14 / 60
第14話【幕間】私の英雄様
しおりを挟む
子どもの頃の記憶はほとんどなかった。
気がつくと、私は教会の前に泣きながら立っており、それより以前のことは何も覚えていない。
唯一あった記憶は名前がコニー・ライアルだということのみ。
どこで生まれ、誰に育てられたか。
本来であれば覚えているはずの情報を一切忘れ去っていた。
何もかも覚えていない私を受け入れてくれた教会の人たちには深く感謝している。
変な勘繰りをされてもいけないからと、私の素性も生まれて間もなく教会に捨てられていたと変更された。
その後、人一倍の魔力量があるからと王立学園に入学が決まった際、お世話をしてくれたシスターたちはみんな泣いていた。
同じく教会で暮らす他の子どもたちも喜んでくれて、いつか私と同じく学園に入りたいと口にしていた。
私の入学を認めてくれた入試担当のクレイグ先生は「君の頑張り次第では他の教会の子たちも学園に入れるよう便宜を図ろうじゃないか」と言ってくれた。
嬉しかった。
何もできなかった私だけど、初めて人の役に立てるって思えた。
私が学園で認められたら、他のことたちの道標になれる。
孤児というだけでいわれなきレッテルを張られてしまい、生きづらくなるというのはよく分かっていたから、みんなが通えるように私はクレイグ先生の研究を手伝おうと決めた。
だから……心苦しかったけど、レーク様からのお誘いは断った。
本当は一緒に踊りたかったけど、貴族ではないとはいえあの方だって素晴らしい家柄。
私のような者とは育ってきた環境が違いすぎる。
一緒に楽しみたいというのはおこがましい考えだ。
それにしても……どうしてクレイグ先生はあのタイミングで工房へやってきたのだろう。
今回だけじゃない。
私が誰かと長く話をしていると、先生はいつの間にかそこへやってきて私を研究の手伝いに誘うのだ。
もしかして、常にどこかから監視している?
自分だけでは無理でも、使い魔を利用すればそれも可能なはず。
「いいよぉ……実にいい! 素晴らしい!」
中央校舎の一角にあるクレイグ先生の研究室。
普段は魔法史を教えているが、彼の本来の専門は魔法薬学。
ここにはさまざまな薬が取り揃えられており、すべてクレイグ先生が調合したものだ。
そんな彼は今、私の魔力量を測定して満足そうに笑っている。
「これほどの数値は今までに見たことがない。設備も充実しているし……苦労して学園長を説得し、増設をした甲斐があったというものだな」
ブツブツと何事かを呟きながら、机の上に置かれた紙に何事かメモをしていく。
「あ、あの、先生……」
「うん? どうした?」
「もうよろしいでしょうか……そろそろ戻って課題をやらないと」
「そうですねぇ」
先生はゆっくり私の方へ近づいてくる。
その目は――あきらかに異常だ。
焦点が合っていないようだったし、何より息遣いが荒すぎる。
まるで獲物を前にした腹ペコの猛獣を彷彿とさせる眼光だった。
「せ、先生?」
「寮へ戻る前に……もうひと仕事していただきましょう」
そう言うと、クレイグ先生は制服に手をかけ、力いっぱいボタンごと引きちぎった。
下着も破れてしまい、私は必死に両手で胸を隠す。
この仕草が彼を余計に刺激してしまったらしく、鼻息はさらに増していく。
「その豊満な体で研究の疲れを癒してもらいましょうかね」
「い、いや!」
必死に抵抗をするが、成人男性の力には勝てない。
いっそ魔法を使って反撃しようかと魔力を高めていくのだが、クレイグ先生はそれを予想して対抗策を用意していた。
「いいのかなぁ、僕に逆らって?」
「えっ?」
「僕は長年この学園の入試担当の長をしている。この意味が分かるかい? ――僕の一存で教会からの合格者をひとりも出させないようにさせることもできるんだよ?」
「っ!? そ、そんな……」
「残念だねぇ。君が我慢するだけで他の子たちに明るい未来が舞っていたかもしれないというのに」
「あ、あぁ……」
教職に身を置く者とは思えない卑劣さに、私は言葉を失った。
これが……この世界の現実?
弱者はただ強者に奪われるだけ?
それなら、私たちのような孤児はどう足掻いても幸せにはなれないということ?
家柄に力のない者は、卒業後の就職に困る。
よほどの好成績でなければ騎士団や魔法兵団には入れない……そういった組織の人たちにも気に入られなければ、働く場所すらなくなってしまう。
今さらながら、私は理解した。
この世界の不条理を。
「おっ? ようやく状況を理解しましたか。賢い子は好きですよ」
もう何も考えられなくなった私は抵抗をやめた。
せめて、この人が喜ぶ顔だけは見たくない。
その気持ちが私の目を閉じさせた。
ひどいことを言ってごめんなさい、レーク様。
上流階級の中にもあなたのような人がいると知れただけでよかったです。
「さて、それでは早速――」
クレイグ先生の腕が私の肩に触れそうになった――次の瞬間、大きな物音が研究室の入り口から響いてきた。
「な、何事だ!?」
狼狽える先生の声がする。
「バ、バカな……なぜおまえがここにいる!? あの結界魔法はそう簡単には破れない! ましてや魔法が使えないおまえたちには突破など不可能なはず!」
声を震わせながら早口で捲し立てる先生。
魔法が使えない?
まさか……いやでも……そんなことあり得るはずがないのに――
「課外授業にしてはやりすぎですね、クレイグ先生――いや、変態クソ教師とお呼びした方がいいか?」
「きょ、教師に向かってなんだ、その口の利き方は!」
「今俺の目の前で行われている行為を教育の一環とおっしゃるつもりですか? でしたら記録した先ほどの映像と音声を学園長含め他の先生方にもご覧いただき、忌憚のないご意見を求めるとしましょうか」
ここにいるはずのないあの方が……レーク様が研究室のドアを蹴破っていた。彼だけではなく、世話役を務めるメイド(?)のルチーナさんもいる。
「ど、どういう意味だ! 記録なんて――まさか!」
「そのまさかです。私の世話役を務めるルチーナが持つ水晶の効果はご存じでしょう? ――観念するんだな」
「ぐっ!?」
あの水晶……確か、音声や動作を記録できる能力があるという魔道具?
工房で見せてもらったけど――そうか。レーク様は最初からクレイグ先生の言動を怪しいと睨み、その悪事を暴くために用意していたんだ。
……凄い。
そこまで先読みして行動していたなんて。
相手は名家の出身でしかも学園の教員ともなれば、その行いを証明するのに決定的な証拠がいる。
だから、あれを学園側に提出すれば、いくら後ろ盾の強いクレイグ先生であっても無事では済まないはず。
「もう大丈夫だぞ、コニー。あとはこの俺にすべて任せておけ」
そう言って、レーク様は自分の上着を差しだす。
そして、私に向けられた一点の曇りもない微笑みを見て確信した。
この方は将来とんでもない英雄になる、と。
気がつくと、私は教会の前に泣きながら立っており、それより以前のことは何も覚えていない。
唯一あった記憶は名前がコニー・ライアルだということのみ。
どこで生まれ、誰に育てられたか。
本来であれば覚えているはずの情報を一切忘れ去っていた。
何もかも覚えていない私を受け入れてくれた教会の人たちには深く感謝している。
変な勘繰りをされてもいけないからと、私の素性も生まれて間もなく教会に捨てられていたと変更された。
その後、人一倍の魔力量があるからと王立学園に入学が決まった際、お世話をしてくれたシスターたちはみんな泣いていた。
同じく教会で暮らす他の子どもたちも喜んでくれて、いつか私と同じく学園に入りたいと口にしていた。
私の入学を認めてくれた入試担当のクレイグ先生は「君の頑張り次第では他の教会の子たちも学園に入れるよう便宜を図ろうじゃないか」と言ってくれた。
嬉しかった。
何もできなかった私だけど、初めて人の役に立てるって思えた。
私が学園で認められたら、他のことたちの道標になれる。
孤児というだけでいわれなきレッテルを張られてしまい、生きづらくなるというのはよく分かっていたから、みんなが通えるように私はクレイグ先生の研究を手伝おうと決めた。
だから……心苦しかったけど、レーク様からのお誘いは断った。
本当は一緒に踊りたかったけど、貴族ではないとはいえあの方だって素晴らしい家柄。
私のような者とは育ってきた環境が違いすぎる。
一緒に楽しみたいというのはおこがましい考えだ。
それにしても……どうしてクレイグ先生はあのタイミングで工房へやってきたのだろう。
今回だけじゃない。
私が誰かと長く話をしていると、先生はいつの間にかそこへやってきて私を研究の手伝いに誘うのだ。
もしかして、常にどこかから監視している?
自分だけでは無理でも、使い魔を利用すればそれも可能なはず。
「いいよぉ……実にいい! 素晴らしい!」
中央校舎の一角にあるクレイグ先生の研究室。
普段は魔法史を教えているが、彼の本来の専門は魔法薬学。
ここにはさまざまな薬が取り揃えられており、すべてクレイグ先生が調合したものだ。
そんな彼は今、私の魔力量を測定して満足そうに笑っている。
「これほどの数値は今までに見たことがない。設備も充実しているし……苦労して学園長を説得し、増設をした甲斐があったというものだな」
ブツブツと何事かを呟きながら、机の上に置かれた紙に何事かメモをしていく。
「あ、あの、先生……」
「うん? どうした?」
「もうよろしいでしょうか……そろそろ戻って課題をやらないと」
「そうですねぇ」
先生はゆっくり私の方へ近づいてくる。
その目は――あきらかに異常だ。
焦点が合っていないようだったし、何より息遣いが荒すぎる。
まるで獲物を前にした腹ペコの猛獣を彷彿とさせる眼光だった。
「せ、先生?」
「寮へ戻る前に……もうひと仕事していただきましょう」
そう言うと、クレイグ先生は制服に手をかけ、力いっぱいボタンごと引きちぎった。
下着も破れてしまい、私は必死に両手で胸を隠す。
この仕草が彼を余計に刺激してしまったらしく、鼻息はさらに増していく。
「その豊満な体で研究の疲れを癒してもらいましょうかね」
「い、いや!」
必死に抵抗をするが、成人男性の力には勝てない。
いっそ魔法を使って反撃しようかと魔力を高めていくのだが、クレイグ先生はそれを予想して対抗策を用意していた。
「いいのかなぁ、僕に逆らって?」
「えっ?」
「僕は長年この学園の入試担当の長をしている。この意味が分かるかい? ――僕の一存で教会からの合格者をひとりも出させないようにさせることもできるんだよ?」
「っ!? そ、そんな……」
「残念だねぇ。君が我慢するだけで他の子たちに明るい未来が舞っていたかもしれないというのに」
「あ、あぁ……」
教職に身を置く者とは思えない卑劣さに、私は言葉を失った。
これが……この世界の現実?
弱者はただ強者に奪われるだけ?
それなら、私たちのような孤児はどう足掻いても幸せにはなれないということ?
家柄に力のない者は、卒業後の就職に困る。
よほどの好成績でなければ騎士団や魔法兵団には入れない……そういった組織の人たちにも気に入られなければ、働く場所すらなくなってしまう。
今さらながら、私は理解した。
この世界の不条理を。
「おっ? ようやく状況を理解しましたか。賢い子は好きですよ」
もう何も考えられなくなった私は抵抗をやめた。
せめて、この人が喜ぶ顔だけは見たくない。
その気持ちが私の目を閉じさせた。
ひどいことを言ってごめんなさい、レーク様。
上流階級の中にもあなたのような人がいると知れただけでよかったです。
「さて、それでは早速――」
クレイグ先生の腕が私の肩に触れそうになった――次の瞬間、大きな物音が研究室の入り口から響いてきた。
「な、何事だ!?」
狼狽える先生の声がする。
「バ、バカな……なぜおまえがここにいる!? あの結界魔法はそう簡単には破れない! ましてや魔法が使えないおまえたちには突破など不可能なはず!」
声を震わせながら早口で捲し立てる先生。
魔法が使えない?
まさか……いやでも……そんなことあり得るはずがないのに――
「課外授業にしてはやりすぎですね、クレイグ先生――いや、変態クソ教師とお呼びした方がいいか?」
「きょ、教師に向かってなんだ、その口の利き方は!」
「今俺の目の前で行われている行為を教育の一環とおっしゃるつもりですか? でしたら記録した先ほどの映像と音声を学園長含め他の先生方にもご覧いただき、忌憚のないご意見を求めるとしましょうか」
ここにいるはずのないあの方が……レーク様が研究室のドアを蹴破っていた。彼だけではなく、世話役を務めるメイド(?)のルチーナさんもいる。
「ど、どういう意味だ! 記録なんて――まさか!」
「そのまさかです。私の世話役を務めるルチーナが持つ水晶の効果はご存じでしょう? ――観念するんだな」
「ぐっ!?」
あの水晶……確か、音声や動作を記録できる能力があるという魔道具?
工房で見せてもらったけど――そうか。レーク様は最初からクレイグ先生の言動を怪しいと睨み、その悪事を暴くために用意していたんだ。
……凄い。
そこまで先読みして行動していたなんて。
相手は名家の出身でしかも学園の教員ともなれば、その行いを証明するのに決定的な証拠がいる。
だから、あれを学園側に提出すれば、いくら後ろ盾の強いクレイグ先生であっても無事では済まないはず。
「もう大丈夫だぞ、コニー。あとはこの俺にすべて任せておけ」
そう言って、レーク様は自分の上着を差しだす。
そして、私に向けられた一点の曇りもない微笑みを見て確信した。
この方は将来とんでもない英雄になる、と。
107
あなたにおすすめの小説
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜
平明神
ファンタジー
ユーゴ・タカトー。
それは、女神の「推し」になった男。
見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。
彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。
彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。
その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!
女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!
さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?
英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───
なんでもありの異世界アベンジャーズ!
女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕!
※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。
※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)
大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。
この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人)
そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ!
この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。
前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。
顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。
どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね!
そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる!
主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。
外はその限りではありません。
カクヨムでも投稿しております。
落ちこぼれの貴族、現地の人達を味方に付けて頑張ります!
ユーリ
ファンタジー
気がつくと、見知らぬ部屋のベッドの上で、状況が理解できず混乱していた僕は、鏡の前に立って、あることを思い出した。
ここはリュカとして生きてきた異世界で、僕は“落ちこぼれ貴族の息子”だった。しかも最悪なことに、さっき行われた絶対失敗出来ない召喚の儀で、僕だけが失敗した。
そのせいで、貴族としての評価は確実に地に落ちる。けれど、両親は超が付くほど過保護だから、家から追い出される心配は……たぶん無い。
問題は一つ。
兄様との関係が、どうしようもなく悪い。
僕は両親に甘やかされ、勉強もサボり放題。その積み重ねのせいで、兄様との距離は遠く、話しかけるだけで気まずい空気に。
このまま兄様が家督を継いだら、屋敷から追い出されるかもしれない!
追い出されないように兄様との関係を改善し、いざ追い出されても生きていけるように勉強して強くなる!……のはずが、勉強をサボっていたせいで、一般常識すら分からないところからのスタートだった。
それでも、兄様との距離を縮めようと努力しているのに、なかなか縮まらない! むしろ避けられてる気さえする!!
それでもめげずに、今日も兄様との関係修復、頑張ります!
5/9から小説になろうでも掲載中
フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
異世界帰りの少年は現実世界で冒険者になる
家高菜
ファンタジー
ある日突然、異世界に勇者として召喚された平凡な中学生の小鳥遊優人。
召喚者は優人を含めた5人の勇者に魔王討伐を依頼してきて、優人たちは魔王討伐を引き受ける。
多くの人々の助けを借り4年の月日を経て魔王討伐を成し遂げた優人たちは、なんとか元の世界に帰還を果たした。
しかし優人が帰還した世界には元々は無かったはずのダンジョンと、ダンジョンを探索するのを生業とする冒険者という職業が存在していた。
何故かダンジョンを探索する冒険者を育成する『冒険者育成学園』に入学することになった優人は、新たな仲間と共に冒険に身を投じるのであった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる