ニッチなまーったりな、異世界、楽々のーんびり通販生活♪

ep.6-2 冒険者相手のズボン商売。繁盛。繁盛。

　ダンス♪　ダンスぅ～♪

　僕は踊りながら、カクカクいいながら、売りまくる。イエーイ。

　ズンタッタ♪　ズンタッタ～♪　




「イエーイ！　チェケっ♪　チェケッセントォオオ～♪　ダンスっ。ダーーンス♪　ドンドンドン！　どんどん買ってくださぁ～い！　一本５０００ギルですよぉ～」

　カクカクぅ～♪　カクカク～♪

　お客さんがゾロゾロ。ゾロゾロ。

「おう！　俺も買った！！！」「・・・私も買いたい」「ほほほ。わしにも売ってくれんか？」


　あっ、銀河帝国皇帝のビデオレターがある。観てみよう～。



銀河帝国皇帝はお前に、レオナルド・デカプリオが北極でペンギンを食べたときの知恵を教える。
懲役のお前が銀河皇帝となり、女を得たとき、美容を理由に人体実験を繰り返す女を止めよ。
女は身体を差し替える目的で拷問をやったり、肌をきれいにするために拷問をやったり、
好き放題に人体実験を繰り返す。その結果、人体実験された被害もさることながら、
人体実験を繰り返したが故に、拷問が増して、それが憎悪となり、お前に向かうことになる。
人体実験自体よりも、それによって広がった拷問の痛みの被害は、
どこまでも激しい憎悪となり、皇帝としてのお前自身を襲うことなる。
気をつけよ。決して、女に美容実験目的で、拷問をさせてはならない。
また、お前自身も、人体実験をしてはならない。人体実験を行うと、
相当な怒りがお前に向かうことになることを自覚しなければならない。


銀河帝国皇帝より　囚人のお前へ


　うーーん。女の人って、ほんとに力を持つと、拷問でもなんでもきれいになるためにしちゃうみたい～。

　ただ、単なる拷問よりも、美容拷問ってひどい部分があるみたいだな～。

　ただ、言うことを聞かせるための拷問や、恐怖させる拷問よりも、

　ただ、ちょっと目の形を変えるための実験的な美容拷問とかで、

　メチャクチャひどい拷問ってあるみたいだね～。

　だから、美容拷問っていうのは、絶対に女の人の求めでもやらしちゃダメみたい～。

　なまじ、自分の立場が完全に上の人って、

　人の痛みに対する感受性が鈍ってるから、なんでも好きにやっちゃうみたいな～。



　あっ、掲示板に情報が書かれてる。

　おさかな料理を一緒に食べたいです。
　私は極度のおさかな好きです。
　だから、同じ趣味のカレシを募集してます。
　おさかな好きの人、誰か応えて。

　初級冒険者　おさかな好きのヒデア

　へー。冒険者って掲示板でやりとりとかしてるんだー。

　出会いを掲示板でやるのも異世界ならではだね。


　おっ、魔道１２ちゃんねらーの掲示板だ。なんだ？



「↑↑↑でも肉好きのサビア。でも、そこは救済者の愛人小屋になるりる！！！

　若い女だけ助けて、男は餓死りる。坊主ラブホテルりる。
　救済やるなら、管理は魔道リモートりる。
　魔道リモートできないなら、国民選挙で、無理矢理にでも、全員を救う意志を持ったヤツを選ぶりる！

　試験だと、劣ったヤツを殺そうとするヤツが１番になっちゃうから、国民選挙でアゲアゲでちょっとおバカなヤツを選ぶりる！

　そうすると、人が全部生きられるようになるりる！！！

　通常紙幣、環境紙幣、償却紙幣。

　環境紙幣には、救済紙幣があるりるサビア。

　３ＦＸしる！！！！

　首相、環境センター試験５年間平均トップ、国家選挙トップ当選。
　それぞれ金利全体の２％予算りる。３国鼎立で、王国における貨幣独裁をゆるすなりる！！！

　余った予算は
　論文２０００字権利で、タダ宝くじとして配布しる！！！

　論文はこんなんりる。２０００字。
「紙幣は発行しすぎると、貨幣過剰を起こし、現行文明の貨幣構造に致命的なダメージを与える。労働単価も、物質購入も、商品売買も保障されなくなり、貨幣が機能しなくなるのである。そこで、我々は発行した紙幣を為替市場で価格を上下させて貨幣価値を可変されて紙幣削減を行うとともに、償却紙幣を用いて、物理的に発行した紙幣と償却紙幣を交換した上で、償却紙幣で入手された紙幣を燃やさなければならない。マイナス金利による紙幣償却や、為替における価値の上下だけでは、紙幣を減らすことは不十分であり、我々は我々の世界の安定のために、償却紙幣を発行し、３つの方法で紙幣を減らさなければならない」

　魔道１２ちゃんねらー」
　
　なんだ？　魔道１２ちゃんねらー、なぜ、おさかな好きのヒデアちゃんにからむ。サビアって誰だ？

　まさか、お魚好きが進むと、救済者の愛人小屋になる？？？？

　なぜだ？

　お魚好きで、人間救済が好きでエッチだということか？

　ヒデアちゃんはお魚好きで、カルパッチョには目がなく、サビアちゃんでエッチだということか？


　おっ、今はそんな場合じゃない！！！！　がんばって踊るぞっ！！！！


「ダンスぅ～～～！　だぁーーんす♪　ドンドンドォーーン！　いくらでもズボンご用意できますよ～っ。はいっ。買った♪　買ったーー～～っ♪」

　カクカクぅ～♪　カクカク～♪

　お客さんがゾロゾロ。ゾロゾロッ。

「おう！　俺にも売ってくんなぁ！！！」「俺にもくれい。ズボン」「俺にも。俺にもっ」






　僕はまるで人気取りで白人になる整形好きな振りをした今は亡き黒人ダンサーのように、みょうな動きで「ぽぅ」と言いながら、カクカクいって売りまくった。


　うお～～～ッッ♪　ドンドン客が増えてくるぅ～～～ッッ♪


「うおーーーーーい！　買ったゾい」「俺もだっ！！！！」「俺も俺も～♪」「俺にもズボンくれーーーいッッ♪」「がるるる。俺にもズボンをもらおうっ！！！！」「おう！　俺もだっ」


　わははっ。すごい、いろんな冒険者さんが、僕の机のお店の前にやって来るよぉ～～～～ッッ♪


　まさに千客万来～～～！！！！！


　わはは！　大儲け。大儲け～～～ッッ♪

　僕って、商売の天才かもしんないッッ

　すごくね？





　その日だけで、僕は４０本近くのズボンを冒険者に売り払うことが出来た～～～ッッ♪

　そこで、僕の所持金は、１１万９２００ギルッ。





　ウハハ。この商売、やめられまへんで～～～ッッ♪　やったねッ　異世界通販ッッ。

　さーーーてさて！　ここからどうやって商売広げて行こうかな？　やったるわいッッ。