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菊花への水やり、そして令嬢は首輪を外す
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臀肉を左右に割開かれ、濃ゆい肌色がより露わとなる。
エヴェラウドの手により、咲いた秘菊。
花の中心の窪みは器のように蜜が注がれ、身体が跳ねる度に零してしまう。それを、器用な舌がすかさず掬いとっていくのだった。
熱い吐息がかかる度に、幾重にもある華奢な花びらがひくひくと揺れてしまう。それは、自分の意思では止められないことであった。
だが、菊花の奥へ舌が入り込んで来ることはない。頼めばエヴェラウドは従うだろうが、駄目だと厳しく禁じているのだった。
そこまで彼が来てしまったら、もう後戻りは出来ないと、直感しているからだ。
とはいえ禁忌すれすれの危うさは、最高の興奮を駆り立てる。気付けば私は、先程よりもすっかり息が荒くなっていた。
咲き開いた秘菊に水やりをした後、舌先は上へと戻り、ふくよかな花弁の狭間から秘種へとやってくる。
そして秘花が蜜を垂らしたらまた下へ……の繰り返しである。
「は、お加減、いかがでしょうか……?」
二人きりの行為の際、エヴェラウドはいつも以上に私を大切に扱ってくれる。言葉からも指先からも、最上級の気遣いが見て取れた。
それが堪らなく、気持ち良い。
「、……っ、あ、悪くないわ、ん、……っ、」
この男に恋焦がれる女達は、まさか彼が斯様なことをしているとは思わないだろう。
憧れの男が実は、性悪女の秘花から秘穴に至るまで食べ尽くす''舐め犬''なのだと知ったならば、彼女達は衝撃のあまり喉元を掻き毟り、ヒステリーを起こすに違いない。
それを想像するだけで、背中がゾクゾクした。
魅力的な男を良いように扱って、優越感に浸っているのだ、私は。
だがそれは、金にあかせて若い娘を娶り、仲間内に見せびらかす金持ちの爺と同じ原理だ。
彼の価値がそのまま自分の値打ちであると、履き違えているだけだ。
本当に、我ながら最低な女だ。
こんなことを考えていると知ったら、いくら彼でも私を見損なうに違いない。
だからこれは、墓場まで持っていく秘密だ。
しかし、この行為の一番の目的は、優越感を得ることでは無かった。
「は、……っ、あ、ん、……っ、」
「っ……ん、ちゅ、」
アリーチェが現れてから、私は心の均衡が保てないでいた。
王子の気持ちが自分から離れる度、不安は積み重なった。別れを切り出された瞬間にそれは絶望感に変わり、雪崩のように襲いかかってきたのだ。
「……っ、は、ぁ、……」
婚約破棄が知らされた後。両親は、すっかり落胆してしまった。そして次の日から、婚約者としての厳しい教育や習い事は、全て無くなったのだった。
それは、解放ではなく見限りであった。
まるでいないかのように、家族は私を無視し始めた。先日まで当然のようにあった温もりは、呆気なく消えてしまったのだ。
嫌いにならないで。
無視しないで。
見捨てないで。
しかし。いくら願っても、それは叶わぬものであった。
これまでの期待や愛情は、全てまやかしだったのだろうか。そういった猜疑心が瞬く間に心を蝕んでいったのは、言うまでもない。
そして。とうとう私の中で、何かが壊れてしまったのである。
「……っ、ん、ぅ、」
束の間で良いから、愛されていると感じたかった。だから、私はエヴェラウドにその役割を命じたのだ。
それが仮初の偽りだとしても、そんなことはどうでも良かった。
最初は肌を撫でられるだけだった。しかし私の要求は段々とエスカレートしていき、今に至る。
私の要求を、彼は全て受け入れた。
快感で心を一時埋めるなど、我ながら愚かな女だ。けれども私は、それが辞められないでいた。
形だけでも、誰かに愛されていたい。そうしなければ、自分を保てなかったのだ。
しかし、この行為も今宵が最後だ。
「……っ、エヴェラウド、……、」
「っ、いかがなさいましたか?」
「……今まで、ありがとう」
目を合わせることなく、私は言った。面と向かって言える程素直ではないので、この間合いで言うしかなかったのだ。
快感は、もうすぐそこにまできていた。
そして。登りつめたところで、私達の関係は終わる。
エヴェラウドの手により、咲いた秘菊。
花の中心の窪みは器のように蜜が注がれ、身体が跳ねる度に零してしまう。それを、器用な舌がすかさず掬いとっていくのだった。
熱い吐息がかかる度に、幾重にもある華奢な花びらがひくひくと揺れてしまう。それは、自分の意思では止められないことであった。
だが、菊花の奥へ舌が入り込んで来ることはない。頼めばエヴェラウドは従うだろうが、駄目だと厳しく禁じているのだった。
そこまで彼が来てしまったら、もう後戻りは出来ないと、直感しているからだ。
とはいえ禁忌すれすれの危うさは、最高の興奮を駆り立てる。気付けば私は、先程よりもすっかり息が荒くなっていた。
咲き開いた秘菊に水やりをした後、舌先は上へと戻り、ふくよかな花弁の狭間から秘種へとやってくる。
そして秘花が蜜を垂らしたらまた下へ……の繰り返しである。
「は、お加減、いかがでしょうか……?」
二人きりの行為の際、エヴェラウドはいつも以上に私を大切に扱ってくれる。言葉からも指先からも、最上級の気遣いが見て取れた。
それが堪らなく、気持ち良い。
「、……っ、あ、悪くないわ、ん、……っ、」
この男に恋焦がれる女達は、まさか彼が斯様なことをしているとは思わないだろう。
憧れの男が実は、性悪女の秘花から秘穴に至るまで食べ尽くす''舐め犬''なのだと知ったならば、彼女達は衝撃のあまり喉元を掻き毟り、ヒステリーを起こすに違いない。
それを想像するだけで、背中がゾクゾクした。
魅力的な男を良いように扱って、優越感に浸っているのだ、私は。
だがそれは、金にあかせて若い娘を娶り、仲間内に見せびらかす金持ちの爺と同じ原理だ。
彼の価値がそのまま自分の値打ちであると、履き違えているだけだ。
本当に、我ながら最低な女だ。
こんなことを考えていると知ったら、いくら彼でも私を見損なうに違いない。
だからこれは、墓場まで持っていく秘密だ。
しかし、この行為の一番の目的は、優越感を得ることでは無かった。
「は、……っ、あ、ん、……っ、」
「っ……ん、ちゅ、」
アリーチェが現れてから、私は心の均衡が保てないでいた。
王子の気持ちが自分から離れる度、不安は積み重なった。別れを切り出された瞬間にそれは絶望感に変わり、雪崩のように襲いかかってきたのだ。
「……っ、は、ぁ、……」
婚約破棄が知らされた後。両親は、すっかり落胆してしまった。そして次の日から、婚約者としての厳しい教育や習い事は、全て無くなったのだった。
それは、解放ではなく見限りであった。
まるでいないかのように、家族は私を無視し始めた。先日まで当然のようにあった温もりは、呆気なく消えてしまったのだ。
嫌いにならないで。
無視しないで。
見捨てないで。
しかし。いくら願っても、それは叶わぬものであった。
これまでの期待や愛情は、全てまやかしだったのだろうか。そういった猜疑心が瞬く間に心を蝕んでいったのは、言うまでもない。
そして。とうとう私の中で、何かが壊れてしまったのである。
「……っ、ん、ぅ、」
束の間で良いから、愛されていると感じたかった。だから、私はエヴェラウドにその役割を命じたのだ。
それが仮初の偽りだとしても、そんなことはどうでも良かった。
最初は肌を撫でられるだけだった。しかし私の要求は段々とエスカレートしていき、今に至る。
私の要求を、彼は全て受け入れた。
快感で心を一時埋めるなど、我ながら愚かな女だ。けれども私は、それが辞められないでいた。
形だけでも、誰かに愛されていたい。そうしなければ、自分を保てなかったのだ。
しかし、この行為も今宵が最後だ。
「……っ、エヴェラウド、……、」
「っ、いかがなさいましたか?」
「……今まで、ありがとう」
目を合わせることなく、私は言った。面と向かって言える程素直ではないので、この間合いで言うしかなかったのだ。
快感は、もうすぐそこにまできていた。
そして。登りつめたところで、私達の関係は終わる。
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