Noble Оrdre‐白と黒の騎士団‐

宿理漣緒

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第一章 導かれた少女

10 燻り続ける傷 前編

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 それはあたしの中にある。
 ずっと前から消えない火。


 ────────────────────



 ロイデン極東地域、山岳地帯にほど近い小さな村。
 朝靄が晴れぬ早朝から石造りの家々の隙間を駆け行く少女が一人。
 険しい坂道を走って走って走り続け、ようやく彼女が止まったのは、村外れの四階建ての屋敷の前だった。
 『国家直属騎士団セイヴァー極東地域カイユー支部』赤い煉瓦門にはめ込まれた圧迫感のある看板は文字の読めぬ少女には家の表札と同じようなものに感じられるのだろう。
 物怖じする様子もなく彼女は門内へ足を運んだ。館に続く石畳の道からそれると、手入れする者がいないのか、庭には種々の雑草が茂っている。そこに一人の先客がいた。
 まっすぐ伸びる大樹のように、その立ち姿は凛として美しく、刹那、繰り出された一閃は空を裂く音をたてる。左腕スカーフの衣擦れの音、足が地面と擦れる音、一瞬の息づかい、耳をすまさずともこの静けさの中ならはっきりと聞こえた。

「……!」

 感嘆のため息さえもはっきりと聞こえるようだ。鞘に剣を収め、赤の外套を拾い上げると、先客は笑顔で振り返る。

「千歳ちゃん、おはようございます」

 優しい声音の持ち主は金色の髪を持つ背の高い青年、シューラ。今年で17になる新人騎士だ。彼がこの村にやってきた一年前のこと、初任務となったのは崖から転落した少女の救助だった。その少女こそが千歳で以来二人は仲のいい友人になった。

「さっきの、すごい……!あれで魔物を倒すの?」
「そうだよ。ほめてくれて嬉しいけど、この剣術は憧れてる方《かた》の真似なんだ。僕はまだまだ未熟だから。いっぱいいーっぱい稽古しないとね!」
「また明日の朝もするの?」
「うん、千歳ちゃんも暇だったらおいでよ。お菓子くらいはあげられるから」

 シューラはポケットから紙の包みを取り出し、その中身を千歳に食べさせた。オランジュの香りを纏うクレープ生地の甘さに自然と笑顔になる。あげたのはここ極東地域のお菓子ガトー・ア・ラ・ブロッシュだった。

「おいシューラ。あと30分で朝礼だぞー」

 館の二階から年上の騎士がそう呼びかける。

「はい!わかりました!……じゃあ、そろそろ帰ろうか」

 魔封じの首輪をつけながら、空いた片手で小さな体を軽々と抱き上げ、家まで送り届ける。これが二人のいつもの朝の習慣であった。小さな少女と赤服の騎士、一緒にいる時間はどちらにとっても少し特別なことで、今日もできるだけゆっくりと坂道を下る。

「そういえば千歳ちゃん、そろそろ5歳だね。魔力診断の季節か」
「しんだん?のこと、最近よく聞くけど……お医者さんが見てくれるの?」
「ん~?お医者さんっていってもいいけど、研究員のほうが正しいというか……王都にあるムセウムっていう場所で魔法について勉強してる人が調べてくれるんだよ」
「それで魔力があったら、この村から出ていかないといけないんでしょ?それはいやかもしれないわ」
「そうなんだけどさ……もし、千歳ちゃんに魔力があったら、僕ら一緒に仕事ができるんだよ?自分勝手かもしれないけど、あこがれの人がいて、かわいい後輩もいる……そんな日常があったら素敵だなって思っちゃうんだ」
「確かにそうかも……あたしもシューラみたいに剣使いたい!あこがれの人?にも会いたい!」
「うん。いつか会わせたいな。威厳があって強くてかっこいい、そんな人だから」

 それからも色々な話をした後、二人は別れ、千歳は家で朝ごはんを取るとまた外に出た。
 カイユーで暮らす家族は、母親が町に出て商売をして、父親は三日三晩鉱山にこもり、子供は父親に弁当を届けたり家の管理等を行い生活をしている。
 向かった先は同じく父親に弁当を届けたりその帰りに水を汲んだりする地域の子供達の集合場所だ。
 全員そろったことを確認したら、町に続く橋の脇から始まる険しい山道を、小さく身軽な体で上手に登り始め、三時間と少しほどで山の中腹に位置する採掘場へ到着する。

「お父さーんっ!」

 千歳があたりをキョロキョロ見回している細身の男に向かって叫ぶと、その人が柔らかな笑みを浮かべ、土だらけの顔を拭きながら駆け寄ってくる。

「ありがとう千歳。随分早くについたな。この山も慣れてきたか」
「うん。全然疲れてないよ!息切れしてないのあたしだけだった」
「っはは!そりゃすごいな!男の子以上に元気じゃないか!でも、明日は隣の山で掘るらしいから今日と同じ道じゃないぞ。油断するなよ?」
「わかってるわ。じゃあまた明日ね」
「帰りも気をつけるんだぞ!また崖から落ちたりなんかしたら、お父さん引くほど泣いちゃうからな!!」

 わかったと元気よく返事をして去っていったのだが、帰りの山道、何を思ったか、村に帰る子供達の輪を抜けて、千歳は登山道の外へ進んでいった。

「あれ……おかしいな。こっちだと思ったんだけど」

 耳に手を当てて、あたりの様子を注意深く探る。何か音が聞こえたからこっちにやってきたようだ。
 引き返そうか、このままいくか、悩んで歩いているうちに何処かもわからない深い森まで来てしまった。自分の背丈よりも長く伸びた葦をかき分けて、とにかく開けたところに出ようと試みる。足元に小さな波が押し寄せ、切れ長の瞳が驚いたように見開かれた。かき分けて見えた一筋の光の向こう、ついに視界が開けたそこに現れたのは大きな大きな湖。
 ほとりに座り込み、恐怖と不安でいっぱいいっぱいになっていた心をひとまず落ち着ける。空より青い水面は息をのむほど美しい。けれど、透き通っているのに生き物の気配が一切しないのが不思議で、もっと深いところまで見たいとつい身を乗り出してしまった。その時体がぐらりと傾いてバランスを崩し、湖に落ちる。
 水温が暖かったのだけは良かった。おかげで焦ることなく水面に浮上し、息を吸い込む。落ちてしまったならもういいかと思ったのだろう。千歳はすぐに岸には戻らず余分な空気を口から出して、一気に下に潜った。
 水中にはやはり魚も水草も虫も見当たらない、ごつごつした岩が転がっている水底の隅から隅まではっきり見える。
 胡桃色の髪がふいに右方向になびいた。目線の先10メートルほどの岩下にぼんやりと赤い光が今にも消えそうなほど弱く瞬いている。
    息継ぎもせず接近し、岩陰に潜り込む、赤い光の源を胸に抱きかかえてからようやく自分の体が酸素を欲しているとわかったようだ。慌てた様子で足をばたつかせ水面から顔を出す。
 息継ぎをして岸まで泳ぎ、再びほとりに腰かける。そこで、自分の持ってきたものを日にかざした。
 光を放っていたのは深いピンクがかった赤ワイン色の石。傾けると石の中でキラキラした砂のような粒が移動する。
 綺麗だと思うと同時に千歳は生まれて初めて畏怖の念のようなものを抱き、両手が震えだした。
 生の気配のしない静まり返った湖はこの石の力によるものなんじゃないかと思い、何か言い表せないありがたい存在の怒りを買わないようにと丁寧に丁寧に水の中へ戻してやった。


 ────────────────────


 そこからなんとか登山道まで戻ることができたが、千歳がいなくなったことはすでに村中に知れ渡っており、セイヴァーたちが捜索する事態となっていた。

「無事でよかったよ……だけど、どうして山道を逸れたりしたの?」

 またもやシューラによって発見された千歳は傷の手当と安全確認のためセイヴァーの館に連れていかれた。葦をかき分けた切り傷に消毒の薬汁が沁みる。

「声が聞こえた気がしたの。誰か助けを求めてるのかなって思ったら引き返せなくて……」
「そういう時こそ、ここに来て僕を呼んでほしかったよ。それで、声の主は見つかったの?」
「ううん……でもね」

 千歳はあの不思議な湖の話と水底にあった赤い石の話をした。持ってきてはいけないような気がしてその石を手放してきたことを力いっぱい語り聞かせる。小さな子供の言うことと馬鹿にせず、シューラは最後まで真剣に話を聞いてくれた。

「もしかしたら……その石は魔法に関わるものなのかもしれないね。覗いてはいけない深淵の世界に千歳ちゃんは迷い込んでたのかも」
「あれなんだったのかな……あの湖の話も聞いたことないよ」
「この辺の山岳地帯は未だ不明な場所があるから……今日、千歳ちゃんは大発見をしたのかも。手紙でこのことを上の人に相談してみてもいいかな?この件は僕に任せて」

 宣言通りシューラは行動を起こした。その結果、カイユーの子供の魔力診断が前倒しで進められることが決定し、それにあわせて湖の調査団がやってくることになった。

「聞いて聞いて!その調査団の一人が僕のあこがれの人だってわかったんだ!すごく嬉しくて……どうしよう!」

 診断前日の夜、千歳の家にやってきたシューラはそのことを話したくて仕方がなかったようだ。いつになく気持ちが高ぶっているのがわかる。

「もし調査が早く終わったら、手合わせしてみたいな……もちろんあっという間に負けちゃうだろうけどね」
「負けないかもしれないでしょ?朝の稽古頑張ってるんだしきっといい勝負になるはずよ」
「ありがとう。そうなるように全力を尽くすよ」

 千歳の家にやってきた理由はそれだけではなかった。
 前日、大雨により村と街をつなぐ橋が崩落した。それによりいくつかの家の母親が帰ってきていない。鉱山の父親たちも登山道の土砂崩れによってまだ山を下りられないでいる。祖父や祖母もいない千歳の家は彼女一人になってしまったため、ならば仲のいいシューラが面倒を見ればいいという話になったのだ。
 二人は楽しい時間を過ごした。夕飯を共にし、話をして、特別な日なので少し夜更かしもした。剣のことを教えてほしいと千歳が根気強く頼み込むと、シューラは実践に於いての剣術ではなく、彼の出身地に伝わる剣舞を教えてくれた。

「そう……そこで左足を払って、くるっとまわって、背筋を伸ばす!完璧だよ千歳ちゃん!」
「今は体が小さいから遅くしか動けないけど、大人になったらもっと綺麗に踊れるよね?」
「今でもすごいよ。だけどそうだね、もっと練習したら一秒もかからずにこの動きができるよ。数時間やっただけなのに、もう覚えちゃうなんて……きっと剣士の才能があるんだ。僕よりもずっと強くなるのかもね」
「……そうかな?」
「そうだよ。僕よりずっと強くなって……誰かに剣を教えるようになるかもね。今教えた剣舞、ほんとは初めから最後まで二人で踊るものらしいよ。いつか大切な人とオリジナルの振り付けで踊ってみたりしてよ。僕が嬉しいから」
「シューラさっきからあたしがセイヴァーになるってわかってるみたいに話してる。魔力があるかどうかなんてわからないじゃん」
「いーや!千歳ちゃんはセイヴァーになると思う!なんかこう……わかるんだよ。魔力のあるもの同士共鳴する感覚っていうか!」

 肩に重みがのってシューラは目を向けた。さっきまであんなに元気にはしゃいでいたのに、千歳はもう寝息を立てている。

「……明日がすごく楽しみだな」

 起こさないように布団をかけ、寄り添いながら眠りについた。


 ────────────────────


 シューラが目覚めたのは未明、空が白み始めたころだった。物音を立てないように外に出て、大きく伸びをする。
 雨が近づいているのか、その日の空気はとても冷たかった。

「……」

 何を感じ取ったのか、起き抜けの脱力感は消え去り、魔力封じの首輪を外しながら鋭いまなざしで周囲を見回す。
 その時……鐘がなった。
 坂道の上、セイヴァーの館から魔物の襲来を告げる重低音の鐘の音が響き渡る。
 シューラは一度に鳴る鐘の音に耳をすました。

「5回。全部で5匹か……!」

 館の上空に様々な色の光が飛び交う。仲間が魔物と戦闘を始めたのだ。すぐさま家に戻って剣を取り、千歳を起こした。

「千歳ちゃん起きて!逃げるよ!」

 繰り返される鐘の音の意味に気がつき、一度声をかけただけで千歳は飛び起きた。
 家を出て館とは反対方向に移動する。町に出られる橋は崩落、登山道も土砂崩れしている現状、魔物に押し負けてしまったら村人たちは逃げ場を失い、多くの犠牲者を出してしまうことになる。
 全ては最悪のケースを避けるために、逃げ惑う住民たちを懸命に誘導する赤服の騎士の耳に信じられない言葉が飛び込んできた。

「川の方向にも魔物が出たぞ!」

 弾かれたように顔を向ける。我先にと進んでた者たちが叫びながらこちらに戻ってくる。その後ろには見上げるほど巨大な体躯の獣のような魔物が何匹も、赤い目を光らせ迫っていた。
 ざっと見てもその数13匹、シューラ一人で相手する数ではないことは明白だ。しかし……後方、館方向に目を向ける。さっきよりも光が激しく飛び交っているのに加え、押されている状況なのがすぐにわかった。

(応援を呼ばないといけない。だけど、ここで僕が足止めしないと誰かが命を奪われる……!)

 絶望の最中さなか、自らが抱える少女から異様な気配が発せられた。

「千歳ちゃん……」
「……助けて」

 赤い光を纏い、祈るように拳を握る。少女の意識はそこで途切れた。




 ────────────────────



 千歳が再び目を覚ましたのは月が高く上ったころだった。どこかの一室のベッドから起き上がり、ぼんやりと宙を見つめる。

「気がついたか!」

 駆け寄って声をかけた男はシューラの仲間の騎士で、赤い服を見て、千歳は自分の置かれていた状況を思い出した。

「シューラは無事なの!」

 男は少し遅れて返事し、千歳を彼の部屋まで連れて行った。

「シューラ!」

 ベッドの上で布団をかけ横たわっていたその人は、声をかけるとゆっくり目を開き、いつも通りの笑顔を向けて口を開いた。

「千歳ちゃん目が覚めたんだ。無事でよかった」
「シューラは大丈夫なの」
「うん。少し休めば元気になるよ。」
「あの後どうなったの……?魔物は……?」
「何も心配しないで。全部終わったよ」

 千歳に近づくように言って、シューラは利き手ではない右手で頭を撫でた。

「ごめんね……怖い思いさせちゃって。びっくりしちゃったよね」

 気を失っていた時の記憶をぼんやりと思い出す。自分を落ち着かせるように必死に呼びかけるシューラの声。天まで届くほどの激しい火柱。その火元であった……自分の手のひら。

「違う。違うの。あたし、わざとじゃないの。そんなつもりじゃなかったの」

 大粒の涙をこぼしながら謝り続ける千歳に、何度も何度も頷いて、安心させるようにとびきり優しく笑った。

「……わかってるよ。全部。いいセイヴァーになってね」

 そう言い終え、撫でていた右手が力を失う。

「顔を見ることができて……良かった。少し、眠るね。おやすみ」

 ゆっくりと閉じた瞼が開くことは二度となかった。
 その日の夜のうちに千歳はこの村を去ることになった。
 わかっていたのはたった一つ。脳裏に焼き付く炎の記憶……自分が逆鱗マレディクシオを発現させ、シューラがそれを止めてくれたということだけだった。
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