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第四十話 嵐の予感
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私はスマホで撮影したジェインとメラニーの秘め事の動画を再生している。しっかり音声も動画も撮影出来ていた。
(とりあえずこの動画達をサリオスくんに見せた方が良いのかな)
第一夫人の浮気不倫は重罪である。だが世間体というのもあるだろうし、何よりサリオスが今以上にショックを受けるのはサルでも分かる事柄である。
「どうしよっかなあ」
私がメラニーと全面対決姿勢であればサリオスへこの動画を躊躇なく見せていただろう。だが現状はそうでは無い。
(なんか、躊躇してしまうというか…)
未遂とはいえ良心の呵責に苛まれるという事はこういう事なのかもしれない。と私はスマホの画面を閉じて黒電話の横に置いたのだった。
夕方。ジェインはいつの間にか姿を消し、サリオスが軍から邸宅に帰って来た。私はマルクとメラニー、メイド2人と共に玄関で出迎える。
「おかえりなさいませ」
「ただいま」
「旦那様、先に夕食になさいますか?」
「ああ、そうだな」
にこやかに笑うサリオスだったが、その笑みは少しぎこちなく見える。その後私含め家族全員食堂の椅子に座り、夕食を取っている時だった。
急にメイドが青ざめた顔でこちらへと走って来る。
「旦那様大変です!王宮の警官達が…!」
すると間髪入れずに玄関の方から大人の男の声が聞えて来た。耳をつんざくほどの叫び声である。
「サリオス!メラニーとマーレを突き出せ!!」
「証拠はあるんだぞ!!早く出てこい!」
何が起こっているのか理解が出来ない。メラニーは両耳を手で押さえながらじっと座っている。マルク警戒しながらあちこちを見渡し、サリオスは何なんだ…?と呟きながら歩き出す。
「話してくる」
サリオスはそう言い残して早足で食堂から出て行った。
(一体何が起きているんだ…?)
(とりあえずこの動画達をサリオスくんに見せた方が良いのかな)
第一夫人の浮気不倫は重罪である。だが世間体というのもあるだろうし、何よりサリオスが今以上にショックを受けるのはサルでも分かる事柄である。
「どうしよっかなあ」
私がメラニーと全面対決姿勢であればサリオスへこの動画を躊躇なく見せていただろう。だが現状はそうでは無い。
(なんか、躊躇してしまうというか…)
未遂とはいえ良心の呵責に苛まれるという事はこういう事なのかもしれない。と私はスマホの画面を閉じて黒電話の横に置いたのだった。
夕方。ジェインはいつの間にか姿を消し、サリオスが軍から邸宅に帰って来た。私はマルクとメラニー、メイド2人と共に玄関で出迎える。
「おかえりなさいませ」
「ただいま」
「旦那様、先に夕食になさいますか?」
「ああ、そうだな」
にこやかに笑うサリオスだったが、その笑みは少しぎこちなく見える。その後私含め家族全員食堂の椅子に座り、夕食を取っている時だった。
急にメイドが青ざめた顔でこちらへと走って来る。
「旦那様大変です!王宮の警官達が…!」
すると間髪入れずに玄関の方から大人の男の声が聞えて来た。耳をつんざくほどの叫び声である。
「サリオス!メラニーとマーレを突き出せ!!」
「証拠はあるんだぞ!!早く出てこい!」
何が起こっているのか理解が出来ない。メラニーは両耳を手で押さえながらじっと座っている。マルク警戒しながらあちこちを見渡し、サリオスは何なんだ…?と呟きながら歩き出す。
「話してくる」
サリオスはそう言い残して早足で食堂から出て行った。
(一体何が起きているんだ…?)
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