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第1部 終わるかもしれない新生代

第15話

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「じゃあ次は、っと。これでいこうかな」

 山中博士は右手の甲から三連装銃を出し、ハヤテの胸めがけて何度も撃っていく。

「ああっ! うああっ! ああああっ! あ゛あああっ!」

 都度ハヤテの体が痙攣するように反応し、スーツも悲鳴のようなスパークを起こした。

「貫通はしないだろうけど、この近距離で撃ったら相当痛そうだよね」
「……ぅ……」
「ああ、そうだ。そのスーツって体の中に響いてくるような衝撃のダメージは防ぎにくいでしょ」

 右手を握り、また頭がガクッと下がっていたハヤテの腹部に、パンチを放った。

「がはッ……」

 鍛えられた腹筋に、メタルの拳がめり込む。

「ぐ……」
「痛い? ギブアップ? 早く殺してほしい?」

 苦しそうにうめくハヤテに対し、ヘルメット部分をのぞき込み楽しそうに聞いてくる。

「…………こんなところで……死ぬわけには……いかねえ……」
「うーん、まだ目が死んでないなぁ」

 山中博士は、ハヤテの前で腕を組んだ。

「あ、ボクいいこと考えちゃった」

 組んだ手を外し、手を叩く。人間とさほど変わらない叩打音がした。
 そして山中博士が右手を胸の前に持ってきて、指を丸めるように握る。

「ボクの右手、こうするとさ……」

 ボールのようになった右手が、細かく振動し始めた。

「この機能ほとんど使ったことないんだけど、いい機会なんで君に使っちゃおう」

 そう言って、山中博士はハヤテの真正面から少しずれ、斜め前のポジションを取った。

「これならワタル君にもよく見えるかな」
「……」

 ワタルが半ば睨むように山中博士を見る。
 それを見て彼はニヤリと笑うと、振動する球状の右手をハヤテに近づけていった。
 近づけていった先は……股間。

「……!? 何すんだ!」
「見てのとおりだよ? 上杉君」
「や、やめろ……っ」
「やーめない」

 察したハヤテが手足をばたつかせる。が、この磔状態は変わらない。
 薄い密着型特殊戦闘ボディスーツの上から、ハヤテの股間に振動が加えられた。

「う……ぐ……や、やめろ……」
「だから、やめないんだって」

「ハヤテ……!」
「わ、ワタル…………ぁ……あ……」

「なんか君と三条君、けっこう仲良さそうだよね? 普通はヒーローと一般人が交わることはないはずなのにさ。まあそういうことで、お友達の前で恥かいてもらうことにするよ」

 ワタルとハヤテを見比べながら、なおも振動する球状の右手をハヤテの股間に押し付ける山中博士。

「お、でっかくなったね」

 ハヤテのスーツの股間部分には、無情にも勃起した陰茎が浮かび上がっていた。
 山中博士はそれを確認すると、下からなぞるように振動圧をかけたり、先っぽを持続的に刺激したり、バリエーションをつけていく。

「うぁ……は……ぁあ……ぅん……ぐぁ……はあっ」

 急速に荒くなっていくハヤテの息。

「やっぱり裏筋のあたりが一番反応いいみたいだね。じゃあここで固定。もうちょっと強くするよ」
「ぐああっ……ううっぁっ……」

 ハヤテのあえぎ声が大きくなる。
 そして首を焦ったように振り始めた。

「ぅううあぁ……ぐうぁあっ……ぁああ……っ……ああぁっ……」
「そろそろな感じかな? んじゃ、お友達に恥ずかしいところを見せちゃおっか」
「あぐぁ……あぅぁ……だっ、だめっだっ……ぁっ、ああっ」

 そして――。

「う゛あ゛ぁッ! あ゛あッ! ああ゛ああッ――――!」 

 ハヤテの鍛えられた腹筋が、盛り上がる。
 腰を突き出し、首は上に反って――。
 何度も、ビクンビクンと痙攣した。

「ぁ……はぁ……はぁ…………」

 痙攣がおさまると一転、首がぐったりと垂れた。



(続く)
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