50 / 245
ep.33-2 異世界で買い物を楽しむ
しおりを挟む
あっ、坊さんの立て看板がある。読んでみよ~。
実はこの世に存在するあらゆる人間は、すべて神としての力を有している。
ただし、神は絶大な力を持つと同時に、人間のキャパシティを越えた
苦痛や痛みを伴う存在であるため、我々はみだりに神になるべきではない。
我々が人間としてここに存在し、人間であり続けるのは、
たんに神でいるよりも、苦痛が少ないからであり、あなたが神じゃないのは、あなた自身が別次元で、人間を選んでいるからである。
神は絶大な力を持つと同時に、長く次元の中で存在するため、
長いスパンにおいて、人間のキャパシティを越えた地獄を味わう存在となる。
しかし、我々が神と対話するとき、神はその事実をほとんどの場合知らない。
それは神がその事実を知ったときに、自己存在の切り離しを神の力を使って
行うために、神自身は自らが通常以上の地獄に落ちる事実に至らないためである。
ゆえに我々は人間として、すべての世界を地獄から救う必要があり、
同時にそれは、地獄から神を救う必然とも言える。
アーメン・インシュアラー陀仏
へえ。神ってこの世界だと常に地獄に落ちるんだ。で、地獄に落ちたとき、痛いから神の万能の力で、自分の記憶を切って自分が地獄に落ちる事実を知らないでいるって話?
坊さん、すごいこと知ってるな。そうなんだ~。
でも、
へええええええ。
そうなんだ~。僕でも神になれたりするんだ~。
ただ、神になると、人間よりも地獄が長くなって、凄まじい痛みが食らったりするっていうのが本当みたいで、
例えば、地獄に落ちる長さを人間が1億年だとすると、神って1京年×1万くらいになっちゃったりするって話?
うーーーーーん。
それでも、神になりたいかって言われたら、そりゃ微妙かも知れない。
絶大な力を神は持てるけど、その分のリスクって、まるでワリに合わないから、普通の人間は神にはならないって話みたい。
なるほど~。
僕なんかが考えるのは、それじゃあ、神にならないで、神の力だけ利用できないかとか思っちゃうけど、
それも実は考えてみると怖そうな。
絶大な力を持つ神の力を利用するのって、すごく怒られそうで怖いかも。
おっ、また、立てカンバンだ。観てみよ~。
金で命は生かされなければならない。
金は人を殺すものではなく、金によって人は命を得なければならない。
どうあれ金は、命を奪うものになりやすい。
しかし、我々は金を使って生きている。ならば、我々は金に命を生かす知恵を作らなければならない。
アーメンズ・インシュアラー・トウジ
なるほどね~。
人ってお金に操られて、ひどいことをするけど、
なおさらにお金を使って、人を生かすって大事って話だね~。
トウジいいこと言ってるな~。
なんていうか、人間って、金の力に杜撰だって僕は思ったりするな~。
とにかく、人間って生きながらにして、お金を得るために、ひどくムチャクチャやるけど、
その実、自分自身を幸福にするために、お金の力を使ってないような気がするんだよね~。
なんていうか、もうちょっとうまく、お金の力使えないかなとか思ったりして。
おっと、それより、今はルフラちゃんのことだ。
僕はにっこりして、ルフラちゃんに言った。
「どっちも似合うから、両方買ったらいいよ。ルフラちゃんが普段、リボンをつけてくれたら、かわいくてうれしいな」
「ありがとうございます。伊佐木さん。大好きです」
にっこりとほほ笑んで、リボンを手に取って身に着けて喜ぶルフラちゃんはかわいい。・・・チェックのリボンが似合ってるなあ。
一方、メルティちゃんは、市場の端の方にあるお菓子の出店で、キャンディの瓶とにらめっこしている。
「キャンディって食べたことないんです。でも、きれいでかわいくて。どれか迷っちゃいます!」
「いっぱい買ったらいいよ。瓶ごと、3つくらい好きなのを選んだらいいんじゃないかな?」
ふふふ。
楽しい買い物になった。やっぱり、異世界に来たんだから、異世界の市場に来て、楽しむのはだいご味があるよね?
「店長。すごく楽しかった!!! 私、店長のこと大好きです」
「私もです。店長。リボン買ってもらえてありがとう。大好き」
へへへ。店員の少女の二人に好きって言われちゃったよ。すごくうれしいな~。
そう思いながら、僕が異世界のゼンマイ仕掛けの古びた時計とかを観ていると、馬車が突然やって来て、そこから、公爵令嬢のシェスティーナが降りて来た。
「あれ? シェスティーナお嬢さま。こんなところでどういたしましたか?」
シェスティーナお嬢さまは僕に鬼気迫る勢いで言った。
「そんな悠長なことを言っている場合じゃないですわ! 伊佐木。実は王が、あなたを呼び出しているんですわ。すぐ私と一緒にいらっしゃいっ。今すぐにです」
ええええええええええええええ。王の呼び出しってどういうこと!?
ただの一商人でしかない僕が、王に呼び出されるなんて。僕、どうなっちゃうの?
実はこの世に存在するあらゆる人間は、すべて神としての力を有している。
ただし、神は絶大な力を持つと同時に、人間のキャパシティを越えた
苦痛や痛みを伴う存在であるため、我々はみだりに神になるべきではない。
我々が人間としてここに存在し、人間であり続けるのは、
たんに神でいるよりも、苦痛が少ないからであり、あなたが神じゃないのは、あなた自身が別次元で、人間を選んでいるからである。
神は絶大な力を持つと同時に、長く次元の中で存在するため、
長いスパンにおいて、人間のキャパシティを越えた地獄を味わう存在となる。
しかし、我々が神と対話するとき、神はその事実をほとんどの場合知らない。
それは神がその事実を知ったときに、自己存在の切り離しを神の力を使って
行うために、神自身は自らが通常以上の地獄に落ちる事実に至らないためである。
ゆえに我々は人間として、すべての世界を地獄から救う必要があり、
同時にそれは、地獄から神を救う必然とも言える。
アーメン・インシュアラー陀仏
へえ。神ってこの世界だと常に地獄に落ちるんだ。で、地獄に落ちたとき、痛いから神の万能の力で、自分の記憶を切って自分が地獄に落ちる事実を知らないでいるって話?
坊さん、すごいこと知ってるな。そうなんだ~。
でも、
へええええええ。
そうなんだ~。僕でも神になれたりするんだ~。
ただ、神になると、人間よりも地獄が長くなって、凄まじい痛みが食らったりするっていうのが本当みたいで、
例えば、地獄に落ちる長さを人間が1億年だとすると、神って1京年×1万くらいになっちゃったりするって話?
うーーーーーん。
それでも、神になりたいかって言われたら、そりゃ微妙かも知れない。
絶大な力を神は持てるけど、その分のリスクって、まるでワリに合わないから、普通の人間は神にはならないって話みたい。
なるほど~。
僕なんかが考えるのは、それじゃあ、神にならないで、神の力だけ利用できないかとか思っちゃうけど、
それも実は考えてみると怖そうな。
絶大な力を持つ神の力を利用するのって、すごく怒られそうで怖いかも。
おっ、また、立てカンバンだ。観てみよ~。
金で命は生かされなければならない。
金は人を殺すものではなく、金によって人は命を得なければならない。
どうあれ金は、命を奪うものになりやすい。
しかし、我々は金を使って生きている。ならば、我々は金に命を生かす知恵を作らなければならない。
アーメンズ・インシュアラー・トウジ
なるほどね~。
人ってお金に操られて、ひどいことをするけど、
なおさらにお金を使って、人を生かすって大事って話だね~。
トウジいいこと言ってるな~。
なんていうか、人間って、金の力に杜撰だって僕は思ったりするな~。
とにかく、人間って生きながらにして、お金を得るために、ひどくムチャクチャやるけど、
その実、自分自身を幸福にするために、お金の力を使ってないような気がするんだよね~。
なんていうか、もうちょっとうまく、お金の力使えないかなとか思ったりして。
おっと、それより、今はルフラちゃんのことだ。
僕はにっこりして、ルフラちゃんに言った。
「どっちも似合うから、両方買ったらいいよ。ルフラちゃんが普段、リボンをつけてくれたら、かわいくてうれしいな」
「ありがとうございます。伊佐木さん。大好きです」
にっこりとほほ笑んで、リボンを手に取って身に着けて喜ぶルフラちゃんはかわいい。・・・チェックのリボンが似合ってるなあ。
一方、メルティちゃんは、市場の端の方にあるお菓子の出店で、キャンディの瓶とにらめっこしている。
「キャンディって食べたことないんです。でも、きれいでかわいくて。どれか迷っちゃいます!」
「いっぱい買ったらいいよ。瓶ごと、3つくらい好きなのを選んだらいいんじゃないかな?」
ふふふ。
楽しい買い物になった。やっぱり、異世界に来たんだから、異世界の市場に来て、楽しむのはだいご味があるよね?
「店長。すごく楽しかった!!! 私、店長のこと大好きです」
「私もです。店長。リボン買ってもらえてありがとう。大好き」
へへへ。店員の少女の二人に好きって言われちゃったよ。すごくうれしいな~。
そう思いながら、僕が異世界のゼンマイ仕掛けの古びた時計とかを観ていると、馬車が突然やって来て、そこから、公爵令嬢のシェスティーナが降りて来た。
「あれ? シェスティーナお嬢さま。こんなところでどういたしましたか?」
シェスティーナお嬢さまは僕に鬼気迫る勢いで言った。
「そんな悠長なことを言っている場合じゃないですわ! 伊佐木。実は王が、あなたを呼び出しているんですわ。すぐ私と一緒にいらっしゃいっ。今すぐにです」
ええええええええええええええ。王の呼び出しってどういうこと!?
ただの一商人でしかない僕が、王に呼び出されるなんて。僕、どうなっちゃうの?
0
あなたにおすすめの小説
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
連載時、HOT 1位ありがとうございました!
その他、多数投稿しています。
こちらもよろしくお願いします!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
少年神官系勇者―異世界から帰還する―
mono-zo
ファンタジー
幼くして異世界に消えた主人公、帰ってきたがそこは日本、家なし・金なし・免許なし・職歴なし・常識なし・そもそも未成年、無い無い尽くしでどう生きる?
別サイトにて無名から投稿開始して100日以内に100万PV達成感謝✨
この作品は「カクヨム」にも掲載しています。(先行)
この作品は「小説家になろう」にも掲載しています。
この作品は「ノベルアップ+」にも掲載しています。
この作品は「エブリスタ」にも掲載しています。
この作品は「pixiv」にも掲載しています。
俺得リターン!異世界から地球に戻っても魔法使えるし?アイテムボックスあるし?地球が大変な事になっても俺得なんですが!
くまの香
ファンタジー
鹿野香(かのかおる)男49歳未婚の派遣が、ある日突然仕事中に異世界へ飛ばされた。(←前作)
異世界でようやく平和な日常を掴んだが、今度は地球へ戻る事に。隕石落下で大混乱中の地球でも相変わらず呑気に頑張るおじさんの日常。「大丈夫、俺、ラッキーだから」
底辺から始まった俺の異世界冒険物語!
ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。
しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。
おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。
漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。
この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――
のほほん異世界暮らし
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。
それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。
一流冒険者トウマの道草旅譚
黒蓬
ファンタジー
主人公のトウマは世界の各地を旅しながら、旅先で依頼をこなす冒険者。
しかし、彼には旅先で気になるものを見つけると寄らずにはいられない道草癖があった。
そんな寄り道優先の自由気ままなトウマの旅は、今日も新たな出会いと波乱を連れてくる。
アラフォーおっさんの週末ダンジョン探検記
ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
ある日、全世界の至る所にダンジョンと呼ばれる異空間が出現した。
そこには人外異形の生命体【魔物】が存在していた。
【魔物】を倒すと魔石を落とす。
魔石には膨大なエネルギーが秘められており、第五次産業革命が起こるほどの衝撃であった。
世は埋蔵金ならぬ、魔石を求めて日々各地のダンジョンを開発していった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる