ニッチなまーったりな、異世界、楽々のーんびり通販生活♪

ep.99 キッキの失敗

　へへへーーーい♪

　希望を作るッッ　希望を作る～～～♪

　くりえいと　ほーぷ～♪　Create hope～♪　Create hope～♪

　わはは～♪



　おっ、冒険者の掲示板がある。観てみよう。


ダンジョン情報

初級ダンジョン４F

草原のフロア

出現モンスター　デスフィッシュ、チョーメンの夢

デスフィッシュは川から襲って来ます。多少危険です。チョーメンの夢に危険はありません。


　なるほどね。

　魚のモンスターか。なんだか、怖いよね？

　こういう情報を冒険者に掲示板で伝えるのって大事だよね？　冒険者がんばってね。

　おっとそれより、僕のことだ。






　僕はこのやさしい世界が好きだ。人にやさしくできて、すごいミラクルな異世界通販の力を持って、弱い人にやさしくできる。


　だから、僕はこの世界が最高に好きだ。




　今日は家でゆっくりしようと思ったッッ☆彡

　昨日までアーシャさんと米探しをやってたし、身体の疲れがあるとおもったんだ～～。

　それで、今日は卸しの仕事をアーロンにお使いに行ってもらって、そこから、ゆっくり、コーヒーを飲みながら家でくつろいでいたッッ☆彡




　すると、

　ガシャン！！！

　なにか物音がして、音の方に行ってみると、家の中で、歓待用として飾ってあるレトロの絵画が壊れていて、そこで、震えている８歳の少年、キッキがいたッッ☆彡




　キッキは、アーロンが雇った、貧乏な子供だ。それにまだ８歳で幼い。

「どうしたの？　キッキ」

「うわーーん。すいません。僕、絵画を拭こうと思ったら、思い切り壊してしまってっ。わーーーん」




　震えるキッキは、半分パニックになりながら、僕にぺこぺこ謝ってくる。

　キッキは孤児でとても不器用で、何をやっても何ひとつまともにできない男の子だ。幼いし。

　動きも不器用で、掃除もうまくない。




　だから、どんな場所に行ってもすぐ仕事をクビになって、いつもガリガリに痩せていて、食べるのにすごく困っていた男の子だ。誰も彼もキッキをつまはじきにして、嫌う。




　アーロンはそんなキッキを、「僕がキッキを助けるので、必ずフォローしますから」と言って、僕に頭を下げて、キッキを僕に雇ってくれるようにお願いしたんだ☆彡

　僕はひとつ返事で、キッキを雇うことを決めたッッ☆彡




　僕はキッキに言った。

「だいじょうぶだよ。絵画が壊れただけなんだ。それほどひどいことじゃない。それより怪我はないかい？」

「すいません。・・・うぅぅ、僕なにやってもウマくできなくて。ぼく、片付けなくちゃっ」




　慌てて片付けようとして、キッキは絵画に手を伸ばして、そこでさらに、他の絵画を倒してしまった。

　ガシャンっ！！！！

「ああ。だから、言わないこっちゃない。ほら。怪我するよ。落ち着いて」

「ご、ご、ごめんなさい。旦那様。ぼ、ぼくをく、く、クビにしないでっ」




　さらにパニックになるキッキを僕は抱きしめて落ち着かせた☆彡

「だいじょうぶ。だいじょうぶ。君をクビにしたりしないから。世の中って能力がないだけで、人を追い詰めてひどいことを言うヤツがたくさんいるけど。君はがんばってる。僕は君をずっと雇うと約束するから。安心して落ち着いて」

「うわああああああああん」