落とす。
 イズの薄い唇は、温かく、とても柔らかで、しっとりと吸い付く様だった。
 ここで、止めようと思えば、止められたが、もっと触れたい、もっと味わいたいと、欲はとめどなく溢れてくる。

 小さな舌に、絡め、吸い付き、口内を蹂躙する。
 徐々に、イズが昂りを見せ始めて、俺も止まることが出来なかった。

 イズの足の間に、足を滑り込ませて、腰を引き寄せる。
 擦れることで、徐々にイズの昂りも硬度を増していく。
 あぁ、俺で感じてくれてる。
 薄らと目を開き、イズを見つめると、潤んだ瞳から、ポロポロと涙を零しながらも、快楽に溺れているのを感じた。

 あぁ、可愛い。
 このまま、抱き潰したい。

 イズが、達し、体から力が抜けたところで、俺の腕から解放してやる。
 ゆっくりと静かに、ベッドから抜け出すイズの後ろ姿を見つめながら、先ほどの情事を思い出す。

 「はぁ、可愛いが過ぎるだろ。俺も、大分限界だ。いてぇ」

 痛いほど張り詰めた物を、先ほどのイズを思い出しながら、発散する。
 早く、イズの全てが欲しい。
 俺の全てをイズにやるから、イズも俺のものになってくれ。

 いつもの起床時間になり、ベッドから降りて、リビングへ向かう。
 少しぎこちない笑顔を向けたイズに、挨拶をして、席に着く。

 イズは、いつも通りにしようとしても、目が少し泳いでいたり、耳が赤くなっていたりと、挙動不審だったが、それもまた可愛い。

 本当に、イズは、可愛いしかないな。
 
 朝食を済ませて、冒険者ギルドに顔を出そうと家を出ようとしたところで、クマに呼び止められた。

 『冒険者。ちょっといいかな?』

 「なんだ?」

 『坊ちゃんの同意なく、手は出さないんじゃなかったかな?』

 「・・・・・・あー、手・・・手は出してないな」

 足と口は出したが。

 『・・・・・・』

 「いやっ、確かに、ちょっとやりすぎたかなとは思ってるんだ」

 『やりすぎ?坊ちゃんからは、口付けをしたと聞いた』

 口付け・・・それ以上の事は、話さなかったのか?
 恥ずかしくて言えなかったとかか。

 「そうだな。口付けたが、少し深く口付けたからな、少しやり過ぎたなと」

 『なるほど。坊ちゃんは、そういう知識が乏しいのと、恋愛と言うものが何かを分かってないから、手加減してあげて欲しい』

 「まさかと思うが、口付けも初めてだったのか?」

 『当然』

 うわっ、それは・・・すげぇ、嬉しい。
 イズの初めてが俺か。
 これから、イズの初めては全て俺でありたい。

 「分かった。今回の事は、俺も少し暴走したからな。ほどほどにするさ」

 口付けぐらいなら許されるか・・・?
 
 『坊ちゃんは、冒険者が寝惚けて口付けをしてきたから、覚えてないと思っているよ』

 「そっか。じゃ、それも知らないふりをした方がいいか。俺が覚えてるって知ったら、恥ずかしがって、顔も合わせてくれなさそうだしな」

 『それがいいと思う。本当に、程々にしてよね』

 「はいはい、じゃ、行ってくる」

 今朝のイズを思い出しては、顔が緩みそうになるのを、引き締め、ギルドへ向かった。

 
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