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ep.113 ついに伯爵になる!!!!
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「この伊佐木は、疫病の村の救済っ、生活に困っている貧困民に対する仕事の提供、王国による資金供与、大病をわずらっている人間の救済など、王国の未来において、多大なる貢献をしたっ!!!」
貴族たちが盛大に騒いだ。
「おおっ。素晴らしいっ」「まさに王国の伯爵になるにふさわしい男よなっ」「うーーん。大した男だっ」
おっ、豪華な坊さんの立てカンバンがある。観てみよう~。
王よ。私たちは興(キョウ)を信仰で作りたい。
興とは、金と同じような価値を、世の中にありふれた役に立たないものを一国に一個作り出して、その国だけで広めることだ。
そこで、私たちが考えたのが、石に刻印を刻んだお守りだ。
お守りというのは安く売られているが、寺とは言わない。信仰の強い国で、権力者に石で刻んだお守りを必ず持たせるのだ。
会合には発言の先順序というものが存在している。その先順序を1番最初の発言を石の「キョウ」で、1番いい音を奏でた人間に取らせるのだ。
会合を成功させる「キョウ」として定着させて、興「キョウ」をその国の働けない人の多くに作らせたい。
送り人の世界では、千利休という坊主が、ゆがんだ形の悪い茶碗を最高の茶器として1億ギル出したそうだ。
歪んだ形の悪い茶器というのは本来であれば価値はない。だが、その形の悪い茶器から、特別に王が1億ギル出すに値する「キョウ」を選ぶことによって、
市井で売れる茶器すべてに高い価値と、金持ちの資産価値をその国で作るのだ。
王よ。私たちはキョウを信仰で、救済のために作りたい。そのために5年に1度の1億の紙幣発行を。
石で出来た歪んでいて、きれいな形じゃないながらも1億の価値に見える刻印の「キョウ」を、その国の王に5年に1度、金持ちから1億で買わせて欲しい。
すると、市井で、単なる小さな石に彫刻刀で切り傷をつけたキョウが売られ、また、金持ちの資産価値としてキョウができる。
このアイディアを世界の国に広めて欲しい。私が考えたのは石の「キョウ」であるが、世界では独自に他にできるものを考えて欲しい。
石で刻みをつける仕事は、誰にでもできる仕事だ。ビジネスでそれが価値のあるお守りとなれば、金持ちの資産価値となり、貧困の仕事となる。
神を信じよ。
アーメン・インシュアラー・曹洞
おっ、坊さんがんばってるな~。
一個金持ちに資産価値がある安いものを作ると、すごい色々な人間が動いて、
世の中で救われる人ができるって話だよね。
おっと。よそごと。よそごと。今は、僕のことだ。
王様はコホンとひとつ咳をしてから、いよいよ宣言☆彡
「功績が多大であることを受け止め、わしは、伊佐木子爵を、伯爵位に昇爵する! みな! これからは、この伊佐木は、王国の伯爵となる! 認識せよ!!」
わぁーーーーっと、会場から一斉に拍手が起こり、会場は大盛り上がりとなった。
「おめでとう。伊佐木伯爵っ」「おめでとうっ。伊佐木伯爵っ」「おめでとう」
貴族たちに祝われて、ダンスパーティがはじまった。
そのとき、貴族のひとりが近寄って来て、僕に言って来た。
「・・・伊佐木伯爵」
「あなたは?」
「シッ。私の名前は聞かないでくれ。君の派閥の敵にいるものだ。だが、今、君は危機にいる。君は派手に動き過ぎたのだ。君は元々平民だ。だから、我々貴族はただでさえ貴族の位置を求めて普段憎しみ合っているところで、君だ。君が貴族になることによって、貴族の立ち位置があいまいになると君を突き落とそうとしている勢力がいる。その勢力に負けないでくれ」
「・・・なぜ、あなたが僕に警告を」
「ルディーン伯爵との話を聞いた。私は今の派閥に好きでいるのではない。貴族の今のありようが大嫌いだ。権威権威と言いながら、まともに治安も考えられない。だが、私は派閥の関係でどうしようもない。私は零細貴族で人の顔色をうかがうしかできないのだ。だから、君ならば、私の派閥に風穴を開けてくれると思っている。期待している。だが、グデロン公爵には気をつけろ。あの人は頭が悪いが、ムチャクチャをやる人だ」
貴族はそれだけ言うと去って行ったよ。
なんだったんだろ?
おっ、それより、パーティを楽しまなくちゃ。ダンスだよね♪
巨大で豪華なシャンデリアのきらきら光る王城の広間。僕は妻の元暗殺者のコウヅキの手を取る。
「・・・ありがとう。君のお蔭でここまで来れたっ」
コウヅキは、きれいな笑顔で笑った。
「旦那様の力があったからよ。旦那さまはもっと偉くなって行くわ。おめでとう」
「さあ、ダンスを踊ろう。コウヅキ」
「ええ。私の旦那さま。手を・・・」
カクカクっ。カクカクぅ~♪
ずんちゃっちゃ♪ ずんちゃっちゃ♪
コウヅキと僕は王国の広間で、大勢の貴族に見守られる中、フロアの中央でダンスを踊った。
コウヅキが僕の腕に抱かれながら言った。
「旦那さま。貴族の組織に囚われないで。あなたは、闇の帝王だということを忘れないで。既存の貴族なんて、あなたの力に掛かればすべてふっとばせて殺せると思って。王だってあなたがいつでも殺せるの。あなたはあなたの思うように好きにやっていいのよ。大好きよ。私の旦那さま。いざとなれば、私があなたのために王だって暗殺するわ」
ずんちゃっちゃ♪ ずんちゃっちゃ~♪
コウヅキはすごくきれいで、細い腰を抱きながら踊るダンスはすごく楽しく、伯爵になれてほんとによかった。
そのとき!
会場から大声でお祝いムードの会場を壊す声がっ。
南部に大農場を持つ農民をイジメて搾取しまくってるという黒い噂の絶えないグデロン公爵だっ!
「やいやい! やいやい! おぉーーーい! 聞いてくだされぇえええ。王様!」
なんだっ。なんだっ!?
「私は公爵として、伊佐木の伯爵叙勲には反対ですぞ! 伊佐木は、孤児を養ったり、障がい者を養ったりしておりますっ! あやしい貧困など死んでもいいヤツをかわいがるヤツは、王国の伯爵位にふさわしくない! 私は伊佐木を捕えて、打ち首にすることを提案します! 絶対ですぞ!」
えええええ。
なんで、いきなり打ち首なのっ? いったい、孤児や、障がい者を養ってなにが悪いんだよおっ。
グデロン公爵って何考えてるんだよぉお!
貴族たちが盛大に騒いだ。
「おおっ。素晴らしいっ」「まさに王国の伯爵になるにふさわしい男よなっ」「うーーん。大した男だっ」
おっ、豪華な坊さんの立てカンバンがある。観てみよう~。
王よ。私たちは興(キョウ)を信仰で作りたい。
興とは、金と同じような価値を、世の中にありふれた役に立たないものを一国に一個作り出して、その国だけで広めることだ。
そこで、私たちが考えたのが、石に刻印を刻んだお守りだ。
お守りというのは安く売られているが、寺とは言わない。信仰の強い国で、権力者に石で刻んだお守りを必ず持たせるのだ。
会合には発言の先順序というものが存在している。その先順序を1番最初の発言を石の「キョウ」で、1番いい音を奏でた人間に取らせるのだ。
会合を成功させる「キョウ」として定着させて、興「キョウ」をその国の働けない人の多くに作らせたい。
送り人の世界では、千利休という坊主が、ゆがんだ形の悪い茶碗を最高の茶器として1億ギル出したそうだ。
歪んだ形の悪い茶器というのは本来であれば価値はない。だが、その形の悪い茶器から、特別に王が1億ギル出すに値する「キョウ」を選ぶことによって、
市井で売れる茶器すべてに高い価値と、金持ちの資産価値をその国で作るのだ。
王よ。私たちはキョウを信仰で、救済のために作りたい。そのために5年に1度の1億の紙幣発行を。
石で出来た歪んでいて、きれいな形じゃないながらも1億の価値に見える刻印の「キョウ」を、その国の王に5年に1度、金持ちから1億で買わせて欲しい。
すると、市井で、単なる小さな石に彫刻刀で切り傷をつけたキョウが売られ、また、金持ちの資産価値としてキョウができる。
このアイディアを世界の国に広めて欲しい。私が考えたのは石の「キョウ」であるが、世界では独自に他にできるものを考えて欲しい。
石で刻みをつける仕事は、誰にでもできる仕事だ。ビジネスでそれが価値のあるお守りとなれば、金持ちの資産価値となり、貧困の仕事となる。
神を信じよ。
アーメン・インシュアラー・曹洞
おっ、坊さんがんばってるな~。
一個金持ちに資産価値がある安いものを作ると、すごい色々な人間が動いて、
世の中で救われる人ができるって話だよね。
おっと。よそごと。よそごと。今は、僕のことだ。
王様はコホンとひとつ咳をしてから、いよいよ宣言☆彡
「功績が多大であることを受け止め、わしは、伊佐木子爵を、伯爵位に昇爵する! みな! これからは、この伊佐木は、王国の伯爵となる! 認識せよ!!」
わぁーーーーっと、会場から一斉に拍手が起こり、会場は大盛り上がりとなった。
「おめでとう。伊佐木伯爵っ」「おめでとうっ。伊佐木伯爵っ」「おめでとう」
貴族たちに祝われて、ダンスパーティがはじまった。
そのとき、貴族のひとりが近寄って来て、僕に言って来た。
「・・・伊佐木伯爵」
「あなたは?」
「シッ。私の名前は聞かないでくれ。君の派閥の敵にいるものだ。だが、今、君は危機にいる。君は派手に動き過ぎたのだ。君は元々平民だ。だから、我々貴族はただでさえ貴族の位置を求めて普段憎しみ合っているところで、君だ。君が貴族になることによって、貴族の立ち位置があいまいになると君を突き落とそうとしている勢力がいる。その勢力に負けないでくれ」
「・・・なぜ、あなたが僕に警告を」
「ルディーン伯爵との話を聞いた。私は今の派閥に好きでいるのではない。貴族の今のありようが大嫌いだ。権威権威と言いながら、まともに治安も考えられない。だが、私は派閥の関係でどうしようもない。私は零細貴族で人の顔色をうかがうしかできないのだ。だから、君ならば、私の派閥に風穴を開けてくれると思っている。期待している。だが、グデロン公爵には気をつけろ。あの人は頭が悪いが、ムチャクチャをやる人だ」
貴族はそれだけ言うと去って行ったよ。
なんだったんだろ?
おっ、それより、パーティを楽しまなくちゃ。ダンスだよね♪
巨大で豪華なシャンデリアのきらきら光る王城の広間。僕は妻の元暗殺者のコウヅキの手を取る。
「・・・ありがとう。君のお蔭でここまで来れたっ」
コウヅキは、きれいな笑顔で笑った。
「旦那様の力があったからよ。旦那さまはもっと偉くなって行くわ。おめでとう」
「さあ、ダンスを踊ろう。コウヅキ」
「ええ。私の旦那さま。手を・・・」
カクカクっ。カクカクぅ~♪
ずんちゃっちゃ♪ ずんちゃっちゃ♪
コウヅキと僕は王国の広間で、大勢の貴族に見守られる中、フロアの中央でダンスを踊った。
コウヅキが僕の腕に抱かれながら言った。
「旦那さま。貴族の組織に囚われないで。あなたは、闇の帝王だということを忘れないで。既存の貴族なんて、あなたの力に掛かればすべてふっとばせて殺せると思って。王だってあなたがいつでも殺せるの。あなたはあなたの思うように好きにやっていいのよ。大好きよ。私の旦那さま。いざとなれば、私があなたのために王だって暗殺するわ」
ずんちゃっちゃ♪ ずんちゃっちゃ~♪
コウヅキはすごくきれいで、細い腰を抱きながら踊るダンスはすごく楽しく、伯爵になれてほんとによかった。
そのとき!
会場から大声でお祝いムードの会場を壊す声がっ。
南部に大農場を持つ農民をイジメて搾取しまくってるという黒い噂の絶えないグデロン公爵だっ!
「やいやい! やいやい! おぉーーーい! 聞いてくだされぇえええ。王様!」
なんだっ。なんだっ!?
「私は公爵として、伊佐木の伯爵叙勲には反対ですぞ! 伊佐木は、孤児を養ったり、障がい者を養ったりしておりますっ! あやしい貧困など死んでもいいヤツをかわいがるヤツは、王国の伯爵位にふさわしくない! 私は伊佐木を捕えて、打ち首にすることを提案します! 絶対ですぞ!」
えええええ。
なんで、いきなり打ち首なのっ? いったい、孤児や、障がい者を養ってなにが悪いんだよおっ。
グデロン公爵って何考えてるんだよぉお!
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