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第三章 屋敷でトラブル

4話

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「ごめん、グレン、お待たせ」

部屋の中ではグレンが退屈そうにマルクを待っていた。

「全然!」

マルクが来ると嬉しそうにグレンは顔をあげて微笑む。
マルクにはそれが愛しくてたまらなかった。

「一緒に風呂入ろうね」

二人は昨日と同じようにお風呂に入った。
マルクは何を思ったのか、昨日と違い今日は卑猥なことは一切しなかった。

グレンも普通に身体を洗われることになんだか寂しさを覚えてしまう。
しかし口に出すと、なんだか大変なことになりそうな気がしていたので辞めておいたのだった。

二人は笑いあいながら泡を飛ばしたり、シャワーから水を掛け合ったりして二人の時間を楽しんだ。



風呂上がりにすっきりした表情で二人はベットに戻った。

「そういえばさ」

ベットに横になったグレンがマルクに尋ねる。

「ん?」

「今日探索していて気になったんだけど」

「なにが?」

「一階の、あの階段の横のドア、あそこ何の部屋に繋がってるの?」

マルクは目を一瞬、大きく見開いた。

「なんで?」

「いや執事さんに聞いたらマルクしか知らないって言うから気になってさ」

「ああ、俺の部屋だからな」

「マルクの部屋ってココじゃないの?」

「んー、何て言えばいいかな…」

マルクは言葉選びに悩んでいた。

「まぁ俺が所有する部屋かな」

「ふーん…」

グレンは納得していなかったが、話を終わらせることにした。

「さ、早く寝よ。僕明日早いんだよね」

「お、おう、寝るか」

マルクが部屋の明かりを消してグレンの横に寝転んだ。

「おやすみ、グレン」

マルクがそっとグレンの頬にキスを落とした。

「ん、マルク、おやすみ」

グレンも恥ずかしながら、マルクの頬にキスを落とした。







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