宵待ちビストロ Lumière(ルミエール)~送信できなかった想いが、夜を照らす

──送信できなかったメールは、まだそこに残っていた。
中学時代、藤倉理仁(ふじくら りひと)と桐谷湊(きりたに みなと)は、何気なくいつも一緒にいた。

しかし、互いの気持ちに気づくことなく、卒業後は別々の道を選ぶ。

理仁 は進学校へ進み、そのまま都会で忙しく働くようになった。
湊 は中学卒業と同時に料理人の道へ進み、修行を積み、やがて 「Lumière(リュミエール)」 という小さなビストロを開く。

二人は、それ以来一度も会うことはなかった──あの夜までは。

30歳になったある日、疲れ果てた理仁が偶然入ったビストロ。
そこで厨房に立っていたのは、かつての親友・湊だった。

懐かしさと気まずさが入り混じる再会。
積もる話もあるはずなのに、どうしても踏み込めない距離。

──その夜、湊はふとスマホを開き、未送信のメールを見つける。
そこには、15年前の「伝えたかった気持ち」 がそのまま残されていた。

「もし、あの時このメールを送っていたら、俺たちは違う未来を選んでいた?」
静かな夜のビストロで、時間を超えて交差するふたりの想い。
過去に置き忘れた恋心は、まだ消えていなかった──。

切なくて、温かい。
大人になったからこそ気づく、"初恋の続き" の物語。
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